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日米安全保障条約と集団的自衛権行使との関係に関する質問主意書
参議院 第189回 第84号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
一 昭和三十五年の日米安全保障条約改定時における政府の集団的自衛権の行使に関する憲法解釈について示されたい。
二 昭和三十五年の日米安全保障条約改定の際に、同条約第三条において、北大西洋条約第三条の規定ぶりと異なり、「個別的に及び相互に協力して」、「それぞれの能力を」、「憲法上の規定に従うことを条件として」という文言を規定した理由について、それぞれ日本国憲法との関係の観点から示されたい。
なお、答弁に際しては、昭和三十五年三月十一日の衆議院日米安全保障条約等特別委員会での政府による説明及び、外務省ホームページ上の日米安全保障条約第三条に関する規定の解説のうち昨年五月一日以前の内容を十分に踏まえ、特に、集団的自衛権の行使と日本国憲法との関係を必ず含めて、具体的かつ網羅的に示されたい。
また、同様の理由について、他の諸条約のうち、前記委員会審議において林政府委員が掲げている「米韓、米比あるいはSEATO、ANZUS」との比較についても、答弁されたい。
三 日米安全保障条約第三条において、前記二で示したような他の相互防衛条約においては、「インディビジュアル・オア・コレクティブ・キャパシティ」とされているのを、特に「キャパシティーズ」という文言とした理由について示されたい。その際、当時の集団的自衛権行使に関する憲法解釈との関係について、その関係性の有無を含め示されたい。
四 日米安全保障条約第五条について、「自国の憲法上の規定」という文言を用いた日本国憲法上の理由について示されたい。また、同条約第五条に関し、前記二に示した北大西洋条約などの諸条約との比較において、日本国憲法においては集団的自衛権行使が禁止されていることとの関係から異なる規定ぶり(文言)とした箇所を網羅的に示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一から四までについて
お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号。以下「日米安保条約」という。)第三条は、日米両国は、憲法上の規定に従うことを条件として、個別的に及び相互に協力して、継続的かつ効果的な自助及び相互援助により、武力攻撃に抵抗するそれぞれの能力を維持し発展させる旨を規定している。
同条の規定については、従前(「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」(平成二十六年七月一日閣議決定)の決定前)、政府としては、沿革的には、米国の上院で昭和二十三年に決議されたヴァンデンバーグ決議を背景とするものであり、北大西洋条約その他の防衛条約にも類似の規定があること、同決議の趣旨は、米国が他国を防衛する義務を負う以上は、その相手国は、自らの防衛のために自助努力を行い、また、米国に対しても、防衛面で協力する意思を持った国でなければならないというものであること、ただし、我が国の場合には、「相互援助」といっても、集団的自衛権の行使を禁じている憲法の範囲内のものに限られることを明確にするために、「憲法上の規定に従うことを条件」としていることを説明していたところである。
また、お尋ねの日米安保条約の改定に際して同条及び日米安保条約第五条の規定の文言を用いた理由に関する当時の考え方については、昭和三十五年六月八日の参議院日米安全保障条約等特別委員会において高橋通敏政府委員(外務省条約局長(当時))から、また、同年三月十一日の衆議院日米安全保障条約等特別委員会において林修三政府委員(法制局長官(当時))から、それぞれ答弁しているところである。
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