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ビットコイン等の検討状況に関する質問主意書

参議院 第190回 第53号

提出者
参議院
提出日
2016年2月15日
内閣転送 2016年2月17日
答弁書受領日
2016年2月23日
提出から8日
答弁の項目数
4
質問 2,072字/答弁 1,842字

質問本文

私が提出した、「ビットコインに関する質問主意書」(第百八十六回国会質問第二八号)に対する答弁書(内閣参質一八六第二八号。以下「前回答弁書」という。)及び「ビットコインに関する再質問主意書」(第百八十六回国会質問第三九号)に対する答弁書(内閣参質一八六第三九号。以下「前回再答弁書」という。)が閣議決定されてから、約二年が経過している。この間、米国等においては、例えばニューヨーク州でビットコインを含む仮想通貨(以下「ビットコイン等」という。)を取り扱う企業に免許制を導入する等、行政においても着実に対応が進んでいる。また、ビットコイン等の基本技術であるブロックチェーンの手法は、様々な金融手法に応用されつつあり、フィンテックにおける主要な技術ともなっている。こうした状況を鑑み、ビットコイン等に対する政府の取組を確認するため、以下のとおり質問する。

一 前回答弁書の「一及び二について」では、「政府として、その全体像を把握しているものではなく、現在、関係省庁において連携を図りつつ、情報収集に取り組んでいるところである」及び「諸外国において、ビットコインを法的に定義している国又は近い将来に法的な定義を行うことを表明している国が存在しているか否かについても、具体的には承知していない」としており、前回再答弁書でも同趣旨の答弁をしている。前回答弁書及び前回再答弁書から約二年が経過した現在における、ビットコイン等への、関係省庁の連携の状況、情報収集の取組の状況及び諸外国における法的定義の状況を明らかにされたい。なお、諸外国における法的定義の状況については、先進国首脳会議構成国を中心に明らかにされたい。また、先進国首脳会議での検討状況についても、併せて明らかにされたい。

二 前回答弁書の「三について」では、「ビットコインを明確に位置付けているものは存在しない」としており、前回再答弁書の「二について」では、「法令整備の有無及び時期について、現時点において、政府として確たることは申し上げられない」としている。ビットコイン等の法的位置付けに関して、前回答弁書及び前回再答弁書から約二年が経過した現在における政府の見解を明らかにされたい。なお、前回答弁書又は前回再答弁書と同様の答弁を行うのであれば、ビットコイン等の法的位置付けを不明確なまま放置することが、マネーロンダリング対策の不備の原因となり得るか否かを併せて明らかにされたい。

三 前回答弁書の「四について」では、「ビットコインの売買の仲介やビットコインと円貨又は外貨との交換、ビットコインを預かる「口座」の開設及び当該口座間でのビットコインの移転については、銀行法第十条第一項各号、同条第二項各号及び第十一条各号に規定する銀行が営むことができる業務には該当しない」としているが、ビットコイン等の売買の仲介やビットコイン等と円貨又は外貨との交換、ビットコイン等を預かる「口座」の開設及び当該口座間でのビットコイン等の移転について、銀行が営むことができる業務に該当するか、前回答弁書から約二年が経過した現在における政府の見解を明らかにされたい。また、ビットコイン等の売買の仲介やビットコイン等と円貨又は外貨との交換、ビットコイン等を預かる「口座」の開設及び当該口座間でのビットコイン等の移転を業とする会社に銀行が出資することは可能か、併せて明らかにされたい。

四 前回再答弁書の「八について」では、「ビットコインと通貨との交換を行う業務については、我が国の現行法令において、「登録等」や「関係省庁への報告義務」の対象となっておらず、お尋ねの「所管する法令及び省庁」もないと考えている」としている。ビットコイン等と通貨との交換を行う業務に、登録等又は関係省庁への報告義務が求められているか、現在の状況を明らかにされたい。また、ビットコイン等を所管する法令及び省庁について、前回再答弁書から約二年が経過した現在の状況を明らかにされたい。なお、前回再答弁書と同様の答弁を行うのであれば、登録等又は関係省庁への報告義務がなく、所管する法令及び省庁もないまま放置することが、マネーロンダリング対策の不備の原因となり得るか否かを併せて明らかにされたい。

五 前回再答弁書の「九について」では、「「ビットコインの交換所」に係る具体的な事情が明らかでないことから、一概にお答えすることは困難である」としている。前回再答弁書から約二年が経過した現在までの間における、ビットコイン等の交換所に係る具体的な事情について、政府の承知するところを明らかにされたい。なお、具体的事情がいまだ明らかでないのであれば、この間にどのような調査を行ったかを明らかにされたい。

六 平成二十七年五月十九日の参議院財政金融委員会では、麻生太郎国務大臣が、「何もしていないんじゃない、議論が極めて紛糾しておる」と答弁している。本答弁から八ヶ月が経過した現在までの間における、政府での議論の経緯と内容を明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一及び六について

ビットコインを含むいわゆる仮想通貨(以下「仮想通貨」という。)については、従来から、関係省庁において連携を図りつつ、国際会議における各国との意見交換も含め、情報収集に取り組んでいるところである。

お尋ねの「諸外国における法的定義の状況」については、例えば、アメリカ合衆国、カナダ及び欧州では、仮想通貨と通貨との交換等を行う交換所(以下「仮想通貨の交換所」という。)に対し、次のとおり対応していると承知している。

アメリカ合衆国では、仮想通貨の交換所に対し、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与規制を課している。また、例えば、同国ニューヨーク州では、利用者保護の観点からの規制も課している。

カナダでは、仮想通貨の交換所に対し、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与規制を課すための法改正を行い、現在、関連規則を整備中である。

欧州では、ドイツのように、仮想通貨の交換所に対し、既にマネー・ローンダリング及びテロ資金供与規制並びに利用者保護の観点からの規制を課している国も存在するが、平成二十八年二月二日に欧州委員会が、今後、仮想通貨の交換所に対し、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与規制並びに利用者保護の観点からの規制を課すため、作業を進めていくことを表明している。

また、平成二十七年六月八日のエルマウ・サミット首脳宣言においては、「我々は、仮想通貨及びその他の新たな支払手段の適切な規制を含め、全ての金融の流れの透明性拡大を確保するために更なる行動をとる」とされ、さらに、三十四の国及び地域並びに二つの国際的な機関が参加するマネー・ローンダリング等に関する金融活動作業部会からは、仮想通貨の交換所に対し、登録制又は免許制を課すとともに、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与規制を課すことを各国に求める旨の文書(以下「FATF公表文書」という。)が同月二十六日に公表されていると承知している。

これらを踏まえ、金融審議会においては、仮想通貨に関する規制の在り方等について検討が行われ、同年十二月二十二日に、仮想通貨の交換所について登録制を導入し、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与規制並びに利用者保護の観点からの規制を課すべきであるとの報告が取りまとめられた。現在、金融庁を中心に、仮想通貨の交換所に関する制度整備等を行うための法案を今国会に提出すべく、作業を進めているところである。

二について

我が国の法律において、仮想通貨を明確に位置付けているものは存在しないと承知している。

なお、一及び六についてでお答えしたとおり、現在、金融庁を中心に、仮想通貨の交換所に関する制度整備を行うための作業を進めているところである。

三について

仮想通貨の売買の仲介や仮想通貨と通貨との交換、仮想通貨を預かる「口座」の開設及び当該口座間での仮想通貨の移転については、銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第十条第一項各号、同条第二項各号及び第十一条各号に規定する銀行が営むことができる業務には該当しない。

また、お尋ねの行為を業とする会社への銀行の出資について、同法第十六条の三においては、銀行又はその子会社は、同法第十六条の二第一項に規定する子会社対象会社(同項第一号から第六号まで、第十一号、第十二号の二及び第十三号に掲げる会社(同項第十二号の二に掲げる会社にあっては、同号に規定する特別事業再生会社を除く。)並びに同法第十六条の三第八項に規定する特例対象会社に限る。)に該当する場合を除き、合算して、国内の会社の総株主等の議決権の五パーセントを超える議決権を取得し、又は保有してはならないとされているところであり、合算して、当該五パーセント以下の議決権を取得し、又は保有することは可能である。

四及び五について

仮想通貨と通貨との交換を行う業務については、我が国の現行法令において、「登録等」や「関係省庁への報告義務」の対象となっておらず、お尋ねの「所管する法令及び省庁」もないと考えている。

また、仮想通貨の交換所については、FATF公表文書において、通貨との交換を通じ、既存の金融システムとの出入口に当たることから、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与規制の対象とすることが求められているものと承知している。

このため、一及び六についてでお答えしたとおり、現在、金融庁を中心に、仮想通貨の交換所に関する制度整備を行うための作業を進めているところである。

参議院の原文

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