ことばで探す › 参議院 第205回
堂島取引所コメ先物取引本上場申請不認可に関する質問主意書
参議院 第205回 第5号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×2
質問本文
大阪堂島商品取引所(社名変更により現在は「堂島取引所」)は令和三年七月十六日にコメ先物取引の本上場認可申請を行った。農林水産省においては、当該認可申請を受け、「取引の状況に照らし、申請者が当該先物取引をする株式会社商品取引所になることが米穀の生産及び流通を円滑にするため必要かつ適当であると確認できない」として、堂島取引所に対し、当業者の参加者数及び利用意向が少ない旨の指摘を行った上で、令和三年七月二十七日、当該認可申請に係る「意見の聴取」を行う旨の通知を発出している。令和三年八月五日に農林水産省において実施された「意見の聴取」では、堂島取引所より、前述の指摘事項に対する意見及び我が国におけるコメ先物取引の重要性について主張がなされた。令和三年八月六日、農林水産省は、試験上場期間における堂島取引所のコメ先物取引の取引状況について、当業者の取引への参加が拡大していない、当業者の利用意向が減少している、取引の九割を新潟県産コシヒカリが占めており価格指標として今後の広がりが期待できないことを理由に挙げ、当該本上場申請が、「生産及び流通を円滑にするため必要かつ適当であること」に該当しないとして、不認可の決定を下した。
以上を踏まえ、以下質問する。
一 貴金属や原油など他の商品先物取引と比較して、コメの先物取引ほど当業者が参加している先物市場はないものと承知しているが、今回の不認可判断に際しては、どのような比較検証の下、当業者の参加数が少ないとの判断を下したのか、政府の見解を問う。
二 兼業農家が大層を占める日本の農業において、価格に敏感なコメの農業従事者の数は限られており、そもそもコメの先物取引における当業者の参加数の多寡を判断する前提となる母数は、こうした価格に敏感なコメの農業従事者数を基準に判断すべきものと思料する。この点に関し、現在及び将来を含めてこうした価格に敏感な農業従事者の数をどのように見積もっているか、政府の見解を問う。
三 コメ先物取引の試験上場は五期十年にわたり実施されてきたが、この間、コメ先物取引に参加する生産者の数は、一貫して増加しているものと承知している。加えて、市場で実際にポジションを建て、現物価格のヘッジを行うか否かは、時々の相場の状況や個々の農業従事者の毎年の作付け状況、さらには事業状況等により左右されることを踏まえれば、当業者の参加数については、各期ごとの数字のみを切り出して機械的に判断するのではなく、当業者の実際の口座開設数も考慮するなど、当業者の先物取引活用の実情を勘案した上で判断すべきものと思料するが、政府の見解を問う。
四 一般論として、認可判断には裁量権が伴うものと承知しているが、行政の予見可能性を高めるためには、法令上の一義的な文言のみならず、行政運用上、一定のメルクマールを示していくことも、行政の重要な役割であると思料する。これらを踏まえた上で、コメ先物取引には、客観的にどの程度の水準の当業者の参加数があれば、本上場が許容されるのか、政府の見解を問う。
五 当業者の利用者意向が減少しているとの点について、具体的にどのような者を対象にどのような手法を用いて調査を実施したのか、加えて、調査手段の公正性・適切性について、政府の認識及び見解を問う。
右質問する。
政府答弁書
一、三及び四について
お尋ねの「どのような比較検証の下、当業者の参加数が少ないとの判断」及び「当業者の先物取引活用の実情を勘案した上で判断すべき」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「コメ先物取引の本上場認可申請」については、商品先物取引法(昭和二十五年法律第二百三十九号)第百五十六条第五項の規定に基づき、同項第三号に定める同法第八十条第一項第三号に掲げる基準(以下「認可基準」という。)に適合していないと認め、不認可としたものである。
不認可とした理由については、令和三年八月十日の記者会見において野上前農林水産大臣が、御指摘の「コメ先物取引の本上場認可申請」に係る試験上場(以下「試験上場」という。)における米穀の先物取引に関して「今回、不認可とした主な理由は、取引に参加する当業者数が横ばいであることや、当業者の取引利用意向が減少していること、取引の九割が新潟コシヒカリに偏っていることが挙げられます。」と述べているとおりである。
また、お尋ねの「コメ先物取引には、客観的にどの程度の水準の当業者の参加数があれば、本上場が許容されるのか」については、米穀について認可基準に定める全ての要件を満たすかを総合的に勘案して判断する必要があるため、一概にお答えすることは困難である。
二について
お尋ねの「価格に敏感なコメの農業従事者」の意味するところが必ずしも明らかではないので、「現在及び将来を含めて」その者の数をお答えすることは困難であるが、「二〇二〇年農林業センサス」によれば、「令和二年販売目的の水稲(食用)の作付経営体数」は、七十一万三千七百九十二となっている。
五について
お尋ねの「調査」については、農林水産省において、大阪堂島商品取引所(当時)の協力の下、試験上場の第三期(平成二十七年八月八日から平成二十九年八月七日まで)、第四期(平成二十九年八月八日から令和元年八月七日まで)及び第五期(令和元年八月八日から令和三年八月七日まで)において、それぞれ一回ずつ、合計三回、試験上場において米穀の先物取引に参加した全ての生産者及び流通業者に郵送によりアンケート用紙を送付し、また、必要に応じてこれらの者から電話により聞き取りを行い、公正かつ適切に実施したものである。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。