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薬学教育の質の確保等に関する質問主意書

参議院 第180回 第139号お答えすることは困難 ×3承知していない ×1

提出者
参議院
提出日
2012年6月8日
内閣転送 2012年6月13日
答弁書受領日
2012年6月19日
提出から11日
答弁の項目数
7
質問 1,299字/答弁 1,896字

質問本文

本年四月、六年間の薬学教育を履修した薬剤師の一期生が社会に巣立った。薬学教育の修業年限の延長は、医療技術の高度化等に対応するため、臨床に係る実践的な能力を培うこと等を目的としてなされたものであり、平成十六年の大学設置基準の改正において、実務実習に必要な施設を確保すること、専任教員の中に一定数の薬剤師実務経験者(実務家教員)を置くことなどを求めている。また、中央教育審議会の大学分科会は、同年「薬学教育の修業年限延長に係る大学設置基準等の改正に伴う提言」を公表しており、この中で、「人の命を預かる医療人としての薬剤師の養成のための質の高い教育が行われていることを社会に対して保証するためには、薬科大学・薬学部関係者自らが中心となって、教育の質を検証し、適正な評価を行うための体制を早急に整備する必要がある」と指摘している。

一方、薬科大学・薬学部については、平成十三年十二月の総合規制改革会議の答申を受けてから新増設が認められ、平成十四年の時点で四十六大学であったものが、平成二十四年四月の時点で七十三大学七十四学部となっている。また、入学定員においても約八千名であったものが、六年課程の定員は約一万二千名と急増している。

また、私立大学においては、入学者数が入学定員数に満たない、いわゆる定員割れの大学が相当数見られ、さらに、五年次進級率が低い大学も散見されるなど、薬学生の質の低下が懸念される。

そこで、薬学教育の質の確保等に関して、以下質問する。

一 薬科大学・薬学部(六年課程)の新増設は、平成二十年度を最後に認可されていないが、今後の薬科大学・薬学部(六年課程)の新増設に関する見通しについて、政府の見解を示されたい。

二 いわゆる定員割れとなっている薬科大学・薬学部(六年課程)が多く存在する等薬学生の質の低下が懸念されるが、薬学生の質を確保するため、国としてどのような施策を講じているのか示されたい。

三 薬科大学・薬学部(六年課程及び四年課程)の中途退学の状況を把握しているのであれば、その内容を示されたい。

四 平成十六年五月十一日の参議院厚生労働委員会における薬学教育に関する質疑において、政府参考人より、薬科大学・薬学部の設置認可後の事後チェック、特に第三者評価が的確に行われるよう支援する旨答弁されているが、第三者評価の進捗状況及び政府の支援策はどのようになっているのか示されたい。

五 実務家教員の実務家としての知識・技能の維持は極めて重要と考えるが、政府としての見解を示されたい。また、実務家教員に対する支援策について、国としてどのように考えているのか示されたい。

六 大学教育における授業料等については消費税非課税であるにもかかわらず、教育の一環である実務実習にかかる費用に対しては課税となっている。学生の負担を軽減する観点から実務実習にかかる費用に対しても非課税にすべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

七 第九十七回薬剤師国家試験の合格率(特に新卒者)が従来に比して高くなっているが、出題基準の大幅な変更によるものなのか、政府の見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

大学設置基準(昭和三十一年文部省令第二十八号)第三十二条第三項に規定する「薬学に関する学科のうち臨床に係る実践的な能力を培うことを主たる目的とするもの」(以下「薬学六年学科」という。)の設置については、まず、設置者による設置認可の申請等が必要とされているため、政府として、お尋ねの「新増設に関する見通し」をお示しすることは困難であるが、現在のところ、設置認可の申請等を受け、設置のための手続が行われているものはない。

二について

薬学六年学科の学生の質の確保のためには、入学者の質の確保や教育の質の向上等が重要であると考えており、現在、文部科学省の「薬学系人材養成の在り方に関する検討会」において、入学定員充足率、進級率、薬学実務実習の修了率等が低く、質の高い入学者の確保や体系的な教育の実施に問題があることが懸念される薬学六年学科が設置された大学に対し、当該大学における入学者選抜や教育の状況の調査等を行っているところであり、当該調査の結果も踏まえ、薬学六年学科を設置する大学に対して入学者の質の確保や教育の質の向上等を促してまいりたい。

三について

薬学六年学科以外の薬学に関する学科における退学者の数については把握していないが、薬学六年学科については、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)等の改正により薬学六年学科が最初に設置された平成十八年度の入学者のうち、修業年限である六年後の平成二十三年度に卒業した者の数等を把握することを目的に薬学六年学科が設置された全国の大学に対して文部科学省が行った調査によると、平成十八年度の入学者のうち、平成二十三年度に卒業した者は八千五百九十人、卒業していない者は三千二百六十三人であり、そのうち、退学又は転学したと判明している者は四百七十八人である。

四について

薬学六年学科について、社会からの要請に応えた医療の担い手としての薬剤師の養成のための教育が行われるよう第三者による十分な検証と適正な評価を行うため、薬学教育の関係者が、職能団体や企業関係者等の参画を得て、平成二十年に一般社団法人薬学教育評価機構を設立し、平成二十四年度から薬学六年学科における薬学教育の評価を実施しているものと承知している。また、政府としては、同機構が公正かつ適正な評価を行うための基準である「薬学教育(六年制)第三者評価評価基準」を策定するに当たっての助言等を行っている。

五について

政府としても、薬学に関する実務の経験を有する専任教員(以下「実務家教員」という。)の知識・技能を維持することは重要であると認識しており、平成十八年度より毎年度「薬学教育指導者のためのワークショップ」を開催し、実務家教員を含む薬学に関する教員が直面する具体的な課題やその解決のための方策について議論する等の機会を設けているほか、平成二十二年度に文部科学省が薬学教育における現状と課題に関する調査研究のために実施した「大学における医療人養成推進等委託事業」において実務家教員の在り方やその資質向上のための大学における研修等の在り方を検討し、その成果や各大学における取組の例を各大学に周知している。

六について

御指摘の「実務実習にかかる費用に対しても非課税にすべき」が具体的に何を意味するのか必ずしも明らかでなく、また、大学における薬学実務実習に係る費用は、実習施設ごとに異なり、その徴収の方法も大学ごとに様々であるため一概にお答えするのは困難であるが、消費税法(昭和六十三年法律第百八号)別表第一第十一号に掲げられている教育に関する役務の提供を始めとする政策的な理由により非課税とされる資産の譲渡等の範囲は、消費一般に対して広く公平に負担を求めるという消費税の性格等に鑑み、最終消費者に対するサービスの提供等の一部に限定されているところであり、これを外部に委託する取引には課税することとされている。大学が薬学実務実習の実施を外部委託した場合に当該委託取引を非課税とすることは、こうした消費税に関する基本的な考え方や、他の事業者が非課税とされるサービスの提供等を外部委託した場合とのバランス等に鑑み、適当でないと考えている。

七について

第九十七回薬剤師国家試験は、薬学六年学科を卒業した者が受験した最初の薬剤師国家試験であり、その合格率については、御指摘の平成二十二年九月三十日に策定された薬剤師国家試験出題基準が適用されたことのほかにも、薬学六年学科における教育の成果等様々な要因が影響していると考えられるため、お尋ねの「見解」を一概にお示しすることは困難である。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×3承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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