Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 参議院 第200回

景気判断の下方修正に関する質問主意書

参議院 第200回 第26号

提出者
参議院
提出日
2019年10月11日
内閣転送 2019年10月16日
答弁書受領日
2019年10月25日
提出から14日
答弁の項目数
4
質問 1,334字/答弁 1,135字

質問本文

内閣府は、二〇一九年八月の「景気動向指数」の基調判断を景気後退の可能性が高いことを示す「悪化」に下方修正した。基調判断が「悪化」となるのは同年四月以来で四か月ぶりである。

一方、政府の公式な判断を示す「月例経済報告」では、景気全体としては「緩やかに回復している」という判断が続いており、景気動向指数の基調判断との違いが鮮明となっている。

もっとも、二〇一九年十月一日に消費税率が十%に引き上げられたことで、これまで国内景気を下支えしてきた個人消費が落ち込むことが懸念され、日本の景気の動向は不透明感を増している。

これらを踏まえ、以下質問する。

一 今回、景気動向指数の基調判断が「悪化」となった要因は、企業の生産性の低迷が続いていることにあると考えるが、これは米中の貿易摩擦が激しくなっている影響で、世界経済が減速し、日本からの輸出が減少しているからではないか。政府の見解如何。

二 過去に景気動向指数の基調判断が「悪化」となったのは、リーマン・ショック前後の二〇〇八年六月から二〇〇九年四月、欧州債務危機時の二〇一二年十月から二〇一三年一月の二回に加えて、二〇一九年四月および今回発表された八月であると承知している。また、「悪化」と判断された期間は専門家が事後的に判定した景気後退期と重なることが多いことが知られている。「悪化」と判断された二〇一九年八月の状況は、政府の多用する「リーマン・ショック級の出来事」が生じた状況に匹敵し、「月例経済報告」のように景気全体が「緩やかに回復している」とは言えず、景気後退の局面に入っていると認識すべきではないか。政府の見解如何。

三 二〇一九年十月七日の記者会見において、岡田内閣官房副長官は、「日本経済は九月の月例経済報告で、輸出を中心に弱さが続いているものの、緩やかに回復していると判断しており、雇用、所得環境の改善、高い水準にある企業収益など、内需を支えるファンダメンタルズ(経済の基礎的な条件)は引き続きしっかりしていると認識している」旨説明しているが、この説明は景気動向指数の基調判断と一致しないのではないか。

四 日本経済の悪化の要因は、中国の景気が減速したこと、ドイツのGDPがマイナス成長に落ち込んだこと、アメリカの製造業の景況感を示す経済指標が大きく低下したことなどの世界経済の動向に影響を受けたことにあると考える。さらに、消費税率が十%に引き上げられたことで、これまで国内景気を下支えしてきた個人消費が落ち込むことが懸念されている。前記三の記者会見において、岡田内閣官房副長官は「軽減税率あるいはポイント還元、プレミアム商品券、自動車や住宅に関する減税などの対策によって、消費をしっかり下支えをし、経済の回復基調を確かなものにしてまいりたい」と述べているものの、その程度の対策で落ち込んだ個人消費を補うことは難しいのではないか。政府の見解如何。

五 国民の多くは景気全体が「緩やかに回復している」とは実感しておらず、政府の判断との間に齟齬がある。政府はこのような国民との認識の違いをどのように考えているのか。あるいは政府の判断と国民の認識との間に齟齬はないと考えているのか。政府の見解如何。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一及び三について

景気動向指数(CI一致指数に限る。以下同じ。)は、生産や雇用等の景気に関する経済指標を統合して指数化したものであり、その基調判断については、景気動向指数の動向をあらかじめ決められた基準や表現に機械的に当てはめて行っているところである。本年八月分(速報)の景気動向指数の基調判断について表現が悪化となったのは、生産や出荷等を示す経済指標が低下したことを受けて、景気動向指数が「原則として三か月以上連続して、三か月後方移動平均が下降」かつ「当月の前月差の符号がマイナス」との基準を満たしたためである。

他方、月例経済報告においては、景気動向指数だけではなく、様々な経済指標の動向やその背景にある経済環境、企業の景況感等を総合的に勘案して、景気の基調を判断しているところである。御指摘の本年九月の月例経済報告では、景気について、「緩やかに回復している」としつつも、「輸出を中心に弱さが続いている」との認識も同時に示しており、輸出に起因した生産や出荷等を示す経済指標の弱さも捉えられている。

二について

景気基準日付(景気の山・谷)は、専門家による事後的な検証を経て設定されるものであるが、現時点における政府の景気判断については、本年十月の月例経済報告において、「景気は、輸出を中心に弱さが長引いているものの、緩やかに回復している」としているところである。

四について

今回の消費税率引上げに当たっては、前回引上げ後に景気の回復力が弱まったという経験を十分にいかし、税率引上げ前後の需要変動の平準化を図るため、十二分な対策を講ずることとしたところである。具体的には、教育無償化や社会保障の充実、軽減税率制度の実施により、今回の引上げによる経済への影響は二兆円程度に抑制されている。加えて、本年度当初予算の臨時・特別の措置として二兆円程度、税制面では〇・三兆円程度、合わせて二・三兆円程度の措置を講じているところであり、これらを円滑に実施することで、消費をしっかりと下支えし、経済の回復基調を確かなものとしてまいりたい。

五について

我が国経済は、デフレではない状況を作り出し、長期にわたる回復を持続させており、GDPが名目・実質ともに過去最大規模となる中で、国民生活に密接に関わる雇用・所得環境も改善している。こうした中で、「国民生活に関する世論調査(令和元年六月調査)」(令和元年八月内閣府公表)では、第二次安倍内閣発足後、全体として現在の生活の程度を「満足」とする者の割合が高まっており、本年においても七割を超える高い水準を維持していることが示されているところ、今後とも、政府としては、国民一人一人に景気回復を実感していただけるよう努力を重ねてまいりたい。

参議院の原文

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2024年6月14日 櫻井 周(立憲民主党・無所属) 答弁 2024年6月25日
衆議院 第213回 第158号
提出 2009年2月27日 滝 実(無所属) 答弁 2009年3月10日
衆議院 第171回 第163号お答えすることは困難 ×1
提出 2000年8月9日 櫻井 充 答弁 2000年9月8日
参議院 第149回 第15号お答えすることは困難 ×1
提出 2015年5月20日 福田 昭夫(民主党・無所属クラブ) 答弁 2015年5月29日
衆議院 第189回 第234号
提出 2008年9月24日 鈴木 宗男(国民新党・大地・無所属の会) 答弁 2008年10月3日
衆議院 第170回 第2号

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる