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大阪市立住吉市民病院の廃止に伴う病院再編計画に関する質問主意書
参議院 第190回 第21号お答えすることは困難 ×2承知していない ×1
質問本文
大阪市立住吉市民病院(以下「市民病院」という。)が位置する大阪市南部医療圏は、小児科・産科が元々不足している地域である。その中で、地域周産期母子医療センターの認定を受けた同病院は、小児・周産期医療に中核的な役割を果たしてきた。二〇一三年度には厚生労働省重症心身障害児者の地域生活モデル事業を受託した医療機関である。未受診や飛び込みによる出産を積極的に受け入れている病院でもあり、二〇一三年は二十六件と大阪府下で四番目に多かった。助産施設として指定を受け、二〇一三年の分娩件数は六百四十四件で、うち助産券利用は八十一件である。小児二次救急受入れ件数は、南部医療圏全体の二十七・一%(二〇一一年)を占めている。発達障害専門外来を二〇一〇年四月から実施し、レスパイト入院を二〇一三年度実績で実人員三十三人、延利用人数百九十六人を受け入れている。児童虐待被害児の一次保護の受け入れも積極的に行っている病院であり、二〇一三年は十五件受入れており、社会的弱者にとってもなくてはならない病院である。
ところが二〇一一年、橋下大阪前市長の時代に、隣接する行政区に位置する府立急性期・総合医療センターと市民病院が「二重行政」だとし、それまでの方針であった現地建て替えを撤回し、市民病院を廃止し、府立急性期・総合医療センターに統合することを決定した。これに対して、地元医師会も含めた住民の間で強い反対の声が広がり、短期間に七万筆を越える市民病院廃止反対署名が集められた。それにもかかわらず、市長は「民間病院の誘致」を条件に廃止を強行した。
府立急性期・総合医療センターは主に三次救急を受け入れている施設であり、二次救急をメインとする市民病院とは役割そのものが異なる。誘致せんとする民間病院も小児科や産科の経験が全くない。「大阪市立住吉市民病院の廃止に伴う病院(医療機能)再編計画」(以下「本計画」という。)においても新民間病院の取扱い予定分娩件数は、年間六百件から七百件とし、対応医師については産科、小児科それぞれ三名ずつとの提案がされているが、その医師態勢と医師の確保が不可能であるとして、大阪府医療審議会病院新増設部会から強い危惧の声が出た。本計画が審議された大阪府大阪市南部保健医療協議会では全ての医師会長が反対表明した。昨年十二月十一日の大阪府医療審議会でも、反対意見が多数出され、採決では反対十二人、保留四人、賛成一人であった。
大阪府は、これらの度重なる反対意見を押し切り、昨年十二月二十一日、本計画を厚生労働省に申請した。
住民の理解が全く得られていない本計画は、市民病院がこれまで担っていた地域の小児・周産期医療を中心とした医療水準を後退させ、住民の命と健康を危険にさらすものであって、政府は本計画に同意しないよう強く求めるものである。
よって、以下質問する。
一 公立病院が担う医療機能を見直す場合には、住民の理解が当然の前提である。「新公立病院改革ガイドライン」(平成二十七年三月三十一日付け総務省自治財政局長通知)においても、「当該病院が担う医療機能を見直す場合には、これを住民がしっかりと理解し納得しなければならない。」とされている。病院再編計画の策定にあたっての住民の理解に関する政府の見解を求める。
二 全国の産科医師一人あたりの年間平均分娩数を明らかにされたい。
三 医療法施行令第五条の三第二項の厚生労働大臣の同意の要件を示されたい。
四 「医療計画について」(平成二十四年三月三十日厚生労働省医政局長通知)4(5)において特例の申請書に都道府県医療審議会の意見を附することとされている趣旨は何か。政府の見解を求める。
五 本計画の特例の申請書に附された大阪府医療審議会の意見書には、「採決の結果」として「賛成した委員一人、反対した委員十二人、賛否を保留した委員四人」と記載されている。これまで厚生労働大臣に申請があった同様の事例において、都道府県医療審議会の意見書で反対委員が多数を占める例があったか否か明らかにされたい。また本計画の特例の申請書に附された大阪府医療審議会の意見書に記された反対意見の内容を具体的に明らかにされたい。
六 本計画の特例の申請書に附された大阪府医療審議会の意見書に記された反対意見について、どのように受け止めているか。政府の見解を求める。
右質問する。
政府答弁書
一について
御指摘の「新公立病院改革ガイドライン」(平成二十七年三月三十一日付け総財準第五十九号総務省自治財政局長通知)は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百四十五条の四第一項の規定に基づく技術的な助言として示したものであり、お尋ねの「病院再編計画の策定にあたっての住民の理解」については、各地方公共団体の判断によるものと考えている。
二について
お尋ねの「全国の産科医師一人あたりの年間平均分娩数」については、政府としては把握していないが、平成二十六年の人口動態調査における同年の出生数である百万三千五百三十九人を、同年の医療施設静態調査における同年十月一日現在の分娩を取り扱う施設の担当医師数(常勤換算)である約八千五百七十六人で機械的に除すると、約百十七となる。
三について
お尋ねの医療法施行令(昭和二十三年政令第三百二十六号)第五条の三第二項の厚生労働大臣の同意は、同項の協議に係る病床と機能及び性格を同じくする既存の病床数等を勘案し、必要最小限であることを要件としている。
四について
お尋ねについては、都道府県知事が、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第七条第一項に規定する病院の開設の許可の申請等に対する許可に係る事務を行うに当たり、当該申請等に係る病床数について、同法第三十条の四第二項第十四号に規定する基準病床数の算定の特例とするための手続として、都道府県医療審議会に意見を聴くことを地方自治法第二百四十五条の四第一項の規定に基づく技術的な助言として示しているものである。
五及び六について
お尋ねの「都道府県医療審議会の意見書で反対委員が多数を占める例があったか否か」については、都道府県医療審議会の意見として、委員の賛否を付したものが他にないため、お答えすることは困難である。
また、お尋ねの「反対意見の内容」及び「反対意見について、どのように受け止めているか」については、大阪府医療審議会の意見書に記載されている出席議員からの主な意見は、賛否が明らかにされたものではないため、お答えすることは困難である。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。