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防衛装備品の調達における取引停止処分に関する質問主意書
参議院 第169回 第36号
質問本文
防衛装備品の調達において、株式会社富士インダストリーズ、株式会社山田洋行及び極東貿易株式会社(以下「当該三社」という。)との直接取引において、海外メーカーから当該三社に提出された見積書を改ざんすることによる過大請求事案が明らかになっている。防衛省によれば、当該三社に対して取引停止処分を行い、過去の取引における過大請求の全容を解明中との事である。
しかしながら、防衛省によれば、この取引停止処分の対象は当該三社のみに限られているとのことである。これは、当該三社からの防衛調達が迂回して行われることが可能であることを意味しており、取引停止処分の実質的な効果を損なっている疑いがある。
よって、以下の質問をする。
一 当該三社の連結対象となっている関連会社のうち、防衛省と契約実績のある会社は存在するか、明らかにされたい。存在すれば、過去五年間の契約を全て明らかにされたい。
二 当該三社の連結対象となっている関連会社のうち、当該三社の取引停止処分後に防衛省と契約を行った、もしくは今後行う予定のある会社は存在するか、明らかにされたい。
三 当該三社が輸入代理店となっている防衛調達品のうち、取引停止処分後に当該三社から別の代理店を経由して納入された、もしくは今後納入される予定のある防衛調達品は存在するか、明らかにされたい。
四 取引停止処分を真に実効あらしめるためには、当該三社から関連会社もしくは別の代理店等を通じた迂回調達を不可能としなければならない。そのためには、関連会社の取引停止処分や当該三社との間接契約の禁止等の手段が必要であると考えるが、政府の見解を示されたい。なお、これらの手段を取ることの出来ない理由があれば、併せて明らかにされたい。また、取引停止処分等の正式な手続きによらず、「実質的に見合わせる」等の手段を講じるに過ぎない場合は、政策における決定及び実施の過程が不透明であるとの指摘を免れ得ないと考える。これに対する政府の見解も示されたい。
五 金融機関に対する業務改善命令においては、業務改善命令の対象となる金融機関とほぼ同様の業務を行っている関連会社が存在する場合、業務改善命令の効力は直接の名宛金融機関のみならず関連会社にも及ぶことがある。これに比べ、防衛装備品の過大請求事案における取引停止処分においては、取引停止処分の対象となる当該三社とほぼ同様の業務を行っている関連会社が存在するにも関わらず、取引停止の効力は当該三社に限られて関連会社には及ばない。これは、金融機関に対する業務改善命令の場合と比べて均衡性を欠くとの意見があるが、政府の見解を示されたい。
六 当該三社及びその連結対象となっている関連会社が、取引停止処分もしくはそれに近い実質的手段による経営内容の悪化で破産等の事態に陥り、損害賠償請求に応じられなくなることが考えられる。前記の場合、政府はどのような求償手段を取ることを考えているか、明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
株式会社富士インダストリーズ及び株式会社山田洋行については、連結の対象としている子会社(以下「連結子会社」という。)があるとは聞いておらず、極東貿易株式会社については、連結子会社は五社あると聞いているが、平成十四年四月一日から平成二十年二月十四日までの間に、防衛省(平成十九年一月九日より前は防衛庁)において主要な装備品等の調達を行っている装備施設本部(平成十八年七月三十一日から平成十九年八月三十一日までの間は装備本部、平成十八年七月三十一日より前は契約本部)が、当該五社と締結した契約はない。
二について
防衛省が極東貿易株式会社に対し取引停止の措置を行った平成二十年一月七日以降、同年二月十四日までの間に、装備施設本部が一についてで述べた連結子会社五社と締結した契約はなく、また、同日時点において、装備施設本部が行う随意契約について、装備施設本部が当該五社を契約の相手方とすることを予定しているものや、競争入札について、当該五社が装備施設本部に対して参加の意思を示しているものはない。
三及び四について
防衛省としては、現時点において、株式会社富士インダストリーズ、株式会社山田洋行及び極東貿易株式会社(以下「当該三社」という。)に対してそれぞれ取引停止措置を講じた以降に、外国の企業が製造した装備品等であって、防衛省が当該三社以外の業者から調達しているものについて、当該業者が当該三社から当該装備品等を調達していたことを確認しているものはない。
また、防衛省においては、当該三社以外の業者についても、過大請求の疑いが生じた場合には、所要の調査を行い、当該調査の結果、過大請求の事実が確認されたときは、過大請求をした業者との取引を停止する措置を講じることとしている。
いずれにせよ、防衛省としては、当該三社に対する取引停止措置の実効性が確保されるよう配慮してまいりたい。
五について
金融機関に対する業務改善命令と防衛省が講じる取引停止措置とは、その根拠、趣旨、目的、内容等が異なり、これらを比較することは適当でないと考えるが、防衛省が講じる装備品等の過大請求事案に係る取引停止措置は、過大請求を行った会社に対する措置であり、当該会社の子会社等が過大請求を行ったことが明らかとなった場合には、過大請求を行った当該子会社等に対して取引停止の措置を講じることとしている。
六について
防衛省としては、お尋ねのような場合においては、関係法令に基づき適切に対応してまいりたい。
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