ことばで探す › 参議院 第211回
送還忌避者の定義に該当する対象に関する質問主意書
参議院 第211回 第133号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
二〇二三年五月十二日の参議院本会議での送還忌避者に関する私の質問に対して、齋藤法務大臣は「送還忌避者は、退去強制令書が発付されたにもかかわらず退去を拒んでいる者全般を指しますが、退去強制令書が発付された者は、退去強制手続において在留特別許可の判断を経るとともに、難民該当性を主張する場合には、難民認定手続も経た上で難民に該当せず在留を特別に許可する事情も認められなかった者であり、保護すべき者は適切に保護しているところです」との答弁を行った。
一 二〇二一年十二月二十一日に出入国在留管理庁が公表した資料「現行入管法上の問題点」では、送還忌避者とされる三千百三人のうち、難民申請中の者は千九百三十八人であり、そのうちの七百十三人は難民申請回数一回とされている。「難民認定手続も経た上で」と齋藤法務大臣は述べているが、政府が「送還忌避」とする人の中には、難民認定手続中の者も含まれているのではないか。送還忌避者は「難民認定手続も経た上で難民に該当せず在留を特別に許可する事情も認められなかった者」とする本会議での大臣答弁は、不正確だったのではないか。政府の見解を示されたい。
二 前記千九百三十八人のうち、その後、難民認定や人道配慮による在留特別許可が認められた人がいれば、大臣答弁は更に不適切なものとなる。
前記の本会議答弁は、そのような者がいるかどうかを調べた上での発言だったのか。
三 難民該当性が認められる可能性がある者を「送還忌避」とすることは、難民保護の姿勢に逆行するものではないか。政府の認識を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
前段のお尋ねについては、「送還忌避者」とは、退去強制令書の発付を受けたにもかかわらず、本邦からの退去を拒んでいる者全般を指して用いている用語であり、例えば、退去強制令書発付後に難民認定申請(出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号。以下「入管法」という。)第六十一条の二第一項の難民の認定の申請をいう。以下同じ。)又は審査請求(入管法第六十一条の二の九第一項の審査請求をいい、行政不服審査法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成二十六年法律第六十九号)第七十五条の規定による改正前の入管法第六十一条の二の九第一項の異議申立てを含む。)を行った者なども含まれる。
後段のお尋ねについては、御指摘の令和五年五月十二日の参議院本会議における齋藤法務大臣の答弁は、入管法第二十四条各号に掲げる退去強制事由のいずれかに該当する疑いのある外国人について退去強制令書を発付するに当たり、その者が難民認定申請を行っている場合には、当該申請に対する審査を経て、難民に該当しないと判断した上で退去強制令書を発付することとして、保護すべき者は適切に保護していることを答弁したものであり、御指摘は当たらない。
二について
退去強制令書の発付を受けた者は、我が国から速やかに退去すべきであるが、その後も在留資格がないまま事実上滞在を続けた結果、退去強制令書の発付後の事情の変更により、難民に該当する又は在留を特別に許可すべき事情があると認められるに至ることもあるところであり、御指摘の令和五年五月十二日の参議院本会議における齋藤法務大臣の答弁も、当然、そのような者が存在することを前提としたものである。
三について
御指摘の「難民保護の姿勢に逆行するもの」の意味するところが必ずしも明らかではないが、一についてでお答えしたとおり、入管法第二十四条各号に掲げる退去強制事由のいずれかに該当する疑いのある外国人について退去強制令書を発付するに当たり、その者が難民認定申請を行っている場合には、当該申請に対する審査を経て、難民に該当しないと判断した上で退去強制令書を発付することとして、保護すべき者は適切に保護しているところ、退去強制令書の発付を受けたにもかかわらず、本邦からの退去を拒んでいる者全般を指して「送還忌避者」と呼ぶことが不適当であるとは考えていない。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。