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八ッ場ダムの建設中止等に関する質問主意書

参議院 第173回 第75号

提出者
参議院
提出日
2009年11月30日
内閣転送 2009年12月2日
答弁書受領日
2009年12月8日
提出から8日
答弁の項目数
4
質問 1,777字/答弁 722字

質問本文

ある新聞の署名記事に、「マニフェストは独裁者か」と題して、「八ッ場ダム住民のやり場のない憤怒と苦悩に対し、『もう一度議論しませんか』と民主党衆参四百十七名の議員だれ一人手を挙げないのが不思議。つい先頃まで、幸福とか命とか、声の限り叫んでいたというのに。これでは、あたかもマニフェストという名の独裁者がいて、心や感情まで支配されているかのようだ」とあったが、正にその通りであると思う。

また、元民主党衆議院議員であった埼玉県の上田清司知事は「建設中止を明記した民主党のマニフェストそのものがルールを無視した話。公約にする前に関係自治体と話すべきだった」と痛烈に批判している。

政府は民主党のマニフェストに則して政権運営を行っていること、更に、政府与党一体であるとの考えに基づいていると言うのであれば、左記の項目について政府の見解を求めるものである。

一 「八ッ場ダム建設中止」決定に至った不誠実な経緯について

政府・民主党は、マニフェストに公共事業見直しの代表として八ッ場ダムを直接名指しし、建設の中止を明記したが、八ッ場ダムは、建設現場となる長野原町、吾妻町の地元自治体や住民に加え、治水と利水の恩恵を受ける一都五県(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京)は早期完成を求めている。選挙で公約したからといって、地元の関係市町村や関係都県になんら事前にヒアリングをするでもなく、また、事前の説明もなく、更に、検証も無しに問答無用とばかりに「建設中止」を強行することは果たして民主的な手法と言えるのか、強く疑問を感ずる。政府の見解を明らかにされたい。

二 八ッ場ダム建設の是非に関する検証について

政府・民主党は、八ッ場ダムの件で、マニフェストに明記する以前に、数回地元の意見を聞いたとしているが、地元住民や関係市町村長、関係都県知事などに、民主党の誰が、どこで、何時、誰と会い、どの程度の時間を使い、どの様な意見を聞いたのか、また、八ッ場ダム建設の是非について誰が、何時、誰と、何をどの様に検証したのか、検証した内容とともにヒアリング及び視察の全日程等について明らかにすべきと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

三 関係地方自治体が建設継続を強く求めていることについて

川辺川ダムの場合と異なり、石原東京都知事をはじめ、関係地方自治体や地元住民が現在も建設継続を強く求めていることについて、政府の見解を明らかにされたい。

四 建設中止の白紙撤回について

民主党マニフェストによる公共事業見直しの「スケープゴート」として、突然降ってわいた八ッ場ダム建設中止に対し、地元住民の不安とやり場のない怒りの声を多くの方々から聞いている。

五十七年という歳月の中で複雑に入り組んだ住民感情を乗り越えて、残りの人生をダム湖との新しい生活に希望を託した住民の思いは、「まず、何で八ッ場が公共事業削減の象徴なの?」というのが、率直な思いである。

先日、地元自治体に政府が提示した生活再建策について、地元自治体は極めて否定的である。

政府・民主党は、国民の生活を守ると言うなら、まず「建設中止」を白紙撤回し、謙虚に地元住民や関係自治体の声に耳を傾け、時間がかかってもしっかりとした検証をするとともに、建設中止の「ルール」を世に問うべきであると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

五 ダム見直しについて

国土交通省は、これまで洪水を防御し、水が豊富な時に水を貯めて水不足の時に補給するダムは、わが国の国土条件下では有効な河川整備手法の一つであるとしてきたが、一方、民主党は、ダムの見直しを唱えている。政権交代とともに、河川整備手法におけるダムの有効性について、国の基本的認識はどのように変わることになるのか、政府の見解を明らかにされたい。

六 脱化石燃料とダムについて

鳩山総理大臣は、前提条件があるとはいえ国連総会において二〇二〇年までに温暖化効果ガス排出量を一九九〇年比で二五%削減するという国際公約をしている。

ダムの見直し論として、ダムは環境負荷が大きいため不要とされることが多い。しかしながら、ダムによる水力発電は、化石燃料の消費量が極めて少ないクリーン及び再生可能エネルギーとして重要性を増してきていると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一、三及び四について

政府としては、できるだけダムに頼らない治水への政策転換を図ることとしており、その政策転換の端緒として、八ッ場ダムの本体工事を中止する考えを表明したものである。今後、ダム事業の検証に当たっての共通的な考え方を整理し、これを踏まえて、八ッ場ダムの検証を行っていく予定であり、この政策転換について関係地方公共団体、地元住民等の理解を得られるよう、今後も努力してまいりたい。

また、御指摘の「地元自治体に政府が提示した生活再建策」が何を指すのか明らかではないが、ダム建設予定地等の地元住民の生活再建対策についても、関係地方公共団体、地元住民等との話合いを行いながら、検討していくこととしている。

二について

お尋ねの「検証した内容」及び「ヒアリング及び視察の全日程等」については、政府としてお答えする立場にない。

五について

ダムを建設した場合には、一般的に、ダム下流における河川の水質悪化、土砂の流れが遮断されることによる河床低下及び河口部の海浜後退等が生じる場合があること、また、これらに対応するための新たな費用が必要となる場合も懸念されることを踏まえ、できるだけダムに頼らない治水への政策転換を図ることとしている。なお、この政策転換は、河川整備におけるダムの効果をすべて否定するものではなく、必要に応じてダムの整備を行うこととなる場合もあると考えている。

六について

水力発電は、発電時に温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーであり、安定的な電力供給が可能な純国産エネルギーであることから、その活用を図ることは重要であると認識しており、今後とも、河川環境等に配慮しつつ、水力発電の開発・導入を積極的に推進してまいりたい。

参議院の原文

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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

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