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中央社会保険医療協議会で議論された費用対効果評価に関する質問主意書
参議院 第198回 第9号趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1
質問本文
一 平成三十年十二月五日の中央社会保険医療協議会の合同部会資料「費用対効果評価に関する検討について」(以下「中医協資料」という。)によれば、新たなICERの閾値を七百五十万円とすることが提案されているが、これに決定するに至った明確な理由を明らかにせよ。
二 中医協資料には、外国の値を参考にしたかのような記述が散見されるが、そもそも諸外国とは、通貨、物価、医療水準などの差異があると理解するところである。また、参考とした国の多くが税方式を導入している国であり、我が国とは医療制度が根本的に異なるものである。また、国が薬価を決定する公定薬価制度をもたず、医薬品製造販売業者が自由に販売価格を決められる前提の国が多いという印象も受ける。我が国は、社会保険方式を採用し、公定薬価制度を取る国家である。となれば、外国の値を単純に参考とすることには無理があると思われる。政府にあっては、こうした相違点を事前に検討した上で、中医協資料にあるICERの閾値を算出しているのか。また、仮に諸外国との相違点を検討したのであれば、その内容について詳細に明らかにされたい。なお、そのようなことは万が一にもないと考えるところであるが、よしんばこうした医療制度及び薬価制度の違いなどに留意してICERの閾値を検討していないとなれば、その理由はいかなるものか丁寧に説明せんことを求む。
三 薬価算定における費用対効果評価の導入については、厚生労働省内にあって検討を重ねてきたところと理解するが、議論の過程において導入にあたっての具体的な問題点などは考察されたのか、その事実関係について明らかにされたい。また、その検討内容につき分かりやすく解説されたい。
四 薬価算定における費用対効果評価の導入については、我が国の研究者においても懐疑的な意見を持つ者が多いと聞くが、政府はそうした意見を把握しているのか。把握しているとすれば、その具体的な内容について明らかにされたい。あまつさえ懐疑的な意見があるにもかかわらず、政府がこのように費用対効果評価の導入を早急に進める意図を明確にされたい。
五 政府は、薬価調整にはICER以外に評価尺度がないという主張をしているが、経営工学的には他にも多くの手法があると理解するところである。たとえば、ドイツ連邦共和国にあっては、効率的フロンティア法などの方法も取られてきた。こうした他の手法があるにもかかわらずICERにこだわる理由は何か、政府の見解を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの医薬品の費用対効果評価における増分費用効果比(以下「ICER」という。)の閾値については、平成三十年十二月五日の中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門部会・薬価専門部会・保険医療材料専門部会合同部会(以下「合同部会」という。)に提出された「費用対効果評価に関する検討について」にあるとおり、ICERに応じた価格調整方法として階段方式を採用する場合の幅の設定について示された、「階段の幅が大きくなるほど(階段の数が少なくなるほど)、閾値前後での価格の変動が大きくなるため、評価結果をきめ細やかに価格調整に反映させるためには幅は小さい方が望ましい」、「階段の幅が小さくなりすぎると階段方式の利点が失われる」、「オーストラリアでは、品目毎のICERは三万豪ドル(約二百四十五万円)/QALYの幅で公表されている」等の視点を踏まえ、五百万円/QALY(質調整生存年をいう。以下同じ。)と千万円/QALYの中間の七百五十万円/QALYを価格調整における新たな閾値とするという対応が考えられるとされたところである。
二について
ICERの閾値の検討に当たっては、例えば、平成三十年六月十三日に開催された合同部会において、諸外国のICERの閾値を一人当たりGDPで除した値を日本の当該値と比較する等、諸外国との相違点も考慮されているところである。
三について
平成二十八年度から医薬品の費用対効果評価を試行的に実施しているところであるが、これまで、合同部会では、「幾つかの品目において、企業分析の結果と再分析(公的分析)の結果が大きく異なっている」、「分析内容についての事前協議が不十分であった」、「臨床の専門家が検討する公的な体制がなかった」等の指摘があり、現在、合同部会において、「分析内容(分析の枠組み等)についての事前協議を充実させる」、「品目に応じて当該分野の専門家が分析前の協議内容や分析内容の確認等を行うことができる体制とする」等の指摘への対応が検討されているところである。
四について
御指摘の「薬価算定における費用対効果評価の導入については、我が国の研究者においても懐疑的な意見を持つ者が多い」という事実については承知していないが、国民皆保険の持続性とイノベーションの推進を両立し、国民が恩恵を受ける国民負担の軽減と医療の質の向上を実現する観点から、医薬品の費用対効果評価については、本格実施に向けてその具体的内容を引き続き検討し、平成三十年度中に結論を得ることとしているところである。
五について
御指摘の「政府は、薬価調整にはICER以外に評価尺度がないという主張をしている」の意味するところが必ずしも明らかではないが、医薬品の費用対効果評価の結果についてはICERであらわすことが一般的であると考えられているところである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。