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放射線に関する副読本に関する質問主意書
参議院 第183回 第95号
質問本文
東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故により、多くの放射性物質が大気中に放出された。放射線が人体に与える影響に関する確固たる数値基準は存在しないため、放射線被ばくを可能な限り少なくすることが求められていることに鑑み、放射線による感受性の高い子どもたちは、生きていく上で避けられないものを除き、できる限り放射線被ばくを避けていくべきであると考えられている。
現在、文部科学省において、放射線に関する副読本の改訂作業が行われていると承知している。我が国の未来を担う子どもたちが学ぶ学校教育の場においては、子どもたちの無用な被ばくを避けるため、また、いわれなき差別やいじめの発生を防ぐため、放射線防護や原子力エネルギーに関する正しい知識を身に付け、自ら判断できるよう知識と考え方を教えていく必要がある。そこで、以下のとおり質問する。
一 学校現場において「放射線教育」や「原発・エネルギー教育」を取り上げる際に、原発と核の危険性、放射線被ばくの危険性、放射性廃棄物の処分問題、再生可能エネルギーへの転換の必要性等について、子どもたちに正しく教えるべきと考えるが、政府の具体的な取組について明らかにされたい。
二 放射性物質に汚染された地域で、今なお生活せざるを得ない子どもたちの健康と将来を保障するため、放射線被ばくをできるだけ避ける実践的な方法を教える教育をすべきと考えるが、政府の具体的な取組について明らかにされたい。
三 平成二十五年三月十三日の衆議院予算委員会において、下村文部科学大臣は、「事故後の状況の変化を踏まえて、放射線に関する副読本を改訂するための経費など必要な経費を計上して」いるとの答弁を行っているが、平成二十五年度予算案における放射線に関する副読本の改訂のための予算額の内訳を明らかにされたい。また、改訂に向けた検討スケジュールを具体的に示されたい。
四 放射線に関する副読本の改訂作業に当たっては、放射線被ばくによる人体への影響に詳しい有識者のみならず、子どもたちの放射線被ばくを心配する保護者、学校関係者等から幅広く意見を聴く機会を設け意見を反映すべきと考えるが、これらの者の改訂作業への関与について、政府の見解を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねについては、中学校学習指導要領(平成二十年文部科学省告示第二十八号)の社会科において、「環境やエネルギーに関する課題を取り上げ」ることとし、その解説において、「我が国は・・・風力発電や太陽光発電などの新しいエネルギーの開発に努力しているといった程度の内容を取り扱う」こととし、中学校学習指導要領の理科において、「人間は、水力、火力、原子力などからエネルギーを得ていることを知る」こととするとともに、「放射線の性質と利用にも触れる」こととし、その解説において、「エネルギーを有効、安全に利用することの重要性を認識させる」こと、「水力、火力、原子力、太陽光などによる発電の仕組みやそれぞれの特徴について理解させる」こと、「原子力発電ではウランなどの核燃料からエネルギーを取り出していること、核燃料は放射線を出していること・・・にも触れる」こととし、また、高等学校学習指導要領(平成二十一年文部科学省告示第三十四号)の公民政治・経済において、「地球環境と資源・エネルギー問題・・・について、政治と経済とを関連させて探究させる」こととし、その解説において、「太陽光や風力などの新エネルギーの利用など、様々な方策を検討する必要があることを理解させる」こととし、高等学校学習指導要領の理科物理基礎において、「人類が利用可能な水力、化石燃料、原子力、太陽光などを源とするエネルギーの特性や利用などについて、物理学的な視点から理解する」こととするとともに、「「原子力」については、関連して放射線及び原子力の利用とその安全性の問題にも触れる」こととし、その解説において、「原子力については、関連して、α線、β線、γ線、中性子線などの放射線の特徴と利用、線量の単位など、放射線及び原子力の利用とその安全性の問題にも触れる」こととするなど、学校教育において生徒の発達段階に応じて適切に指導することとしている。加えて、東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故(以下「福島原発事故」という。)を踏まえ、平成二十三年に、文部科学省において学校教育における児童生徒に対する指導の一助として、小学校用、中学校用及び高等学校用の放射線等に関する副読本(以下単に「副読本」という。)を作成し、各学校等へ配布しており、当該副読本において、放射線の基礎知識や放射線による人体への影響、事故が起きた時の心構え等について説明している。
二について
お尋ねについては、各学校における児童生徒等に対する指導の一助として、福島原発事故を踏まえて文部科学省が福島県教育委員会等に対して発出した通知において、学校生活を送る上で児童生徒等が受ける線量を低く抑えるための留意事項を示しているとともに、副読本において、放射線から身を守る方法等について説明している。
三及び四について
お尋ねについては、平成二十五年度予算において「放射線に関する教育に資する教材の作成、配布」に要する経費として、一億九千三百二十四万六千円を計上しており、その内訳は、諸謝金が五十一万六千円、職員旅費が十三万三千円、委員等旅費が百一万六千円、教職員研修費が一億九千百五十八万千円である。また、改訂の具体的なスケジュール及び改訂に当たって行う意見聴取の対象者については現時点では未定であるが、平成二十五年度中に改訂することができるよう、今後速やかに取り組んでまいりたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。