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意思決定支援等を行う者に対する研修の実施に関する質問主意書
参議院 第196回 第50号お答えすることは困難 ×1
質問本文
二〇一八年二月七日に権利擁護団体及び障害者団体等が中心となり、二〇一八年度厚生労働省予算案のうち「意思決定支援等を行う者に対する研修の実施」(以下「本事業」という。)に係る学習会が開催され、重要な課題が指摘された。その後、私が何度か権利擁護団体及び障害者団体等とともに厚生労働省担当者と意見交換を行ってきたことを踏まえ、以下質問する。
一 日本の精神科病院に入院する精神障害者の人権が十分に擁護されていないと考えているのか、政府の見解を明らかにされたい。
二 本事業の概要を説明する厚生労働省の資料には、「相談支援事業所に所属する相談支援専門員(アドボケーター)が、非同意入院患者のいる病院を訪問し、退院に向けた意思決定支援や退院請求などの入院者が持つ権利行使の援助等を行うための人材養成を行う」と記されているが、本事業により養成される人材の機能は、二〇一七年二月八日の「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会報告書」において「意思決定支援等を行う者に想定される機能」として示された、①患者に寄り添い、治療内容の理解等を促すとともに、患者の意思を引き出し、意思決定等を支援し、本人の同意があれば医療機関に意思を伝える機能、②退院に向けた意思決定等を支援し、退院促進を図る機能、③退院請求など入院者が持つ権利行使を支援する機能、④入院の必要性や適切な医療が行われているかどうかを判断する機能という四つの機能のうち、②と③に関するものであって①と④は含まないという理解でよいか、政府の見解を明らかにされたい。
三 前記①の機能は、診療報酬を受けて業務を行う病院職員の機能と重複するため、現時点では相談支援事業所に所属する相談支援専門員(アドボケーター)の機能と位置付けることには慎重を要すると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。
四 アドボケーターを「主体的に精神科医療を受けられるように側面的に支援する者」と定義している二〇一五年度障害者総合福祉推進事業の「入院に係る精神障害者の意思決定及び意思の表明に関するモデル事業」は、治療内容の理解等を促し患者の意思を引き出す機能を目的とした内容になっているため、仮に本事業により養成される人材の機能が前記②と③に関するものが主ならば、同モデル事業を踏まえてまとめられた「入院に係る精神障害者の意思決定及び意思の表明に関するアドボケーターガイドライン」に基づき作成された研修カリキュラムを本事業で実施するのは不適切と考えるが、政府の見解を明らかにされたい。
五 前記ガイドラインの記述には、アドボケーターが入院患者に情報提供をしてはならないとする内容や、アドボケーターに対して入院患者と話したことなどを医療機関に報告するよう求める内容と理解せざるを得ない箇所がある。本事業が想定するアドボケーターは、入院患者に情報提供をせずに、入院患者に話したことなどを医療機関に報告する役割を期待されているのか、政府の見解を明らかにされたい。
六 英語では、権利擁護(advocacy)をする人を一般的に「advocator」とはよばず、「advocate」とよぶが、本事業においても「アドボケーター」ではなく「アドボケイト」と表記するのが適切ではないか。また、「アドボケーター」から「アドボケイト」へと表記を修正する予定はあるのか、政府の見解を明らかにされたい。
七 障害者の権利に関する条約の趣旨に基づけば、本事業を企画し実行するための会議体を今後設置する場合には、精神障害者を代表する団体から推薦を受けた、少なくとも二人以上の精神障害当事者が当該会議体の構成員となるべきと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一から六までについて
例えば、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和二十五年法律第百二十三号)第二十九条第一項の規定に基づく都道府県知事等による入院措置について、二人以上の精神保健指定医(同法第十八条第一項に規定する精神保健指定医をいう。)の診察の結果が一致した場合でなければ入院させてはならないとされているほか、都道府県等に置かれる精神医療審査会において当該入院措置の継続の必要性について審査を行うこととされている等、精神障害者の権利擁護の観点から必要な措置は講じられているものと考えている。
加えて、精神障害者の権利擁護を更に充実させる観点から、精神科病院に入院している者の意思決定支援等を行う者(以下「相談支援専門員」という。)の指導者を養成する研修に係る標準カリキュラムの作成及び当該研修を行うため、御指摘の「意思決定支援等を行う者に対する研修の実施」(以下「研修事業」という。)に係る補助金を平成三十年度予算に計上している。相談支援専門員に想定される機能については、平成二十八年一月に厚生労働省において参集を求めた「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会」の報告書において一定の整理がなされている。今後、当該補助金を受けて研修事業を実施する主体(以下「実施主体」という。)において有識者からなる合議体(以下「合議体」という。)を設け、当該報告書の内容を踏まえ標準カリキュラムが作成される予定であり、相談支援専門員の機能等の詳細については、合議体において議論される予定であることから、相談支援専門員又は御指摘の「アドボケーター」に関するお尋ねについて現時点でお答えすることは困難である。
七について
合議体の構成員については、障害者の権利に関する条約(平成二十六年条約第一号)第四条3において、締約国は、障害者に関する問題についての意思決定過程等において、障害者を代表する団体を通じ、障害者と緊密に協議し、及び障害者を積極的に関与させる旨が規定されていることを踏まえ、今後、実施主体において適切に決定されることが望ましいと考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。