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我が国における潜在的な食料供給力と国内で完結できる食料供給体制の整備に関する質問主意書

参議院 第210回 第60号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2

提出者
参議院
提出日
2022年12月7日
内閣転送 2022年12月9日
答弁書受領日
2022年12月16日
提出から9日
答弁の項目数
3
質問 1,506字/答弁 1,024字

質問本文

ウクライナ危機に端を発し、世界的な食糧危機が叫ばれている。ここ数年、コロナ禍に加え、サバクトビバッタによる蝗害、欧州や北米での干ばつ、森林火災、中国南部での洪水、我が国での相次ぐ豪雨被害などの複合的な要因が食料供給危機の火種となっていたところ、ウクライナ戦争による危機が起き、さらに台湾有事の危機が迫るなどにより、国際的な環境下での安定的かつ円滑な食糧の生産、輸送、流通が妨げられる可能性が高まっている。

農林水産省のウェブサイトには、「日本人が昔から食べてきた米や野菜、魚介類の自給率は、それぞれ米九十七%、野菜七十九%、魚介類五十二%と比較的高くなっています。これは昔から食べていた分、生産基盤や生産技術が受け継がれていることや、生鮮野菜は長期保存ができず輸入が難しい、魚介類は国内で新鮮なまま流通できるといった理由も考えられます。」とされている。

しかし、我が国は、野菜の種の九十%を輸入に依存している。国内作付けによる野菜自体の自給率は八十%あるが、種を計算に入れると、真の自給率は八%と見ることもできる。同様に、鶏卵は、九十六%を自給できているとされているが、鶏の主たるエサであるトウモロコシの自給率は、統計上ゼロであり、種鶏はほぼ輸入に頼っている。

いくら生産基盤や生産技術があっても、種や飼料が輸入できなくなれば、日本はたちまち食糧危機に陥ってしまう。

表面的な統計に隠された実情を認識し、生産―供給―再生産のサイクルを真に国内で完結できる食料供給体制の整備のため、食料自給率を計算する際、生産に必要となる種・肥料など生産資材の自給率も総合的に検討した上で、我が国の食料安全保障政策を構築すべきと考える。

この立場から、質問する。

一 野村哲郎農林水産大臣は、第二百十回国会衆議院予算委員会(令和四年十月十七日)において、「食料の安定供給というのは、これは国家の最大の基本的な責務の一つ」であり、「海外からの食料の輸入に支障があった場合でも、備蓄の活用なり、あるいは国内の緊急的な増産によりまして、食料供給を確保できるように対応することが必要」とし、適正な備蓄水準の確保や、事態に即した対応策のシミュレーションなど不測時に備えた取組を適切に実施している旨を答弁した。シーレーン断絶などによって、外国からの輸入品が一切入らなくなったと仮定した場合、現時点で備蓄及び緊急的な増産により何人分の食料がどのくらいの期間にわたって確保できるのかについて、農林水産省のシミュレーションなどを踏まえた政府の見解を示されたい。

二 休耕田・休耕地なども最大限活用した場合、我が国における潜在的な食料の供給力はどれくらいあるのかについて、米穀、麦等の穀物や主要野菜、畜産品や漁業産品なども含めての政府の見解を示されたい。

三 令和四年度第二次補正予算では、飼料自給率向上総合緊急対策の一環として、国産飼料の利用拡大を図るとされている。さらに、野村哲郎農林水産大臣は、第二百十回国会参議院農林水産委員会(令和四年十一月八日)において、「将来にわたって食料を安定的に確保していくということは、国内で生産できるものはできる限り国内で生産すると、そして、人材の、そのためには人材の確保なり、(中略)生産資材の確保にもしっかり取り組むことが必要だ」と述べている。国内で完結できる食料供給体制の整備は、わが国の安全保障に直結する問題であるところ、農業を担う人材の育成と確保、野菜の種や種鶏など、食糧生産の前提的存在となる「種」、飼料の国内完全調達等に向けた政府の具体的な取組、今後の戦略的な目標について示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

農林水産省では、不測の事態が生じた場合に食料の供給の確保が図られるよう、穀物や大豆の輸入量の大幅な減少等、様々な事態を想定したシミュレーションを行っているが、御指摘の「シーレーン断絶などによって、外国からの輸入品が一切入らなくなった」事態を想定したシミュレーションは行っておらず、お尋ねについてお答えすることは困難である。なお、政府としては、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律(平成六年法律第百十三号)に基づき、米穀及び小麦について、それらの供給が不足する事態に備えた備蓄を行っており、令和四年度の備蓄量は、それぞれ、百万トン程度、八十八万トン程度である。

二について

お尋ねの「我が国における潜在的な食料の供給力」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「食料・農業・農村基本計画」(令和二年三月三十一日閣議決定。以下「基本計画」という。)に基づき、我が国の農地等の農業資源、農業者及び農業技術を活用することにより得られる食料の供給熱量を示す指標として、食料自給力指標を算出しており、令和三年度においては、国民が必要とする一人一日当たりの平均熱量二千百六十九キロカロリーに対し、米・小麦を中心に作付けした場合に供給可能な熱量は千七百五十五キロカロリーであり、いも類を中心に作付けした場合に供給可能な熱量は二千四百十八キロカロリーである。

三について

御指摘の「国内で完結できる食料供給体制の整備」の意味するところが必ずしも明らかではないが、お尋ねの「農業を担う人材の育成と確保」及び「飼料の国内完全調達」については、基本計画において、「効率的かつ安定的な農業経営が農業生産の相当部分を担い、国内外の情勢変化や需要に応じた生産・供給が可能な農業構造を確立するため、このような農業経営を目指す経営体を含む担い手の育成・確保を進める」及び「特に単収増が見込める畑地における作付、草地整備・草地改良、放牧、公共牧場の利用、水田を活用した飼料生産、子実用とうもろこしの生産、エコフィード等の製造・利用の拡大など、国産飼料の生産・利用を推進する」とされているところであり、また、お尋ねの「野菜の種や種鶏など、食糧生産の前提的存在となる「種」」については、国内での生産の確保や輸入先国の多様化、備蓄の確保などの施策を組み合わせることにより、これらの安定的な調達の確保を図っているところであり、今後とも、必要な施策の充実に努めてまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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