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民主党政権による産業革新機構の不十分な活用状況に関する質問主意書
参議院 第176回 第12号
質問本文
我が国のオープン・イノベーションへの投資を促進するため、自公政権時の平成二十一年七月に株式会社産業革新機構(以下「機構」という。)が創設された。機構は、産業や組織の枠を超えて、技術等の経営資源を組み合わせ、新たな付加価値を創出する事業活動等に対して投資を行う、十五年間の時限的な組織であるとされる。
機構に対しては、政府から八百二十億円、民間企業等から百億円が出資され、さらに機構が金融機関から資金調達する際には最大で八千億円の政府保証が付けられるため、総額で約九千億円近い資金が確保されている。しかし、民主党政権への政権交代後、その機能の十分な活用はされておらず、機構は、平成二十二年三月に第一号案件(アルプス電気株式会社が電気自動車に組み込む電子部品を製造するため事業分割により設立する新会社に対する上限百億円の出資)を決定したが、実際の出資は平成二十二年五月に実施されたため、初年度の投資実績及び営業収益はなかった。今年度に入り、投資決定案件の数は増えているものの、平成二十二年九月末時点では六件(うちベンチャー企業に対する投資は三件)、計約九十億円、つまり機構の資金のたった一%の出資にとどまっている。
産業界におけるイノベーションを喚起するためには、多少のリスクを冒してでも今後成長が見込まれる分野への投資を積極的に行うことが求められる。機構が投資を決定するに当たっては、機構の資金に多額の税金が投入されていることから、その採算性を重視することが求められる一方、円高・デフレ経済からの早期脱却も求められている中で、このような不十分な活用状況では、機構の存立意義が問われることになる。
そこで以下のとおり質問する。
一 厳しい財政状況の中、約九千億円の手厚い予算措置がなされているにもかかわらず、これまでの投資決定案件が六件、計約九十億円の出資にとどまっている現状について、政府の見解如何。
二 民間のファンドが萎縮している中で、機構はその公的性格から、より積極的な役割が期待されているが、官民のファンドの役割分担をどのように認識しているのか、政府の見解如何。
三 政府は、機構についてどのような将来ビジョンを描いているのか。現時点で想定される今後の投資決定件数を含めた、明確なビジョンを示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
株式会社産業革新機構(以下「機構」という。)においては、特定事業活動(産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法(平成十一年法律第百三十一号)第二条第十四項に規定する特定事業活動をいう。以下同じ。)に対する支援を行おうとするときは、株式会社産業革新機構支援基準(平成二十一年経済産業省告示第二百十六号)に従って、社会的ニーズへの対応、成長性及び革新性が当該特定事業活動に認められるかを確認するとともに、支援対象事業者が当該特定事業活動を確実に実施する経営体制を確保する見込みがあるかを確認していると承知している。また、機構が支援をするかどうかを決定しようとするときには、あらかじめ、事業所管大臣等に意見を述べる機会が与えられている。このような手続に基づき機構が業務を実施した結果、平成二十二年十月六日までに機構が支援を実施した特定事業活動は六件、実施した出資等の合計額は約百億円であると承知している。
二について
事業者が自らの経営資源以外の経営資源を活用して行う事業活動に対する出資等の実施は、本来であれば民間で自律的に行われることが望ましいが、我が国ではこのような活動の実例が少ないことから、政府が先導的な役割を果たしていくことが求められていると認識している。
三について
機構は、最近における国際経済の構造的な変化に我が国産業が的確に対応していくためには、自らの経営資源以外の技術や知識なども有効に組み合わせていくことが重要となっていることにかんがみ、特定事業活動に対し資金供給その他の支援等を行うために設立されたものである。政府としては、機構が設立の趣旨に従って特定事業活動を推進していくよう、今後とも適切に監督してまいりたい。
なお、政府から独立して経営判断を行うという機構の特質にかんがみ、お尋ねの「今後の投資決定件数」について、政府としてお答えすることは差し控えたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。