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同一労働同一賃金と諸手当の同一化に関する質問主意書

参議院 第196回 第162号お答えすることは困難 ×2検討してまいりたい ×1

提出者
参議院
提出日
2018年6月29日
内閣転送 2018年7月4日
答弁書受領日
2018年7月10日
提出から11日
答弁の項目数
4
質問 1,184字/答弁 1,762字

質問本文

働き方改革の中でも、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の待遇差を是正し雇用形態に関わらない公正な待遇を確保する目的で進められている同一労働同一賃金政策は、特に社会的影響が大きく、制度設計によっては非正規雇用労働者の待遇が改善される可能性があると考える。

同一労働同一賃金政策と諸手当の関係について、以下の通り質問する。

一 どのような待遇差が不合理であるかをまとめた「同一労働同一賃金ガイドライン案」には、諸手当に関して、非正規雇用労働者にも正規雇用労働者と「同一の支給をしなければならない」と記載されている。しかし諸手当の同一化を図るため、正規雇用労働者に限定して支給していた諸手当を廃止する形で対応する企業が出ている。

諸手当支給の在り方は最終的に労使双方の合意で決まるが、正規雇用労働者の待遇を引き下げる形で諸手当の同一化を図るという、同一労働同一賃金政策の目的に反する流れを避けるために、非正規雇用労働者にも諸手当が支給される形で諸手当の同一化が図られるよう、企業にインセンティブを与えるべきだと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

二 前記一の諸手当に関しては、多くの場合、業務内容や支給要件などが同じ場合に「同一の支給をしなければならない」旨記載されている。これに対し、「通勤手当」、「食事手当」、「地域手当」については、業務内容や支給要件などが同じでなくても、同一の支給をしなければならないと認識しているが、その認識でよいか。

三 同一労働同一賃金政策により正規雇用労働者の待遇が下がる可能性は以前から指摘されていた。企業に対して「食事手当」や「地域手当」の同一化を例外なく求めると、正規雇用労働者への当該手当の支給を減額・廃止する企業が出てくる可能性が特に高いと思われる。政府は、企業が正規雇用労働者の待遇を下げる場合どの手当が減額・廃止される可能性が高いか等について、事前に検討したのか明らかにされたい。

四 今後、企業が同一労働同一賃金を進める中で、どの手当を非正規雇用労働者に支給をするか、どの手当を減額・廃止するかについて、検討・実施することが考えられる。そのような企業の検討の参考として、それぞれの手当についての意義や効果についての政府の見解をガイドライン等で示すべきではないか。

五 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律では、有期雇用労働者について、正規雇用労働者と職務内容等が同一である場合の均等待遇の確保が義務化された。しかし、同一労働同一賃金ガイドライン案には「退職金」、「家族手当」、「住宅手当」等について、正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間でどのような待遇差が認められるのか否かが明記されていない。これらの手当についてはどのような待遇差であれば認められると政府は考えているのか明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

諸手当制度共通化コース助成金(以下「助成金」という。)においては、事業主が、その雇用する有期契約労働者等について、通常の労働者と共通の手当の制度を整備し、当該制度に基づき、有期契約労働者等に対して当該手当を支払った場合に、一定の助成を行っているところであり、政府としては、引き続き助成金の活用を促進するため、周知等に取り組んでまいりたい。

二及び五について

同一労働同一賃金ガイドライン案(以下「ガイドライン案」という。)に規定されていた事項に関しては、その考え方を踏まえ、働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律(平成三十年法律第七十一号。以下「働き方改革推進法」という。)による改正後の短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(平成五年法律第七十六号。以下「短時間・有期雇用労働法」という。)第八条において、「事業主は、その雇用する短時間・有期雇用労働者の基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する通常の労働者の待遇との間において、当該短時間・有期雇用労働者及び通常の労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならない」こと、また、働き方改革推進法による改正後の労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号。以下「労働者派遣法」という。)第三十条の三第一項において、「派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者の基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する派遣先に雇用される通常の労働者の待遇との間において、当該派遣労働者及び通常の労働者の職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならない」こととされたところである。

お尋ねの「通勤手当」、「食事手当」及び「地域手当」並びに「退職金」、「家族手当」及び「住宅手当」については、通常の労働者と短時間・有期雇用労働者又は派遣労働者との間において、短時間・有期雇用労働法第八条及び労働者派遣法第三十条の三第一項の規定により、不合理と認められる相違を設けてはならないこととなる。

なお、ガイドライン案に規定されていた事項については、これらの規定に係る国会における審議、今後の労働政策審議会における議論等を踏まえ、今後、短時間・有期雇用労働法第十五条第一項及び労働者派遣法第四十七条の十一の規定に基づく指針(以下「指針」という。)において、事業主が講ずべき措置に関してその適切かつ有効な実施を図るために必要な事項の一つとして、短時間・有期雇用労働法第八条及び労働者派遣法第三十条の三第一項に関する事項を定める予定である。

三について

通常の労働者と短時間・有期雇用労働者又は派遣労働者との間に待遇の相違がある場合において、当該待遇の相違が不合理なものであるか否かは職務の内容等により異なり得ること、また、労働者の待遇の見直し方については個々の企業ごとに様々であることから、各企業における個別具体の手当の減額又は廃止の可能性を見込むことは困難であるが、政府としては、基本的には、同一労働同一賃金に対応するために、同一企業において、労使で合意することなく通常の労働者の待遇を不利益に変更することは、望ましい対応ではないと考えているところであり、このような考え方を指針等において明らかにすること等について検討してまいりたい。

四について

手当を支給する目的やその具体的内容については、個々の企業ごとに様々であることから、個別具体の手当の目的等について網羅的にお示しすることは困難であるが、二及び五についてでお答えしたとおり、今後、指針において、事業主が講ずべき措置に関してその適切かつ有効な実施を図るために必要な事項の一つとして、短時間・有期雇用労働法第八条及び労働者派遣法第三十条の三第一項に関する事項を定める予定である。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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