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集団的自衛権行使の法律による容認に関する質問主意書

参議院 第163回 第10号

提出者
参議院
提出日
2005年10月13日
内閣転送 2005年10月17日
答弁書受領日
2005年10月21日
提出から8日
答弁の項目数
2
質問 775字/答弁 654字

質問本文

集団的自衛権行使を憲法上認められないものとする政府の見解は、これまで内閣法制局の憲法解釈のみによって成り立ってきた。しかし、国会は憲法上国の唯一の立法機関であり、憲法に反しないものと判断したならば内閣法制局の解釈に縛られることなく自ら立法することが可能である。

そこで、以下質問する。

一 昭和五十六年六月三日の衆議院法務委員会における稲葉誠一議員の質疑に対し、角田禮次郎内閣法制局長官は「国際法上は集団的自衛権の権利は持っておりますけれども、それを実際に行使することは憲法の規定によって禁じられている。」と政府の見解を答弁している。国会が自ら議員立法により「集団的自衛権の行使を認める法律」を制定した場合、この角田長官の述べた見解とは異なる趣旨の法律を施行しなければならないことになるが、議員立法による集団的自衛権行使の容認について政府の見解を示されたい。

二 同委員会において角田長官は「私どもは、集団的自衛権を確かに持っている、そしてそれを行使できないのだという説明を理論的にはできると思います。しかし、私どもの立場から見ますと、集団的自衛権というものは全く行使できないわけでございますから、それを国内法上持っていると言っても全く観念的な議論なんです。そういう意味において誤解を招くおそれがありますので、私どもは集団的自衛権は行使できない、それはあたかも持っていないと同じでございます。個別的自衛権の場合と同じように持っているけれども、行使の態様を制限されるものとは本質的にやや違うということを実は強調したいわけでございます。」とも答弁している。国際法上のみならず国内法上も集団的自衛権を持っているのかについては、「全く観念的な議論」として明確な答弁を避けていると考えられるが、改めてこの点についての政府の見解を明確に示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねは、仮定に係る問題であるが、憲法の規定の解釈に密接な関係のある内容を含む議員の提案に係る立法については、一般論として次のように考えている。

すなわち、憲法の規定の解釈に密接な関係のある内容を含む法案であれば、成立に至るまでの国会の審議の過程で、当該法案の前提となる憲法の規定の解釈に関し、当該規定の文言、趣旨との整合性、当該規定の立案者の意図、立案の背景となった社会情勢、さらには国会において積み重ねられてきた当該規定の解釈をめぐる議論との関係等について十分な議論が行われ、これらの点につき国民に十分説明された上で当該法律が成立することとなると考えられ、また、その過程で、議院内閣制の下、法律の執行に当たる政府の意見も十分に聴取されることが期待される。政府としては、国会が制定した法律について、これを誠実に執行することは当然である。

二について

我が国が国際法上集団的自衛権を有していることは、主権国家である以上は当然であるが、憲法には集団的自衛権の保有それ自体について言及する規定は存在せず、かねて述べてきたとおり憲法第九条の下においては集団的自衛権を行使することはできないと解される以上、この権利をあたかも保有していないのと同じであって、我が国が憲法上集団的自衛権を保有しているかどうかは、いわば観念的な議論であると言わざるを得ない。そこで、政府としては、集団的自衛権については、憲法上行使できず、その意味において、保有していないといっても結論的には同じであると考えているところである。

参議院の原文

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