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いじめ撲滅に向けた更なる取組に関する質問主意書

参議院 第189回 第339号お答えすることは困難 ×1

提出者
参議院
提出日
2015年9月25日
内閣転送 2015年9月25日
答弁書受領日
2015年10月6日
提出から11日
答弁の項目数
5
質問 1,382字/答弁 1,229字

質問本文

去る七月五日、岩手県矢巾町で中学二年の男子生徒がいじめを苦に電車に飛び込み自ら命を絶った。男子生徒は、担任と交わす「生活記録ノート」に繰り返されるいじめの実態や自殺を示唆する内容を記すなど、一年時から繰り返し「SOS」を発していたにもかかわらず、その声は届かなかった(以下「本件事件」という。)。

平成二十五年九月には、滋賀県大津市におけるいじめ自殺事件を契機に成立したいじめ防止対策推進法が施行されたが、同年度のいじめ認知件数は十八万五千件を超え、いじめを原因とする自殺は学校から報告のあったものだけでも九件に上るなど、依然としていじめはなくならず、いじめによる自殺も後を絶たないのが実情である。

ついては、いじめ撲滅に向けた更なる取組が必要であるとの観点から、以下質問する。

一 いじめ防止対策推進法が、国を始めとする関係者の責務を定めるとともに、学校に対しては、いじめ防止基本方針の策定やいじめ対策組織の設置を義務付け、児童生徒の心身等に重大な被害が生じた疑いがある場合には速やかに調査組織を設けること等を求めているにもかかわらず、いじめの重大事案が発生するのはなぜか、また、その責任はどこにあると考えるか、政府の見解を示されたい。

二 報道によれば、本件事件の男子生徒の学校では、いじめ防止基本方針は策定されていたが、そこに定められている教職員研修や保護者アンケートは実施されておらず、また、いじめ対策組織は設置されていたが、いじめの報告自体がなく、実質的な議論はなされていなかった。さらに、今回の事案については、担任から校長等への報告はなく、教職員間の情報共有や組織的対応もなされていなかったとのことである。政府は、事実関係をどのように把握しているか明らかにされたい。

三 本件事件を受け、文部科学省は、八月四日、学校のいじめ対策について緊急点検を求める通知を全国の教育委員会等に発出した。いじめ防止対策推進法に基づく取組を強化し、その実効性を高めるためには、当該通知を学校現場に周知徹底するとともに、点検結果を踏まえた適切な対応を促すことが必要であると考えるが、政府としてどのような措置を講ずるつもりか明らかにされたい。

四 いじめ防止対策推進法に基づき様々な取組がなされたとしても、それらが形骸化していてはいじめの未然防止や早期発見・早期対応にはつながらない。教職員が子供の「SOS」を察知する感度を高め、いじめの重大事案に発展するかもしれないという危機意識を高めることが重要である。それを可能とする環境整備として、少人数学級等により一人一人の子供に目が行き届きやすくするほか、スクールカウンセラー等の専門家との連携も必要であると考えるが、政府の見解を示されたい。

五 本件事件において学校がいじめ認知件数をゼロと報告していたことから、文部科学省は、八月二十五日、同省が毎年実施している全国的ないじめの実態調査(平成二十六年度分)について、教育委員会等に再調査を求める通知を発出した。統一的な調査手法はなく、教育委員会や学校がアンケートの実施方法、質問内容等を決定している中で、認知されずに見過ごされているいじめ事案を掘り起こし必要な対応につなげるため、政府は、教育委員会等に対し、どのような工夫や取組を求めていくのか明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねのような「いじめの重大事案」の発生については、様々な要因が考えられることから、お尋ねについて一概にお答えすることは困難であるが、深刻な問題であると認識しており、地方公共団体や学校等と連携しつつ、対策を一層進めていくことが重要であると考えている。

二について

文部科学省においては、お尋ねの、岩手県紫波郡矢巾町において生徒が自殺した事案(以下「本件事案」という。)に関し、当該生徒が在籍していた中学校が調査した結果を平成二十七年七月二十六日に取りまとめた報告書を入手しており、同報告書には、いじめに関するアンケート等がいじめ防止対策推進法(平成二十五年法律第七十一号。以下「法」という。)第十三条の規定に基づき定められた当該中学校におけるいじめの防止等のための対策に関する基本的な方針のとおりに実施されていなかったこと、法第二十二条の規定に基づき置かれたいじめの防止等の対策のための組織(以下「いじめ対策組織」という。)がいじめ防止のための取組等の確認を行う組織としては機能していなかったこと、本件事案に係る情報を教職員が共有できなかったこと等が記載されている。

三について

文部科学省としては、本件事案を受けて、平成二十七年八月四日に、各都道府県教育委員会等に対し、いじめについてはいじめ対策組織を活用して組織的に対応すべきこと等各学校が点検すべき具体的な項目を示しつつ、その点検結果を踏まえ必要な措置をとるべきこと等を通知したところであり、各学校に対しても、各都道府県教育委員会等を通じ、当該通知の周知徹底を図ったところである。今後とも法に沿った対応が適切に行われるよう、指導に努めてまいりたい。

四について

少人数学級については、児童生徒に対するきめ細かな指導の一層の充実等に資するものであり、いじめへの対応を含め、生徒指導上一定の効果があるものと考えている。また、スクールカウンセラーは、児童生徒の臨床心理に関する高度に専門的な知識及び経験に基づいて、児童生徒に対する心理カウンセリングや教職員等に対する児童生徒への接し方についての助言を行うなど、学校における教育相談体制の中で重要な役割を果たしているものと認識しており、いじめ等の教育上の課題に適切に対応する上で、教職員がスクールカウンセラー等の外部専門家と連携することは効果的であると考えている。

五について

いじめの実態把握については、各学校において、教職員が児童生徒から直接状況を聞く機会を定期的に設けることが重要であると考えている。このため、文部科学省においては、これまでも、各都道府県教育委員会等に対して、全ての学校において児童生徒を対象としたアンケート調査の実施を求めるとともに、各学校の実情に応じて、教職員と児童生徒との個別面談や、児童生徒が教職員に日常的に提出する日記等の活用等の取組が行われるよう指導してきたところであり、今後ともより一層の指導に努めてまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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