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女性の就労を妨げる壁に関する質問主意書
参議院 第192回 第56号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2承知していない ×1検討してまいりたい ×1
質問本文
少子高齢化が進展し人口減少社会を迎える中、我が国の持続的成長を実現し、社会の活力を維持していくためには、国民全てがその個性に応じた多様な能力を発揮できる社会の構築が不可欠となる。政府は「女性活躍加速のための重点方針二〇一六」を決定するなどの取組を始めたところであるが、女性の継続就業を妨げる壁を取り払うには至っていない。
こうした観点から、以下、質問する。
一 「百三十万円の壁」とも言われている各種医療保険及び年金保険における被扶養者制度について、直近の被扶養配偶者数を示されたい。併せて、直近から十年前、二十年前及び三十年前の被扶養配偶者数をそれぞれ示されたい。
二 国民年金の第三号被保険者に係る保険料は制度上設定されていないが、給付はされることとなる。保険料を支払っていない者に給付をするということになるが、この場合において保険料分の負担をしている者は誰になるのか。
三 「百三万円の壁」とも言われている配偶者控除制度について、直近の適用者数及び所得税の減収見込額を示されたい。併せて、直近から十年前、二十年前及び三十年前の適用者数及び所得税の減収見込額をそれぞれ示されたい。
四 前記三に関して配偶者控除の上限を「百五十万円」に変更した場合、適用者数及び所得税の減収見込額はどう変化するか。直近の数値を基に試算願いたい。
五 政府が掲げる「女性活躍推進」とは、女性の正規雇用・非正規雇用、フルタイム労働者・パートタイム労働者をそれぞれどれだけ増加させようとする政策目標なのか。
六 社会保険制度において、主婦が夫の扶養家族として保険料の支払を免除される範囲の年収を超えないように働く理由について、政府はどう認識をしているか。
七 税制度において、主婦が夫の扶養家族として配偶者控除される範囲の年収を超えないように働く理由について、政府はどう認識をしているか。
八 前記六及び七を踏まえ、働きたい女性が働きやすい中立的な社会保障制度・税制度の確立のため、百三十万円及び百三万円それぞれの壁について、将来的には無くすべきと考えているのか、政府の見解を問う。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの「被扶養配偶者数」の意味するところが必ずしも明らかではないが、健康保険法(大正十一年法律第七十号)若しくは船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)の被保険者、私立学校教職員共済法(昭和二十八年法律第二百四十五号)の加入者又は国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)若しくは地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)の組合員(以下「医療保険の被保険者等」という。)の被扶養者であって、医療保険の被保険者等の配偶者であるものについて、①直近、②直近から十年前、③直近から二十年前、④直近から三十年前の人数を全国健康保険協会管掌健康保険(平成二十年九月三十日以前においては政府管掌健康保険。以下同じ。)、組合管掌健康保険、船員保険及び私立学校教職員共済制度の別にお示しすると次のとおりである。なお、国家公務員共済組合及び地方公務員共済組合についての当該人数は把握していない。
全国健康保険協会管掌健康保険 ①平成二十七年十月一日現在 約五百七万人 ②平成十七年十月一日現在 約五百三十五万人 ③平成七年十月一日現在 約五百六十四万人 ④昭和六十年十月一日現在 約五百五万人
組合管掌健康保険 ①平成二十七年十月一日現在 約四百八十万人 ②平成十七年十月一日現在 約五百四十九万人 ③平成七年十月一日現在 約六百五万人 ④昭和六十年十月一日現在 約五百六十万人
船員保険 ①平成二十七年十月一日現在 約三万人 ②平成十七年九月末現在 約四万人 ③平成七年九月末現在 約七万人 ④昭和六十年九月末現在 約十二万人
私立学校教職員共済制度 ①平成二十七年度末現在 約十二万人 ②平成十七年度末現在 約十三万人 ③平成七年度末現在 約十三万人 ④昭和六十年度末現在 約十一万人
お尋ねの「年金保険における被扶養者制度」について、国民年金の第三号被保険者の人数は、直近の平成二十六年度末現在で約九百三十二万人、直近から十年前の平成十六年度末現在で約千九十九万人、直近から二十年前の平成六年度末現在で約千二百十九万人となっている。なお、国民年金の第三号被保険者の制度は昭和六十一年度に施行されているため、直近から三十年前の当該人数をお示しすることはできない。
二について
御指摘の「保険料分の負担」の意味するところが必ずしも明らかではないが、国民年金の第三号被保険者については、保険料を徴収していないが、その基礎年金の給付に要する費用を被用者年金制度全体で負担することとしている。
三について
配偶者控除の適用者の人数及び所得税の減収見込額は平成二十八年度予算ベースで、それぞれ千五百万人程度、〇・六兆円程度である。
十年前の平成十八年、二十年前の平成八年、三十年前の昭和六十一年の配偶者控除の適用者の人数については、市町村税課税状況等の調等に基づき、一定の前提を置いて試算すると、それぞれ千七百万人程度、千六百万人程度、千六百万人程度と見込まれる。また、所得税の減収見込額については、それぞれ〇・七兆円程度、〇・七兆円程度、〇・六兆円程度と見込まれる。
四について
お尋ねの試算の前提が明らかではないため、お答えすることは困難である。なお、「平成二十九年度税制改正の大綱」(平成二十八年十二月二十二日閣議決定)において、配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しを行うこととしており、この見直しにより負担減となる対象者の人数は三百万人程度、負担増となる対象者の人数は百万人程度と見込んでいる。また、この見直しによる増減収見込額の計算においては、平年度において、所得税は三百九十億円程度の増収、個人住民税は四百二十三億円程度の減収と見込んでおり、国・地方を通じておおむね税収中立となっている。
五について
お尋ねの女性の雇用形態別の数値目標は定めていない。なお、パートタイム労働等の非正規雇用は、多様な就業ニーズに応えるという積極的な意義もある一方、男性に比べ女性の方が雇用者に占める非正規雇用の割合が高いことが女性が貧困に陥りやすい背景の一つとなっているほか、正社員と非正規雇用労働者の間の格差が男女間の格差の一因になっているとの指摘もあることから、政府としては、「第四次男女共同参画基本計画」(平成二十七年十二月二十五日閣議決定)等に基づき、非正規雇用労働者の処遇改善や正社員への転換に向けた取組を実施し、全ての女性労働者の活躍の推進を図ってまいりたい。
六について
労働者の中には、社会保険料負担を回避するために、医療保険の被保険者等の被扶養者及び厚生年金保険の被扶養配偶者となることを選択する者もいることは承知している。
七について
政府税制調査会が平成二十八年十一月に取りまとめた「経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告」においては、お尋ねのような配偶者控除と就業調整との関連について、「配偶者特別控除の導入により、配偶者の給与収入が百三万円を超えても世帯の手取り収入が逆転しない仕組みとなっており、税制上、いわゆる「百三万円の壁」は解消している。他方で、配偶者特別控除の導入後も、配偶者が就業時間を調整することにより、納税者本人に配偶者控除が適用される百三万円以内にパート収入を抑える傾向があるとの指摘がある。こうした傾向の要因として、配偶者控除に係る「百三万円」という水準が企業の配偶者手当の支給基準として援用されているためではないか、また、いわゆる「百三万円の壁」が引き続き心理的な壁として作用しているためではないか、といった指摘もなされている」とされているところである。
八について
社会保障制度については、政府としても働きたい人が働きやすい社会保障制度としていくこととしている。社会保障審議会年金部会においても、被用者保険の適用拡大を進め、被用者として働く人については被用者保険を適用していくことを進めつつ、国民年金の第三号被保険者制度の見直しに向けた検討を段階的に進めていくことが必要と整理されており、これを踏まえ、政府としても検討してまいりたい。
税制については、七についてでお答えした内容も踏まえ、「平成二十九年度税制改正の大綱」において、現在、納税者本人に所得控除額三十八万円の配偶者控除が適用されることとなる配偶者の所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第二条第一項第三十号ロに規定する合計所得金額(以下「合計所得金額」という。)は三十八万円(当該配偶者の収入の全額が給与収入である場合には、給与収入金額が百三万円)以下とされているところ、所得控除額三十八万円の配偶者控除又は配偶者特別控除が適用されることとなる配偶者の合計所得金額を八十五万円(当該配偶者の収入の全額が給与収入である場合には、給与収入金額が百五十万円)以下に引き上げる等の見直しを行うこととしたものである。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2承知していない ×1検討してまいりたい ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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