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新型コロナウイルス感染拡大対策で「屋外でのマスク着用は不要」原則を周知することに関する質問主意書

参議院 第210回 第32号趣旨が明らかではない ×1

提出者
参議院
提出日
2022年11月2日
内閣転送 2022年11月9日
答弁書受領日
2022年11月15日
提出から13日
答弁の項目数
3
質問 2,653字/答弁 2,018字

質問本文

本年十月六日の参議院本会議において、岸田総理はウイズコロナ社会の構築に向け、「マスクの着用は屋外では原則不要」として、「マスク着用のルールを含めた感染対策の在り方について検討していくとともに、科学的な知見に基づき、世界と歩調を合わせた取組を進めてまいります」と発言した。

欧米諸国では既にマスク着用を対策から外しているところがほとんどである。欧米でマスクを着用しなくなったのは、現在流行しているオミクロン株の病態自体が、昨年のデルタ株以前の新型コロナウイルスからの変異によって、喉の粘膜で感染する、私たちが子どもの頃から罹ってきたのとほぼ同じ喉風邪へと変化したため、重症化率が大きく低下したことが大きい。

マスクそのものが元々健全なエネルギー代謝やコミュニケーションを抑制して心身の健康を害するリスクが高いことにも鑑みれば、政府は新型コロナ対策としてマスク着用を推奨することをやめ、自由化すべきであるというのが参政党の立場である。今回の岸田総理の発言は、そうした方向に進もうという前向きな姿勢を示したものと受け止めている。

既に厚生労働省ウェブサイト上で、感染対策としてのマスク着用については「場面に応じた適切なマスクの着脱をお願いします」として、「屋外では季節を問わず、マスクの着用は原則不要です。」、「屋内では距離が確保でき、会話をほとんど行わない場合をのぞき、マスクの着用をお願いします。」と例示している。また、子供以外のマスク着用について、屋外では、「マスク着用を推奨 他者との身体的距離(二m以上を目安)が確保できない中で会話を行う場合のみです。」、「それ以外の場面については、マスクの着用は必要ありません。(中略)特に夏場については、熱中症予防の観点から、屋外でマスクの必要のない場面では、マスクを外すことを推奨します。」と例示している。

これらを見る限り、我が国においても屋外では原則マスク着用は不要と政府が認識しているのは明らかであるにもかかわらず、ほとんどの人がマスクを着用して屋外歩行している光景が一般的である。

我が国でこのような状態が継続されているのは、政府が「マスクは屋外では原則として不要」としているにもかかわらず、その周知について曖昧さを多く残しているためと言わざるを得ない。「マスクは屋外で原則不要」という指針が普及しないのは、そもそも政府が事務連絡等で示している「マスク着用」又は「マスク不着用」の任意性に関して理解の混乱があることを指摘したい。

例えば、厚生労働省事務連絡「マスクの着用の考え方及び就学前児の取扱いについて」(令和四年五月二十日付)によると、屋外でのマスク着用、屋内でのマスク着用については、感染リスクがある場合について、マスク着用を「推奨する」としている。

また、厚生労働省事務連絡「マスクの着用に関するリーフレットについて(周知)」(令和四年五月二十五日付)では、「周知に当たっては、本人の意に反してマスクの着脱を無理強いすることにならないよう、丁寧な周知をお願い申し上げます」としている。

つまり、政府見解では「感染リスクがある場合においても、マスク着用は推奨されるものであり、本人の意に反してマスクの着脱を無理強いしてはならない」ものといえる。

一方、内閣総理大臣を本部長とする新型コロナウイルス感染症対策本部の決定「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(以下「基本的対処方針」という。)(令和三年十一月十九日(令和四年九月八日変更))によると、「(4)感染防止策」においては、感染リスクがある場合は、マスクの着用を推奨するとしているが、「(5)オミクロン株の特徴を踏まえた感染防止策」の「1)国民への周知等」の項では、「会話をする際にはマスクの着用を徹底すること」、「2)学校等」の項では、「部活動前後の集団での飲食の場面や移動に当たっては、マスクの着用を含めた感染対策を徹底する」としている。

この点について、「推奨」とは、国語辞典によると「人・事物などのすぐれていることをあげて、それを人にすすめること」とされており、相手側は任意で応じるものと解する。一方、「徹底」とは、「態度・行動が中途半端でなく、一つの考え方で貫かれていること。」、「命令・方針などがすみずみまで行き渡ること。」とされており、相手側に行為を強制するものと解する。

この二つの用語は任意性と強制性において意味が全く異なっている。各都道府県や市町村の健康担当部局では、新型コロナウイルス感染症対策については基本的対処方針を基準に感染症対策を推進しているところ、この「推奨」と「徹底」の混在により、「マスク着用」の考え方について大きな混乱が生じており、それが日本社会の「脱マスク化」を妨げる一つの要因となっている。こうした混乱を招く表現はすぐに改められるべきであるし、基本的対処方針全体を再検討すべきと考える。

そこで以下質問する。

一 厚生労働省事務連絡等で示された、感染リスクのある場所における「マスクの着用を推奨する」の意味は、マスク着用は任意によるべきで、誰からも決して強制されるものではないということであるか。そうであれば基本的対処方針の「マスクの着用を徹底する」は誤解を与えているので「推奨する」等、任意性を明確にしたものに訂正するべきではないか。

二 厚生労働省事務連絡(令和四年五月二十五日付)でいう「本人の意に反してマスクの着脱を無理強いする」事例がいまだに日々の生活の中で頻発しているが、この具体的ケースとしてどのようなものが挙げられるか、例示されたい。

三 「マスク着用は任意によるもの」との理解を一層、広めていくために、テレビコマーシャルやインターネット上の広告を利用し、より強力、効果的な広報を展開していくべきと考えるが、政府の見解如何。

四 屋内で人と人との間隔が二メートル以下ならマスク推奨という目安があるが、その根拠は何か。特に、年齢や健康状態によって個人の免疫力には大きな差異があるが、この二メートルの目安は、そうした免疫力の差異を考慮したものか。二メートルという目安であれば、学校や集会所での脱マスクはほぼ不可能となるし、成長途上の児童生徒の呼吸や体熱発散の妨げになることが明らかなマスク着用のリスクがいつまでも回避できない。施設内などのマスク着用の判断は年齢層や健康状態を考慮して弾力的にしていくべきではないか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一及び三について

お尋ねの「マスクの着用を推奨する」との記載は、新型コロナウイルス感染症の基本的な感染対策として、マスクの着用は重要であるため、会話を行う際等にマスクを着用する等、国民に対して、場面に応じた適切なマスクの着脱を勧めるという意味である。

また、御指摘の「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(令和二年三月二十八日新型コロナウイルス感染症対策本部決定、令和四年九月八日変更。以下「基本的対処方針」という。)の記載は、「会話をする際にはマスクの着用を徹底すること」を「促す」としているとおり、国民に対して、場面に応じた適切なマスクの着脱を勧めるものであり、「マスクの着用を推奨する」と同様の趣旨であるため、御指摘のように「誤解を与え」るものではなく、「訂正する」必要があるとは考えていない。

政府としては、こうしたマスクの着用の考え方について、テレビコマーシャル、SNS、インターネット広告等による周知を行うとともに、各都道府県等に対して、「マスクの着用に関するリーフレットについて(更なる周知のお願い)」(令和四年十月十四日付け厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部事務連絡)等において、「本人の意に反してマスクの着脱を無理強いすることにならないよう」配慮した適切な情報発信を依頼してきたところであり、引き続き、テレビコマーシャル等も活用しながら、必要な取組を進めてまいりたい。

二について

御指摘の「「本人の意に反してマスクの着脱を無理強いする」事例がいまだに日々の生活の中で頻発している」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の事務連絡における「本人の意に反してマスクの着脱を無理強いすること」については、例えば、厚生労働省のホームページの「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」(以下「厚生労働省のホームページのQ&A」という。)に掲載しているとおり、「正しくぴったりとマスクを着用することは難しい」就学前の子どもに対して、「子どもや保護者の意図に反してマスクの着用を実質的に無理強いする」ことが挙げられる。

四について

お尋ねの「屋内で人と人との間隔が二メートル以下ならマスク推奨という目安」については、御指摘の「免疫力の差異」を考慮したものではなく、令和四年三月二十八日に国立感染症研究所が世界保健機関及び米国疾病予防管理センターの知見を踏まえて作成し、公表した「新型コロナウイルス(SARS―CoV―二)の感染経路について」において、「感染者との距離が近いほど(概ね一―二メートル以内)感染する可能性が高く、距離が遠いほど(概ね一―二メートル以上)感染する可能性は低くなる」とされていること等を踏まえ、基本的対処方針に記載されているとおり、「屋内において、他者と身体的距離(二メートル以上を目安)がとれない場合、他者と距離がとれるが会話を行う場合、屋外において他者と距離がとれず会話を行う場合は、マスクの着用を推奨する」としているものである。

「マスク着用の判断は年齢層や健康状態を考慮して弾力的にしていくべきではないか」とのお尋ねについては、政府としては、マスクの着用については、新型コロナウイルス感染症の基本的な感染対策として、場面に応じた適切なマスクの着脱が重要であると考えており、屋内においては、他者との距離が確保できており、会話がほとんどない場合は、マスクの着用は必要ないこと等を国民に対して、引き続き、周知してまいりたい。

その上で、学校におけるマスクの着用については、文部科学省において、都道府県教育委員会等に対し、「マスクの着用に関するリーフレットについて(更なる周知のお願い)」(令和四年十月十九日付け文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課事務連絡)等により、屋内外において、「十分な身体的距離が確保できる場合には着用の必要がないこと」、「体育の授業や運動部活動の活動中・・・には、感染対策上の工夫や配慮を行いながら、児童生徒に対してマスクを外すよう指導すること」等とした上で、「学校現場において、活動場所や活動場面に応じたメリハリのあるマスクの着用が行われるよう」依頼しているところである。

また、子どものマスクの着用については、厚生労働省のホームページのQ&Aに記載されているとおり、屋内外において、「乳幼児(小学校に上がる前の年齢)のマスクの着用には注意が必要であり、特に二歳未満では推奨され」ないこと、「二歳以上の就学前の子どもについても、個々の発達の状況や体調等を踏まえる必要があることから、他者との身体的距離にかかわらず、マスク着用を一律には求めて」いないこと、「本人の体調がすぐれず持続的なマスクの着用が難しい場合は、無理に着用する必要はな」いこと等について、厚生労働省のホームページ、リーフレット等により周知を行っているところである。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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