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永住外国人への地方参政権付与に関する質問主意書

参議院 第174回 第77号

提出者
参議院
提出日
2010年5月27日
内閣転送 2010年5月31日
答弁書受領日
2010年6月4日
提出から8日
答弁の項目数
2
質問 1,081字/答弁 877字

質問本文

民主党は党の「政策集インデックス二〇〇九」の中で「永住外国人の地方選挙権」について明記するとともに、同党の小沢幹事長が「これは政府としてきちっと対応すべき問題だ」と発言するなど、永住外国人に対して地方参政権を付与することに積極的である。

永住外国人は本国への忠誠義務を負っており、いざその本国とわが国との間で紛争が起こると、彼らは本国への思いを優先するであろう。こうした日本の安全保障に責任を持たない人たちに地方参政権を与えることは最終的に国の根幹を揺るがすことにもなりかねないと危惧する。

そこで、以下のとおり質問する。

一 外国人に参政権を付与することは憲法違反であると考えるが、憲法第十五条第一項及び第九十三条第二項の規定の政府解釈を示されたい。

二 長崎県対馬市議会及び沖縄県与那国町議会が相次いで永住外国人に地方参政権を付与することに反対する意見書を採択した。いずれも国防の要となる島である。対馬については、韓国資本が自衛隊施設の隣接地や旧日本軍の軍港等を相次いで買収している。また、与那国島については、中国及び台湾との最前線という重要な位置を占め、その安全保障上の危機から島民が自衛隊誘致の声を上げるほどであり、昨年八月の町長選挙では誘致賛成派の現職町長が百三票差で辛勝した。

いずれも、もし永住外国人が大挙して移住すれば、選挙によって島を実質的に支配する恐れもあり、わが国の安全保障を左右する危険がないとは言えない。

先般、私が「防衛上の重要拠点における外国資本進出に関する質問主意書」(第一七三回国会質問第二二号)の中で「外国人土地法」の活用について質したのに対し、政府は同質問に対する答弁書(内閣参質一七三第二二号。平成二十一年十一月二十日閣議決定)の中で「外国人等による自衛隊施設の周辺の土地の買収が部隊等の適切な運営に支障を及ぼしているとは認識していない」と答弁した。しかし、今回の対馬市議会及び与那国町議会における永住外国人への地方参政権付与反対の意見書の採択は対馬及び与那国と政府の認識との間に大きな乖離があることを意味すると考えるが、これについて政府の見解を示されたい。

三 本年四月二十日現在、三十五都道府県議会が永住外国人への地方参政権付与に反対する決議を採択している。かつて賛成だった地方自治体も反対に回っている。政府はこうした地方自治体の動きをどう考えるか。

四 多くの地方自治体において反対の意見が高まっているにもかかわらず、政府与党が永住外国人への地方参政権付与を推進しようとする意図は何か明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

憲法第十五条第一項及び第九十三条第二項の規定の趣旨については、最高裁判所平成七年二月二十八日判決において、「憲法一五条一項にいう公務員を選定罷免する権利の保障が我が国に在留する外国人に対しても及ぶものと解すべきか否かについて考えると、憲法の右規定は、国民主権の原理に基づき、公務員の終局的任免権が国民に存することを表明したものにほかならないところ、主権が「日本国民」に存するものとする憲法前文及び一条の規定に照らせば、憲法の国民主権の原理における国民とは、日本国民すなわち我が国の国籍を有する者を意味することは明らかである。そうとすれば、公務員を選定罷免する権利を保障した憲法一五条一項の規定は、権利の性質上日本国民のみをその対象とし、右規定による権利の保障は、我が国に在留する外国人には及ばないものと解するのが相当である。そして、地方自治について定める憲法第八章は、九三条二項において、地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が直接これを選挙するものと規定しているのであるが、前記の国民主権の原理及びこれに基づく憲法一五条一項の規定の趣旨に鑑み、地方公共団体が我が国の統治機構の不可欠の要素を成すものであることをも併せ考えると、憲法九三条二項にいう「住民」とは、地方公共団体の区域内に住所を有する日本国民を意味するものと解するのが相当であり、右規定は、我が国に在留する外国人に対して、地方公共団体の長、その議会の議員等の選挙の権利を保障したものということはできない」と判示されており、政府も同様に考えているところである。

二から四までについて

永住外国人への地方参政権の付与の問題については、我が国の制度の根幹にかかわる重要な問題であることから、我が国の国境付近に位置している対馬市や与那国町においては地理的な環境から住民に不安を与えるとの認識があるなど、地方公共団体においても多くの意見があることは政府としても十分に理解しており、こうした関係各方面の意見も十分に踏まえつつ対応する必要がある。

参議院の原文

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