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国民の住宅取得環境の改善策に関する質問主意書

参議院 第189回 第337号趣旨が明らかではない ×1

提出者
参議院
提出日
2015年9月25日
内閣転送 2015年9月25日
答弁書受領日
2015年10月6日
提出から11日
答弁の項目数
5
質問 1,441字/答弁 1,357字

質問本文

住宅は、国民生活の軸となる重要な社会的資産である。そればかりでなく、住宅価格は極めて高額であり、併せて住宅購入時には、家電や家具等の購入需要が生じるため、経済全般への波及効果も大きい。特に、全国の地域経済においては、その存在の重要性はとりわけ大きいと言える。従って、政府の政策として、資産デフレの解消や国民の住宅取得環境の改善に資する継続的な対策を遂行する必要があると考える。

その前提に立ち、以下のとおり質問する。

一 平成二十九年四月には、消費税の十%への再引上げが予定されている。住宅は長期間使用され、国民生活の基本要素となる社会的資産であり、単なる消費財とは異なる。また、住宅投資は内需の柱であり、税率引上げによる駆込み需要及びその反動による日本経済への影響は甚大である。このような特性から、欧米諸国では、消費税の取扱いにつき住宅政策上の配慮がなされていることが通常である。日本においても、住宅購入予定者が安心して取得の計画を立てられるよう、消費税率の引上げに左右されないようにする政策的な配慮が必要であると考える。

したがって、消費税の再引上げに先立ち、住宅取得に関する消費税の悪影響緩和について、抜本的な措置を採るべきと考えるが、この問題に関する政府の具体策を明らかにされたい。

二 不動産流通コストの軽減及び取引の円滑化を図るため、不動産登記制度の改善を行うべきと考える。具体的には、登記事項証明書等の交付手数料等を引き下げること及びインターネット登記情報提供サービスによって提供される登記情報について、法務局の窓口にて交付される登記事項証明書と同様の証明機能を付与することを検討すべきと考えるが、政府の見解如何。

三 任意売却は、競売に比較し、一般的に簡易、迅速かつ高額での換価が可能である。しかしながら、任意売却で不動産を売却するには、複数の担保権者全員の同意が必要なため、任意売却の利用が進まない現状がある。中には、詐害目的で担保権を設定するケースも散見される。担保不動産の流動性の欠如は、債権者サイドの回収損失増大と担保不動産の評価低下を招くだけでなく、不動産市場や日本経済そのものにもマイナスの影響がある。それにもかかわらず、任意売却については、債権者と債務者の間での「任意の」不動産売却であることから、実態把握や現状把握が難しいことを理由に制度上の改善策がほとんどなされていない。複数の担保権等が設定されている不動産の任意売却を促進し、不動産流通活性化を図ることが必要と考えるが、そのための具体策について政府はどのように考えているか明らかにされたい。

四 空家の総数は、平成二十五年十月一日時点で八百二十万戸と増加を続けており、今後とも、人口減少等により全国的な空家の増加が懸念される。特に、管理が不十分になった空家は、火災の発生や建物の倒壊、衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから、空家の発生抑制と有効活用・流動化は喫緊の課題となっている。

その対策として、居住用家屋を相続し、相続後一定期間内に①耐震リフォーム又は②除却を行った場合、工事費用の一定額を所得税から控除する制度を創設すべきではないか。また、同じく空家の売却について、土地建物等の譲渡所得に係る控除制度等を創設することも有効ではないかと考えるが、これらの提案に関する政府の見解と、空家の発生抑制と有効活用・流動化のためのさらなる具体策を明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

住宅の取得については、取引価額が高額であること等から、消費税率の引上げの前後における駆け込み需要及びその反動等による影響が大きいことを踏まえ、一時の税負担の増加による影響を平準化し、及び緩和する観点から、様々な措置を講じているところである。代表的なものとしては、平成二十六年一月一日から平成三十一年六月三十日までの間の措置として、住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除等の延長及び拡充をするとともに、平成二十七年一月一日から平成三十一年六月三十日までの間の措置として、直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置の延長及び拡充をしたところである。また、平成二十六年四月一日から平成三十一年六月三十日までの間の措置として、住宅取得等に係る給付措置を講じているところである。

二について

御指摘の「登記事項証明書等の交付手数料等を引き下げること」については、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第百十九条第三項の規定により、登記手数料の額は、物価の状況、登記事項証明書の交付に要する実費その他一切の事情を考慮して政令で定めるとされているところ、これまでも当該規定にのっとって適時に見直しを行っており、直近では、平成二十五年四月一日に引下げを実施しているところである。

また、御指摘の「インターネット登記情報提供サービスによって提供される登記情報について、法務局の窓口にて交付される登記事項証明書と同様の証明機能を付与すること」については、御指摘の「証明機能を付与すること」の意味するところが必ずしも明らかではないが、仮に当該情報に電子署名を行い、電子証明書を併せて送信するなどの措置により証明機能を付与するとした場合には、当該情報の流通先においても当該電子署名の検証及び電子証明書の有効性の確認を行う必要があるなどの負担が生じ、また、同サービスに係る提供側のシステム開発などに相当の経費を要し、ひいては登記手数料の引上げにもつながりかねないなど、御指摘のような「不動産流通コストの軽減及び取引の円滑化を図る」ことにはならないのではないかと考えている。

三について

不動産に抵当権等の担保権が設定され、それが登記されている場合には、当該不動産を売却しても、担保権者が担保権の消滅に同意しない限り、担保権は消滅しないのが原則である。

お尋ねの「複数の担保権等が設定されている不動産の任意売却を促進」するための「具体策」として右の原則の例外を認めることについては、担保権者の権利利益に十分な配慮をする必要があること等から、慎重な検討が必要であると考えている。

四の前段について

平成二十八年度税制改正要望事項として、空き家の発生を抑制するための特例措置の創設について、国土交通省が要望しており、今後、政府において議論を行うところである。

四の後段について

空き家の発生抑制及び有効活用を図るため、空家等対策の推進に関する特別措置法(平成二十六年法律第百二十七号)第六条第一項の空家等対策計画に基づき市町村が実施する空家等の除却又は活用への支援とともに、空き家を含めた既存住宅の流通を促進するため、既存住宅の現況検査の普及や長期優良化のための改修への支援等を進めているところである。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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