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アイフル株式会社に対する業務停止処分に関する質問主意書

参議院 第164回 第49号お答えすることは困難 ×1個別の事案 ×2

提出者
参議院
提出日
2006年4月20日
内閣転送 2006年4月24日
答弁書受領日
2006年4月28日
提出から8日
答弁の項目数
11
質問 1,740字/答弁 2,163字

質問本文

本年三月八日の「貸金業規制法に基づく消費者金融業者に対する行政指導、行政処分等に関する質問主意書」(以下「前回質問主意書」という。)で私が指摘したとおり、金融庁による貸金業者に対する行政処分が極めて不熱心な結果、貸金業者による違法・悪質な取立が横行している。

とりわけ、アイフル株式会社(以下「アイフル」という。)による取立時の暴行に関しては、前回質問主意書でも具体的に指摘したところである。四月十四日に近畿財務局が公表した業務停止の行政処分(以下「本業務停止処分」という。)は遅きに失したと言わざるを得ない。

そこで、貸金業者による違法・不当な取立行為を根絶するべく、あらためて警察当局及び金融庁の対応に関して、以下質問する。

一 本業務停止処分に伴って金融庁が公表した違反事実によれば、アイフルは顧客名義の委任状を偽造している。また、金融庁が認定した貸金業の規制等に関する法律(以下「貸金業規制法」という。)第十九条及び第二十一条違反のいずれも、刑罰が科せられるべき行為である。

ついては、警察当局はこれら犯罪行為に適切な捜査を行っているのか、これまでの対応及び今後の対応を明らかにされたい。

二 貸金業規制法違反については、金融庁から適時に適切な方法で警察当局に対し情報が提供されないと、警察における捜査の端緒となり得ない。アイフルの違反事実に関して、金融庁から警察当局に対しては、既に刑事告発等適当な方法で犯罪事実が連絡されているのか。警察当局がどのような情報提供を受けているのか、また、金融庁は警察の捜査に資するべくこれまでにどのような情報提供を行ったか、それぞれ具体的に示されたい。

三 本業務停止処分に先立って、金融庁及び近畿財務局は、いかなる調査を実施したか。調査の内容、態様、対象、調査に要した人員、日数等を具体的に示されたい。

四 本業務停止処分に先立って行った調査の結果、金融庁はいかなる資料・証拠に基づいて違反事実を認定したのか。

五 アイフルは、認定した違反事実を認めていたか。

あるいは、近畿財務局は、アイフルが認めたからこそ違反事実を認定したのか。仮に、アイフルが違反事実を否認していたならば、近畿財務局は違反事実を認定していなかったか。

六 これまでの金融庁の実務においては、監督の対象である貸金業者が否認しているとき、客観的な証拠によって違反行為を認定できたとしても行政処分を避けてきたのか。また、現時点も同様の見解であるのかも示されたい。

七 前回質問主意書でも指摘したとおり、平成十一年十月二十六日の大阪高等裁判所判決は、アイフルによる取立時の暴行行為を認定している。裁判所の判決が認定しながらも、未だにアイフルに対して行政処分がなされないのは極めて不自然である。これでは、金融庁とアイフルとの癒着があるのかという疑惑を感じたとしても不思議ではない。なぜ、この判決を近畿財務局は無視し続けるのか、その理由を明らかにされたい。

八 平成十八年四月二十日の参議院法務委員会において、後藤田正純内閣府大臣政務官は「限られたマンパワーの中で精一杯やっている」旨を答弁したが、金融庁には、貸金業規制法によって与えられた監督権限を十分に行使し得る人的体制が整っていないのか。

各財務局において、貸金業者の監督に従事する人員は何名いるのか。財務局ごとの組織・体制も含めて詳細に説明されたい。

九 行政処分を科さないケースに関して、金融庁はその委細を公表しないと述べているが、その理由が不明である。なぜ、行政処分を科さないケースでは、調査結果を公表しないのか。

十 アイフルは過剰与信の事実も自認している。本業務停止処分に当たって、金融庁が把握した過剰与信はいかなるケースか。

十一 アイフル全店については、わずか三日間の業務停止が科されたに過ぎない。本業務停止処分の内容、程度はいかなる事情を勘案して決定したのか。

十二 アイフルは住友信託銀行等と業務提携しているが、これらの提携に銀行法上等の問題はないか。金融庁として、提携先への事情聴取等は実施したか。

十三 金融庁として、本業務停止処分は遅きに失したとの反省はあるか、見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

警察当局においては、刑罰法令に触れる行為があると認める場合には、厳正に対処することとしているが、個別の事案について警察当局が捜査しているか否かについては、答弁を差し控えたい。

二について

金融庁及び近畿財務局としては、平成十八年四月十四日のアイフル株式会社(以下「アイフル」という。)に対する業務停止処分に関する事実関係について、警察当局に連絡や情報提供を行っているところである。

三について

金融庁長官は、貸金業の規制等に関する法律(昭和五十八年法律第三十二号。以下「貸金業規制法」という。)第四十五条及び貸金業の規制等に関する法律施行令(昭和五十八年政令第百八十一号。以下「貸金業規制法施行令」という。)第六条の規定に基づき、アイフルに対する検査及び監督の権限を近畿財務局長に委任している。近畿財務局は、貸金業規制法に基づき、予告なしに、平成十七年六月七日から同年十月十四日までアイフルに対して立入検査を行い、同年十二月二十日にアイフルに対して検査結果を通知するとともに、財務局に寄せられたアイフルについての苦情等を分析し、アイフルに対して業務に関する報告を行わせた。「調査に要した人員、日数」については、アイフルに対する立入検査が行われる以前から苦情等の分析を進めてきたこと等もあり、お答えすることは困難である。

四について

近畿財務局は、三についてで述べた苦情、検査結果、業務に関する報告等の資料に基づき、五件の法令違反の事実を認定し、アイフルに対して業務停止処分を行った。

五及び六について

貸金業者に対して行政処分を行うに足りる事実関係が認められると判断した場合には、従来より、その貸金業者がその事実関係を認めているか否かに関わらず、貸金業規制法に基づき、厳正に行政処分を行っている。近畿財務局は、四についてで述べた資料に基づき、五件の法令違反の事実を認定し、アイフルに対して業務停止処分を行った。

七及び九について

一般に、貸金業者に対して行政処分を行うに当たっては、関係者に対するヒアリング、貸金業規制法に基づく立入検査及び報告徴収、関連する民事裁判及び刑事裁判等により事実関係の把握に努め、行政処分を行うに足りる事実関係が認められると判断した場合には、貸金業規制法に基づき、厳正に行政処分を行い、これを公表しているが、行政処分を行っていない個別の事案に対する対応については、これを公にすることにより、当該貸金業者の権利又は競争上の地位を害するおそれがあるため、答弁を差し控えたい。

八について

貸金業規制法第四十五条の規定に基づき内閣総理大臣から金融庁長官に委任された貸金業者に対する監督の権限は、貸金業規制法施行令第六条の規定に基づき財務局長又は財務支局長に委任されている。平成十八年四月現在で貸金業者の監督の事務に従事する課長以下の職員は、貸金業者以外の金融機関等の監督の事務も併せて行っている者も含め、北海道財務局において二十名、東北財務局において二十五名、関東財務局において四十七名、北陸財務局において十一名、東海財務局において十六名、近畿財務局において二十二名、中国財務局において十七名、四国財務局において十三名、九州財務局において十三名、福岡財務支局において十一名及び内閣府沖縄総合事務局において四名である。

財務局及び財務支局にあっては理財部金融監督第二課(関東財務局にあっては金融監督第四課、近畿財務局にあっては金融監督第三課)及び財務事務所理財課(東京財務事務所にあっては理財第二課、新潟財務事務所及び神戸財務事務所にあっては理財第一課)において、北海道財務局にあってはこれらのほか小樽出張所財務課及び北見出張所財務課において、内閣府沖縄総合事務局にあっては財務部金融監督課において、貸金業者の監督の事務を行っている。

十について

アイフルは、顧客がその不動産担保物件を換価して返済することを計画していないにもかかわらず、その顧客の収入状況から判断すると、その不動産担保物件を換価する以外に合理的な返済方法がなく、顧客の返済能力を超えると認められる貸付けの契約を締結しており、この事例についてはアイフルが公表している。

十一について

アイフルについては、法令違反の事実に関して、社内規定等が不備であり、取立て行為に関する指導が徹底されていなかったことなど、本社において違反行為を未然に防止するための適切な対応が講じられていなかったことが認められたため、これまでの行政処分の前例にも照らし、違反行為のあった営業所に対して業務停止処分を行うだけでなく、全ての営業所に対して三日間の業務停止処分を行うこととした。

十二について

銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)等において、貸金業者と金融機関との間の「業務提携」についての明文の規定はない。金融庁としては、金融機関に対する適切な監督に努めているところであるが、個別事案についての「事情聴取」の有無について明らかにすることは、金融庁の事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあること等から、答弁を差し控えたい。

十三について

金融庁としては、アイフルに対しては、近畿財務局において厳正かつ適切に行政処分を行ったものであると認識している。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1個別の事案 ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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