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「特別職」及び「指定職」の国家公務員の給与引下げに関する質問主意書
参議院 第176回 第126号
質問本文
「特別職」及び「指定職」の国家公務員の給与引下げについて、以下質問する。
一 本年十一月一日に提出された「特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案」(以下「特別職給与法改正案」という。)について
1 内閣総理大臣の俸給月額は、現行二百六万五千円を五千円(〇・二四%)引き下げることとしているが、この引下げ幅が妥当と判断した理由如何。
2 国務大臣の俸給月額は、現行百五十万七千円を四千円(〇・二七%)引き下げることとしているが、この引下げ幅が妥当と判断した理由如何。
3 副大臣の俸給月額は、現行百四十四万四千円を三千円(〇・二一%)引き下げることとしているが、この引下げ幅が妥当と判断した理由如何。
4 大臣政務官の俸給月額は、現行百二十三万一千円を三千円(〇・二四%)引き下げることとしているが、この引下げ幅が妥当と判断した理由如何。
二 本年十一月一日に提出された「一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案」(以下「一般職給与法改正案」という。)について
1 事務次官の俸給月額は、現行百四十二万四千二百六十円を三千五百四十円(〇・二五%)引き下げることとしているが、この引下げ幅が妥当と判断した理由如何。
2 局長級の俸給月額は、現行百八万四千四百二十円を二千三百六十円(〇・二二%)引き下げることとしているが、この引下げ幅が妥当と判断した理由如何。
三 「特別職」及び「指定職」とそれ以外の国家公務員との俸給月額引下げ幅の相違について
民主党のマニフェスト二〇一〇では、「政治家、幹部職員が率先し、国家公務員の総人件費を二割削減」と記載されている。
また、民間企業でも、経営状況が悪くなったときは、経営トップをはじめ、上位の役職にある者ほど給与を深くカットすることが一般的である。
ところが、今回の一般職給与法改正案では、「地方機関課長(五十六歳)」の場合、俸給月額は現行四十八万三千円から四十七万六千円に七千円(一・四五%)引き下げられる。つまり、「特別職」や、一般職の「指定職」よりも、このような末端職員の方がより大きな引下げ幅となっている。
1 本来、「率先」すべき立場にある「特別職」の俸給月額の引下げ幅を、「地方機関課長(五十六歳)」よりも小さく設定したのはなぜか。
2 「指定職」の俸給月額の引下げ幅を、「地方機関課長(五十六歳)」よりも小さく設定したのはなぜか。
3 本来、「率先」すべき立場にある「特別職」の俸給月額の引下げ幅を、「指定職に準じて」扱ったのはなぜか。「指定職」よりも深く引き下げることが、なぜ不適切と考えたのか。
四 期末・勤勉手当(以下「ボーナス」という。)について
1 「特別職給与法改正案」で、内閣総理大臣、国務大臣などのボーナス支給月数は、三・一〇月から二・九五月に〇・一五月分引下げとしている。この引下げ幅が妥当と判断した理由如何。
2 「一般職給与法改正案」で、事務次官や局長など「指定職」のボーナス支給月数は、1と同じく、三・一〇月から二・九五月に〇・一五月分引下げとしている。この引下げ幅が妥当と判断した理由如何。
3 内閣総理大臣などのボーナス支給月数を、「指定職に準じて」扱ったのはなぜか。「指定職」より深く引き下げることが、なぜ不適切と考えたのか。
右質問する。
政府答弁書
一について
特別職の職員の給与に関する法律(昭和二十四年法律第二百五十二号)に規定する内閣総理大臣、国務大臣、副大臣及び大臣政務官(以下「内閣総理大臣等」という。)の給与については、一般職の国家公務員の給与との均衡、特別職の国家公務員相互間の給与の均衡等を考慮して定められてきており、「特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案」(第百七十六回国会閣法第十六号。以下「特別職給与法改正案」という。)においては、「一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案」(第百七十六回国会閣法第十五号。以下「一般職給与法改正案」という。)における、指定職俸給表が適用される職員の俸給月額の改定に準じて、内閣総理大臣等の俸給月額を改定することが妥当であると判断したものである。
なお、平成二十二年十一月一日に閣議決定した「公務員の給与改定に関する取扱いについて」(以下「閣議決定」という。)において、「次期通常国会に、自律的労使関係制度を措置するための法案を提出し、交渉を通じた給与改定の実現を図る。なお、その実現までの間においても、人件費を削減するための措置について検討し、必要な法案を次期通常国会から、順次、提出する。」こととしており、今後の内閣総理大臣等の給与改定については、このような人件費削減の取組全体の中で検討していく考えである。
二について
内閣としては、人事院勧告制度の国家公務員の労働基本権制約の代償措置としての性格に鑑み、平成二十二年八月十日の人事院勧告どおりの一般職の職員の給与の改定を行うための一般職給与法改正案を国会に提出したものである。したがって、お尋ねの指定職俸給表が適用される事務次官や局長級の職員についても、一般職の国家公務員であり、労働基本権が制約されていることに変わりはないことから、人事院勧告どおりに俸給月額を改定することが妥当であると判断したものである。
なお、今後の国家公務員の給与改定については、閣議決定において、「次期通常国会に、自律的労使関係制度を措置するための法案を提出し、交渉を通じた給与改定の実現を図る。なお、その実現までの間においても、人件費を削減するための措置について検討し、必要な法案を次期通常国会から、順次、提出する。」こととしている。
三について
お尋ねにある「地方機関課長(五十六歳)」については、官民それぞれの五十歳台後半層の平均給与額をみると、公務では五十歳台前半層よりも高くなっているのに対し、近年民間では五十歳台前半層よりも低くなっており、五十歳台後半層での官民の給与差は拡大している傾向にあることなどから、特に官民の給与差が大きい五十歳台後半層の給与水準の是正を図るため、お尋ねにあるような給与改定をすることとしたものである。他方、指定職俸給表適用職員については、従前から改定に当たって参考としている民間企業の役員報酬を大きく下回っていることなどを踏まえたことから、お尋ねにあるような給与改定をすることとしたものである。この結果、御指摘のように両者の引下げ幅に差が生じたものであり、これらの給与改定は、いずれも人事院勧告どおりの改定であって、妥当であると判断したものである。
内閣総理大臣等の給与については、一般職の国家公務員の給与との均衡、特別職の国家公務員相互間の給与の均衡等を考慮することが適切であると考えたため、特別職給与法改正案においては、一般職給与法改正案における、指定職俸給表が適用される職員の俸給月額の改定率と、内閣総理大臣等の俸給月額の改定率に差を設けることは不適切であると判断したものである。
なお、今後の国家公務員の給与改定については、閣議決定において、「次期通常国会に、自律的労使関係制度を措置するための法案を提出し、交渉を通じた給与改定の実現を図る。なお、その実現までの間においても、人件費を削減するための措置について検討し、必要な法案を次期通常国会から、順次、提出する。」こととしている。
四について
内閣としては、人事院勧告制度の国家公務員の労働基本権制約の代償措置としての性格に鑑み、人事院勧告どおりの一般職の職員の給与の改定を行うための一般職給与法改正案を国会に提出したものである。したがって、お尋ねの指定職俸給表が適用される事務次官や局長級の職員についても、一般職の国家公務員であり、労働基本権が制約されていることに変わりはないことから、人事院勧告どおりに期末手当及び勤勉手当の額を改定することが妥当であると判断したものである。
内閣総理大臣等の給与については、一般職の国家公務員の給与との均衡、特別職の国家公務員相互間の給与の均衡等を考慮することが適切であると考えたため、特別職給与法改正案においては、一般職給与法改正案における、指定職俸給表が適用される職員の期末手当及び勤勉手当の改定率と、内閣総理大臣等の期末手当の改定率に差を設けることは不適切であると判断したものである。
なお、今後の国家公務員の給与改定については、閣議決定において、「次期通常国会に、自律的労使関係制度を措置するための法案を提出し、交渉を通じた給与改定の実現を図る。なお、その実現までの間においても、人件費を削減するための措置について検討し、必要な法案を次期通常国会から、順次、提出する。」こととしている。
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