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歯科医療に係るインプラント治療に関する質問主意書
参議院 第176回 第120号
質問本文
高齢社会の進展に伴い、自分の歯で食事を摂り、健康な体で暮らしたいという国民のニーズはより一層強くなってきている。
むし歯や歯周病、事故などで歯を失ってしまった場合、公的医療保険が適用される入れ歯やブリッジで治療をすることが多い。しかし一方で、入れ歯による違和感を懸念し、あるいは健康な歯まで削ってしまうブリッジをするよりも、噛み応えや見た目の美しさから、顎骨に人工歯根を埋め込み、人工の歯を固定するいわゆる「歯科インプラント」を選択する人も決して少なくない。群馬県の郡部においても、高齢化が進む中で、歯科インプラントへのニーズは高まっている。
そこで、以下の点について質問する。
一 歯科インプラントにおける実態調査について
「平成二十年医療施設(静態・動態)調査・病院報告」(厚生労働省)によれば、歯科診療所総数六万七千七百七十九箇所のうち、約二割にあたる一万四千五百八十箇所の診療所が歯科インプラントを実施しており、ある程度普及している治療法であると考える。また、歯科インプラントは自由診療のため、材料の違いがあるとはいえ、一本十数万円から大都市部では五十万円以上かかる歯科診療所もあり、費用の格差が大きい。
そこで、政府において、全国で歯科インプラントを実施した本数や一本あたりの費用等について実態調査を行ったことがあれば、その結果を示されたい。
二 歯科インプラントに関する教育の実態について
歯科インプラントは顎骨を削る外科的な処置を伴うにもかかわらず、歯科医師免許があればそれを実施できることから、経験が不十分な歯科医師が医療事故を引き起こしたり、あるいは治療後の患者とのトラブルをかかえている事例があるのも事実である。
現在、歯科医師養成課程及び歯科医師免許取得後において、歯科インプラントに関する教育はどのように実施されているのか示されたい。
三 薬事法によるインプラントの製造販売承認について
薬事法により、歯科用インプラントは高度管理医療機器クラスⅢに分類されているところであるが、製造販売の承認申請にかなりの時間を要するため、歯科の現場から最新の製品を取り扱うことが遅れてしまうとの声も聞かれる。政府はこのような現状をどのように認識しているのか、見解を示されたい。
四 歯科インプラントの保険診療について
現在、先進医療として「インプラント義歯」が認められているところであり、また、前記のとおり歯科インプラントのニーズも決して小さくないことを踏まえ、今後、歯科インプラントの保険診療を認めることについて、政府はどのように考えているのか、見解を示されたい。
五 「八〇二〇運動」と歯科インプラントについて
平成元年に厚生省(当時)と日本歯科医師会が「八〇歳になっても二〇本以上自分の歯を保とう」と「八〇二〇運動」を提唱し、展開されているところである。平成十七年歯科疾患実態調査(厚生労働省)における、八〇歳の一人平均現在歯数の推定値は九・八本、八〇歳で二〇本以上の現在歯を持つ者の割合の推定値は二四・一%となっている。過去の調査に比して改善が見られるところであるが、まだ目標には遠い状況である。八〇二〇運動と歯科インプラント治療との関係性について、政府はどのように認識しているのか、見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの実態調査を実施したことはない。
二について
歯科インプラント治療については、歯科医師養成課程においては、平成十三年に「医学・歯学教育の在り方に関する調査研究協力者会議」が取りまとめた「歯学教育モデル・コア・カリキュラム」の中に、その教育に関する事項が含まれており、歯科医師の養成に係る全ての大学で、これを踏まえた教育が実施されているところである。また、歯科医師免許取得後においては、平成十八年の医療法(昭和二十三年法律第二百五号)の改正により、平成十九年四月より全ての医療機関において、医療安全に関する管理体制の整備が義務付けられたことを踏まえ、「歯科医療安全管理体制推進特別事業」の中で、歯科インプラント治療を含め、歯科診療において特別な感染防止対策が必要とされる治療に関する研修が実施されているところである。
三について
厚生労働省としては、御指摘のような声があることは承知しているが、薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)に基づく歯科インプラントの製造販売の承認申請に要する時間は、製造販売業者の事情により異なるものと考えている。いずれにせよ、承認申請が行われた場合には、適切に対応してまいりたい。
四について
歯科インプラント治療に係る医療技術を含め、新たな医療技術については、一般に、日本医学会分科会等から保険適用についての提案があったものについては、中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織の下に設けられた医療技術評価分科会において検討を行った後に、また、先進医療として承認されたものについては、先進医療専門家会議において検討を行った後に、同協議会において当該医療技術の安全性、有効性等について、科学的な根拠に基づく評価を行い、その保険適用の可否について検討を行うこととなる。
五について
厚生労働省としては、歯科インプラント治療の普及状況のいかんにかかわらず、歯科疾患の予防等の観点から、「八〇二〇運動」の目標の達成に向けて取り組むべきものと考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。