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低炭素社会実現の基盤である環境配慮型産業への変革によって低炭素社会における環境と経済の両立の実現を図る政策に関する質問主意書
参議院 第173回 第46号趣旨が明らかではない ×1検討してまいりたい ×2
質問本文
低炭素社会への劇的な変革に当たっては、低炭素社会実現の基盤である環境配慮型産業への変革こそが、低炭素社会における環境と経済の両立を実現させ、内需振興や地域活性化、国際競争力の強化に資するものであると確信する。
環境省は「二十一世紀環境立国戦略」(平成十九年閣議決定)及び「グリーン産業革命」の速やかな実現のために、関係省庁と連携して電気自動車等(エコカー)の加速的普及に全力で取り組むことが不可欠である。
そこで、以下質問する。
一 電気自動車等のグリーン購入の促進について
環境配慮契約法に基づくグリーン購入促進のため、電気自動車等の国・地方自治体等の公的機関及び公益機関への積極的導入について、政府の見解を示されたい。
二 自己完結型の再生可能エネルギーの普及拡大について
再生可能エネルギーとの連係による地産地消型エネルギーサイクルの構築は地域における低炭素社会への取り組みともなる。
そこで、自己完結型の再生可能エネルギーの普及拡大を図るため、公的施設や事業所等における再生可能エネルギーの蓄電による電力安定化(スマートグリッド)のための「蓄電設備」の設置や「急速充電設備」等のインフラに対する助成措置の導入策について、政府の見解を示されたい。
三 グリーン電力証書の積極的活用に向けた環境整備について
風力、太陽光、バイオマスなどの再生可能エネルギー由来の電力はグリーン電力と言われ、発電時のCO2の発生がきわめて少なく、再生可能であるため環境への負荷が著しく小さいエネルギーである。この電力は「電気の価値」と同時に、環境に負荷を与えない価値、即ち「環境上の付加価値」を持っており、電力と切り離してこれを売買の対象にし、「グリーン電力証書」という形で購入できる。例えば、この制度を利用した「風で織ったタオル」などの商品が現れている。グリーン電力証書については、企業のCSR活動にもなり企業価値も上がり、再生可能エネルギーの拡充が進展すると言われているが、現在の年間取引量はどの程度であるのか明らかにされたい。また今後拡充を図るためには政策上の支援措置が必要と考えられる。政府の見解を示されたい。
四 グリーン熱証書の積極的活用に向けた環境整備について
東京都においては、再生可能エネルギー由来の熱、例えば太陽熱温水器の熱や木質バイオマスからの熱についても、グリーン電力と同様に環境付加価値を持つとするグリーン熱証書の売買を行い、CO2削減を目指している。これは、スタートしたばかりであるが、化石燃料の削減や日本のCO2二十五%削減という中期目標に貢献し得るものである。日本は、従来から言われているように熱政策への視点が非常に薄いが、今後グリーン熱証書の積極的活用策を講じ、拡充を図るべきである。政府の見解を示されたい。
五 地域や家庭などの充電及び蓄電設備等の設置に対する助成措置の創設について
「低炭素のまちづくり」を推進するため、地域や家庭などにおける太陽光発電等の再生可能エネルギーの安定供給に資する、一般電力と連係した充電及び蓄電設備等の設置に関する助成措置の創設について、政府の見解を示されたい。
六 電気自動車等(エコカー)の普及加速化について
電気自動車等(エコカー)の普及加速化を図るため、J-VER制度や国内クレジット制度とのリンクと拡充策について、政府の見解を示されたい。
七 電気自動車用電池等の生産施設への助成措置の導入について
電気自動車等(エコカー)の価格低減と加速的普及を促すため、電気自動車用電池等の生産施設などへのグリーン優遇税制等の助成措置の導入について、政府の見解を示されたい。
八 E10以上に対応する次世代自動車等の調査研究について
CO2排出量をより低減するバイオエタノールE10以上に対応する次世代自動車等の調査研究への取り組みについて、政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(平成十二年法律第百号。以下「グリーン購入法」という。)第六条第一項の規定に基づき定められた環境物品等の調達の推進に関する基本方針(平成二十一年二月十三日閣議決定)においては、国及び独立行政法人等が重点的に調達を推進すべき環境物品等の種類の一つとして、電気自動車等を定めている。また、グリーン購入法第七条においては、各省各庁の長及び独立行政法人等の長は、毎年度、当該基本方針に即して、環境物品等の調達の推進を図るための方針を作成し、当該方針に基づき当該年度における物品等の調達を行うものとされている。
また、国等における温室効果ガス等の排出の削減に配慮した契約の推進に関する法律(平成十九年法律第五十六号。以下「環境配慮契約法」という。)第五条第一項の規定に基づき定められた国及び独立行政法人等における温室効果ガス等の排出の削減に配慮した契約の推進に関する基本方針(平成二十一年二月六日閣議決定)においては、「自動車の購入及び賃貸借に係る契約のうち、入札に付する契約の締結に当たっては、購入価格及び環境性能を総合的に評価し、その結果がもっとも優れた提案をした者と契約を締結する」こととされている。
政府としては、これらの基本方針等に基づき、電気自動車等の調達の推進を図っているところであり、今後とも、このような取組を進めてまいりたい。
なお、グリーン購入法第十条においては、都道府県、市町村及び地方独立行政法人(以下「地方公共団体等」という。)は、毎年度、環境物品等の調達の推進を図るための方針を作成するよう努め、当該方針を作成したときは、当該方針に基づき当該年度における物品等の調達を行うものとされている。また、環境配慮契約法第十一条においては、地方公共団体等は、温室効果ガス等の排出の削減に配慮した契約の推進に関する方針を作成するよう努め、当該方針を作成したときは、当該方針に基づき温室効果ガス等の排出の削減に配慮した契約の推進を図るために必要な措置を講ずるよう努めるものとされている。政府としては、今後とも、これらの規定に基づく地方公共団体等による取組が進むよう、必要な助言等を行ってまいりたい。
二及び五について
地域や家庭において太陽光等の再生可能エネルギーの導入を拡大するには、電力の安定供給に資するような蓄電設備を電力系統側又は公的施設内や事業所内等に整備することや、電気自動車用の充電設備等を整備することが重要である。政府としては、充電設備の設置に対する助成等を実施しているが、これらの設備に用いられる蓄電池には、低価格化及び高性能化に向けた研究開発課題も多いことから、このような研究開発への支援を含め、今後とも必要な支援を継続してまいりたい。
三について
総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会グリーンエネルギー利用拡大小委員会が平成二十年六月に取りまとめた「グリーン電力証書ガイドライン」に基づき、平成二十年度に証書発行事業者が発行したグリーン電力証書により証明された電力量の合計は、一億六千四百四十五万キロワットアワーであると承知している。政府としては、グリーン電力証書の発行量の更なる拡大を図るため、制度の広報その他必要な措置を講じてまいりたい。
四について
太陽光や雪氷熱等の再生可能エネルギーから得られるいわゆるグリーン熱の利用拡大は、我が国の再生可能エネルギーの利用拡大に向けた重要な課題であると認識している。グリーン熱の利用拡大のためには、例えば、グリーン電力と同様にその環境価値を証書として取引する制度を導入することが考えられるが、政府としては、東京都における取組の状況も踏まえつつ、グリーン熱の環境価値を証書化するに当たっての具体的な熱量の計量方法等について検討してまいりたい。
六及び七について
電気自動車等については、本年度から国内自動車製造事業者による本格的な市場投入が開始されており、我が国の二酸化炭素排出量の削減や産業競争力の強化の観点から、今後の普及が期待されるところである。
お尋ねの「J―VER制度や国内クレジット制度とのリンクと拡充策」や「グリーン優遇税制」の意味するところが必ずしも明らかではないが、一般に、支援措置の導入に当たっては、それぞれの政策課題を検討するとともに、その効果についても検証する必要があると認識している。
なお、電気自動車等の普及に向けて、政府としては、蓄電池技術の開発に対する支援や、充電設備の設置に対する助成等を実施しており、今後とも適切な支援措置を検討してまいりたい。
八について
エタノールを十パーセント超の割合で混合した揮発油を燃料として用いることができる自動車については、関係省庁が、国内自動車製造事業者に対する随時のヒアリングを通じて、課題及びその対応状況の把握に努めているところである。なお、エタノールを十パーセント以下の割合で混合した揮発油を燃料として用いることができる自動車については、現在、関係省庁が連携して、安全面及び環境面からの試験研究を実施しているところである。
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