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同一価値労働同一報酬に関する再質問主意書

参議院 第171回 第182号お答えすることは困難 ×1

提出者
参議院
提出日
2009年5月28日
内閣転送 2009年6月1日
答弁書受領日
2009年6月5日
提出から8日
答弁の項目数
8
質問 1,882字/答弁 1,489字

質問本文

前回提出した「同一価値労働同一報酬に関する質問主意書」(第一七一回国会質問第五八号)の答弁書(内閣参質一七一第五八号)には、不十分と思われる点があるため、再度質問する。

一 答弁書の「一について」において、男女間の賃金格差についての政府見解とその対応に関する質問に対して、格差の縮小の必要性は認めているものの、「具体的には、昇進等の機会の均等が十分に確保されていないこと等による職階の格差や出産等により離職する女性が依然として多いこと等により生じる勤続年数の格差といったことが男女間賃金格差の要因としてある」という見解を示している。しかし、この見解では、同学歴、同産業の初任給での賃金格差は説明がつかない。「平成一九年賃金構造基本統計調査」によると、大卒男子の初任給の平均は一九八八〇〇円であるのに対し大卒女子のそれは一九一四〇〇円であり、高卒男子の初任給平均は一五八八〇〇円であるのに対し、高卒女子のそれは一五〇八〇〇円である。これを産業別に見ても大卒・高卒ともに一産業を除く全産業で男子の初任給が女子の初任給を上回っている。このような格差をいかに説明するのか、見解を述べられたい。

二 また、答弁書の「一について」では、男女間の賃金格差に関する問題への対応として、男女雇用機会均等法に規定された義務を「適切に履行するよう、事業主に対する指導等を行う」としている。この指導には、勧告も含まれているのかを問う。また、指導や勧告の件数、及び指導の結果としてどのような効果が確認されたのか、政府としていかなる方法で結果や効果を確認しているのかを明示されたい。

三 答弁書の「一について」にある「支援する施策」の内容を示されたい。また、現在実施されている「支援する施策」の開始年次、数値目標および目標達成年次を含めた具体例、その施策によって現時点でどのような効果がもたらされたのかについても示されたい。

四 答弁書の「二について」及び「三について」では、ILOの条約勧告適用専門家委員会の意見についての対応を問う質問に対して、「ILOに対する次回の政府報告において、我が国の立場を明らかにする予定である」と回答している。しかし、男女間の賃金格差の問題、特に労働基準法第四条が同一価値労働同一賃金を反映しているかどうかについては、ILOから再三にわたり、指摘を受けている問題である。その理由としては、これまでILOの理解を得るだけの説明や回答がなされていない、あるいは政府の説明や回答を覆す事実が国内に存在しているとILOが認識していることが考えられる。もし、今回の回答が準備中であるならば、この問題に関するこれまでの意見や勧告に対して、政府はいかなる説明や回答を行ってきたのかを示されたい。また、これまでの説明や回答において、どのような点でILOの理解が得られなかったと考えているのか、見解を問う。

五 答弁書の「二について」及び「三について」で述べているILOへの回答予定時期を示されたい。

六 答弁書の「四及び五について」では、性に中立的な客観的職務評価に基づく賃金決定についての政府見解を問うた質問に対して、性に中立的な客観的職務評価の有効性を認めている一方で、「具体的な賃金制度の導入については、個別の企業における労使の議論を踏まえてなされるべき」というきわめて消極的な見解を示している。確かに、賃金制度の導入について、労働関連諸法令が定める基準に従って各企業が雇用契約において定めるべきものである。しかし、例えば、性に中立的な客観的職務評価を採用しようとする企業に対しての支援や情報提供といった推進策を展開することは、各企業の雇用契約における自主性・独立性を侵害するものではない。政府は、性に中立的な客観的職務評価を採用しようとする企業に対しても、政府として支援することはできないと考えているのか、見解を明らかにされたい。

七 右記の質問六に関連して、具体的賃金制度や雇用契約に関して定めた労働関係諸法令や男女共同参画に関する諸法令に基づいたガイドライン等は存在するのか。ガイドラインが存在する場合、性に中立的な客観的職務評価についての記載があるのか、示されたい。

八 また、答弁書の「四及び五について」では、性に中立的な客観的職務評価に関して、個別企業の事例を収集していると述べている。この事例収集の方法、年度ごとの予算、情報をどのような形でとりまとめているのか、今後の男女間賃金格差是正のための政策にどのように活かしていくのかを明示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の調査によると、産業や企業規模の違いによっても初任給の違いがみられるところであり、男女間の初任給の違いについても、個々の企業の様々な状況を反映していると考えられる。

二について

先の答弁書(平成二十一年三月三日内閣参質一七一第五八号)一についてでお答えした「指導等」には勧告も含まれている。

雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保に関する法律(昭和四十七年法律第百十三号)に基づいて行った是正指導及び勧告の件数は、平成二十年度において、それぞれ一万三千五百七十八件、三十二件である。

また、お尋ねの効果については、前年度から引き続いて指導を行った事案も含め、全体の九割以上について平成二十年度中に法違反の状態が是正されており、昇進等の機会の均等の確保について一定の効果を挙げているものと考えている。

三について

お尋ねの「支援する施策」及び開始年次については、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)に基づき、同法が施行された平成四年から、育児休業の規定整備に係る指導等を行うこと等により、育児休業の取得促進等を図っているところである。

また、お尋ねの数値目標及び目標達成年次としては、「仕事と生活の調和推進のための行動指針」(平成十九年十二月十八日ワーク・ライフ・バランス推進官民トップ会議決定)において、女性の育児休業取得率について、平成二十四年までに八十パーセントとする数値目標を設定しているところであるが、既に、平成十九年度において八十九・七パーセントと当該目標を超える数値となっており、職業生活と家庭生活との両立について一定の効果を挙げているものと考えている。

四について

政府としては、平成十九年の国際労働機関(以下「ILO」という。)に対する政府報告において、「労働基準法第4条は、「使用者は労働者が女性であることを理由として賃金について差別的取扱いをしてはならない」と規定している。この条文は、単に「女性であることを理由とする」のみならず、女性の平均勤続年数が男性よりも短いこと、女性の多くは主たる家計の維持者ではないこと、といったような、女性のおかれた平均的な状況や先入観に基づいて差別的取扱いをすることも禁止しているものと解釈されている。第4条はこのような幅広い概念を含むものであるので、現行条文のままで100号条約の要請を満たしているものである。」と回答しているところであるが、このような労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第四条と、同一価値の労働についての男女労働者に対する同一報酬に関する条約(昭和四十二年条約第十五号)の関係について、ILOの条約勧告適用専門家委員会の理解が得られず、平成二十年二月に同委員会の意見が公表されたものと考えている。

五について

平成二十一年九月を予定している。

六について

お尋ねについては、企業等の職務評価の実例について情報提供を行うこととしており、このような支援は、性に中立的な客観的職務評価を採用しようとする企業に対しても参考になるものと考えている。

七について

お尋ねのようなガイドライン等は存在しない。

八について

お尋ねの事例収集の方法及び活用方策については、企業等において行われている賃金制度等に関して、ヒアリング等により事例を収集しており、今後、これを取りまとめの上、企業等に対して情報提供してまいりたいと考えている。

お尋ねの予算については、事例の収集に関する予算を区分して計上しておらず、お答えすることは困難である。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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