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汚染コンクリート問題に関する質問主意書

参議院 第180回 第18号

提出者
参議院
提出日
2012年2月8日
内閣転送 2012年2月13日
答弁書受領日
2012年2月17日
提出から9日
答弁の項目数
4
質問 973字/答弁 947字

質問本文

経済産業省は、先日、福島県二本松市の新築マンションの工事で、東京電力福島第一原子力発電所事故により放出された放射性物質に汚染されたコンクリートが使われていたことを発表した。当該汚染問題は、コンクリートの材料として平成二十三年四月二十二日に計画的避難区域に指定された浪江町津島地区の砕石場から搬出された石を用いていたために発生した。コンクリートやその原料となる砕石等については、放射線量に関する基準が設けられていない。

なお、報道によれば、福島県は、平成二十三年五月以降、コンクリート等の建築資材について放射線量に関する基準を設けるよう国に要望を行っていたとされている。

文部科学省は、平成二十三年三月十六日、浪江町赤宇木(あこうぎ)地区において、モニタリングカーによる測定を行い、毎時三百三十マイクロシーベルトという高い放射線量を計測していたことを発表した。なお、文部科学省によれば、赤宇木地区の同一地点における測定は、この一回限りであるが、同地区内の近隣地点における計測は継続的に実施しているとのことである。

また、福島県により平成二十三年四月八日に発表された放射線量の測定結果によれば、浪江町立津島小学校では、毎時三十マイクロシーベルトと高い値を記録していた。毎時三百三十マイクロシーベルトが計測された赤宇木地区の地点と、砕石場のある津島地区は数キロ程度の近距離であるが、当該砕石場からの石の出荷について、出荷禁止の措置はとられていなかった。

このような状況に鑑み、以下の質問に関して、政府の見解を求める。

一 毎時三百三十マイクロシーベルトという高い放射線量を計測した場所と同一地点での計測を継続しなかったのは不適切ではないか。

二 高い放射線量を計測した地点の周辺に砕石場がある事実について、政府は把握できていたはずであるが、なぜ対策がとられなかったのか。また、こうした事実を把握するために、福島県等の地元自治体とは、どのような体制で連絡・調整を行っていたのか。

三 コンクリートの原料となるセメントについては、放射線量に関する基準を設定していたにもかかわらず、同じくコンクリートの原料である砕石等については、同基準を設定していなかった理由を示されたい。

四 政府は、同様の事態の再発防止のために、どのような対策をとるのか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

東京電力株式会社の福島第一原子力発電所の事故が発生した当初において、国が福島県内において使用することが可能な空間線量率等を測定する機器等の数が限られていた状況の下で、住民の安全等の確保を最優先する観点から、高線量を示す地域の広がりを可能な限り速やかに把握するため、平成二十三年三月十五日から十六日までの間、福島第一原子力発電所から半径約二十キロメートルから約六十キロメートルまでの範囲内の各地点において、空間線量率の測定を取り急ぎ行い、その結果を踏まえ、追加的な放射線防護対策の参考に資する観点から、空間線量率の測定を継続的に行う地点を改めて選定したものであり、特定の地点において、継続的に測定を行わなかったことが不適切であるとは考えていない。

二について

平成二十三年三月十六日当時、福島第一原子力発電所から半径二十キロメートル圏内の住民に対し退避指示が出され、半径二十キロメートル以上三十キロメートル圏内の住民に対し屋内退避指示が出されている中、これらの圏内で操業を続けている採石場があるとの考えには至らなかったものである。

三について

政府においては、「福島県内の下水処理副次産物の当面の取扱いに関する考え方」(平成二十三年五月十二日原子力災害対策本部策定)等において、脱水汚泥等を含むセメント等に係る放射能濃度の基準等を示しているが、その他の建設資材については、脱水汚泥等のように放射性物質が追加的に混入する経路が、避難が進められていた当時見当たらなかったことから、そのような基準を策定するに至らなかったものである。なお、砕石は、岩石を地表の部分だけでなく地中の部分も含めて砕いて採取されることから、砕石に放射性物質が大量に付着しているとは考えにくいため、放射性物質により汚染された採石の出荷及び流通の可能性について、予見することはできなかったものである。

四について

お尋ねについては、本事案を受けて原子力災害対策本部において、当面の対応を取りまとめ、関係府省に対して同様の事案が起きるおそれがないか注意喚起を行っているところであり、また、砕石の出荷基準について、専門家による検討会を開催し、学識経験者等の意見を聴きつつ、平成二十三年度末までの策定を目指すこととしている。

参議院の原文

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