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日本が実施すべき半導体支援策に関する再質問主意書

参議院 第213回 第102号お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×4

提出者
参議院
提出日
2024年4月8日
内閣転送 2024年4月15日
答弁書受領日
2024年4月19日
提出から11日
答弁の項目数
5
質問 2,235字/答弁 1,441字

質問本文

私が令和六年三月十三日に提出した「日本が実施すべき半導体支援策に関する質問主意書」(第二百十三回国会質問第七一号、以下「質問主意書」という。)に対し三月二十六日付けで送付された政府の答弁書(内閣参質二一三第七一号、以下「答弁書」という。)は、質問に対して必ずしも的確かつ簡潔に回答するという真摯な対応が行われていない。

半導体は、日本経済の盛衰を左右する重要な産業基盤であるとともに、経済安全保障上の戦略物資であるため、既存の日本国内の半導体企業を育成、発展させることが、日本の製造業の競争力を取り戻し、日本の国力を再興させる上で最重要の課題であるとの認識のもと、日本が実施すべき半導体支援策の妥当性を確認することは、極めて重要であることから、政府の真意を確認するために再質問を行うものである。国民からの負託に応えることが必要不可欠であることを十分に認識した上で、国民を裏切ることのないよう、政府においては再質問に真摯に回答されたい。

一 政府答弁書のあり方について

冒頭で、政府答弁書のあり方についての質問を行う。答弁書においては、質問主意書に記載された用語の定義について、「具体的に意味するところが明らかではない」という常套句を使用することで論点をすり替えることが散見される。これは、質問主意書に対する政府の答弁方法として極めて不誠実であり、国民からは、国民の代表である国会議員が国民からの負託に応えるために行った質問主意書の問いに対して、真摯に向き合うことをせず、答弁を回避するか、論点をすり替えるための手段として利用しているとの疑いをかけられている。

今後このような悪習を改め、質問主意書の問いに対して真摯に対応する答弁書の作成に努めるつもりがあるか、政府の見解を示されたい。

二 経済安全保障推進法による従来型半導体支援について

1 質問主意書の一の1及び2については、SiCパワー半導体に強気な投資を続けるロームの設備投資額も最大千七百億円との報道から、事業規模二千億円は一社では対応できる金額ではないことを確認したものであるが、それに対する明確な回答が示されていない。改めて、経済産業大臣が定めた「半導体に係る安定供給確保を図るための取組方針」に「原則として事業規模二千億円以上」とした具体的な数字の根拠を示されたい。

また、業界再編を目的として過去に経済産業省が実行した業界再編政策は悉く失敗している具体的な証左として、破綻したエルピーダメモリを具体的に例示しているが、エルピーダメモリに関する政府の業界再編支援策は成功したものと理解しているのかどうか、政府の見解を示されたい。

さらに、過去に経済産業省が実行した業界再編政策が悉く失敗しているという指摘に対してそれを否定するのであれば、経済産業省が実行した半導体業界の再編政策で成功した具体的な事例を示されたい。

2 質問主意書の一の3において、経済安全保障推進法に基づく支援では、マイコン・アナログでも事業規模が三百億円以上に限定されていることは中小の半導体企業を切り捨てる政策となり不適切ではないかと指摘したところであるが、答弁書では中小の半導体企業を除外しているわけではないと回答している。マイコン・アナログで事業規模が三百億円以上の中小企業が存在する事実があるのか、明確に回答されたい。

三 WTO協定等の国際ルールとの整合性について

1 質問主意書の二の1について、経済安全保障推進法に基づく従来型半導体への補助制度が、支援する事業規模を限定しているため、マラケシュ協定附属書―Aの補助金及び相殺措置に関する協定の第二条の特定性に抵触し、相殺可能な補助金とみなされる可能性を指摘したが、他の加盟国の利益に対する著しい害等の悪影響を及ぼすかどうかの判断は、当該加盟国が主体的に行うものであり、相殺可能な補助金とみなされる可能性があるとすれば、「WTO協定等の国際ルールとの整合性に十分留意するものとする」との取組方針が示されている以上、慎重な配慮が必要である。答弁書では、他の加盟国の利益に対する著しい害等の悪影響を及ぼすものであるとは考えていないと断じているが、このことについて、欧米各国、韓国、中国及び台湾等の関係利害各国との事前確認によって判断されたものか、政府の見解を示されたい。

また、令和五年度の経済産業省の行政事業レビュー公開プロセスA日程で有識者に説明しているように、Step1のIoT用半導体生産基盤の強化において、日米が過剰投資とならないように補完的な関係となることを意識して、大臣レベルで半導体の協力原則を結んでいると説明しているが、これは、日本の中小の半導体企業を犠牲にした上で、米国の半導体戦略に協力するように押付けられたものではないか、政府の見解を明確に示されたい。

2 質問主意書の二の2及び3について、答弁書では、政府は、台湾政府の半導体企業への巨額な輸出補助金について十分認識し、相殺措置の利用も検討し、必要な対応をしてきていると回答しているが、過去において日本政府がWTO提訴を行わなかった理由については回答していない。過去の不対応の理由を開示することと、今後の対応に支障をきたすおそれがあることとの因果関係は極めて不明確である。過去の不対応の理由を開示することが今後の対応に支障をきたすおそれがある理由について、簡潔に政府の見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

政府としては、従来から、質問主意書に対して国会法(昭和二十二年法律第七十九号)の規定等に従い、誠実に答弁をしてきたところであり、引き続き適切な対応をしてまいりたい。

二の1について

お尋ねの「「原則として事業規模二千億円以上」とした具体的な数字の根拠」については、先の答弁書(令和六年三月二十六日内閣参質二一三第七一号。以下「前回答弁書」という。)一の1及び2についてでお答えした考えに基づき、御指摘の「パワー半導体」の国際的な需給の動向や、国内外の事業者による投資の状況等を踏まえた上で決定したものである。

また、お尋ねの「エルピーダメモリに関する政府の業界再編支援策」の具体的に意味するところが明らかではないため、お尋ねの「成功したものと理解しているのかどうか」にお答えすることは困難である。

さらに、お尋ねの「過去に経済産業省が実行した業界再編政策」及び「経済産業省が実行した半導体業界の再編政策」の具体的に意味するところが明らかではないため、お尋ねの「成功した具体的な事例」についてお答えすることは困難である。

二の2について

お尋ねについては、例えば、経済産業省が非公開を前提として実施した半導体の製造事業者に対するヒアリング等において、中小企業等経営強化法(平成十一年法律第十八号)第二条第一項に規定する中小企業者に該当する当該製造事業者が、経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律(令和四年法律第四十三号。以下「法」という。)第八条第一項の規定に基づき経済産業大臣が定めた「半導体に係る安定供給確保を図るための取組方針」(令和五年一月十九日経済産業省公表)で支援対象とする従来型半導体の製造に関して三百億円以上の規模の投資に係る計画を検討していることを確認している。

三の1について

御指摘の「欧米各国、韓国、中国及び台湾等の関係利害各国との事前確認」の有無といった外交上の個別のやり取りについては、相手方との関係もあり、これを明らかにすることは差し控えたい。

また、後段でお尋ねの「日本の中小の半導体企業を犠牲にした上で、米国の半導体戦略に協力するように押付けられたものではないか」の具体的に意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難であるが、いずれにせよ、御指摘の「協力原則」については、「オープンな市場、透明性、自由貿易を基本とし」、「日米及び同志国・地域でサプライチェーン強靱性を強化するという目的を共有し」、「双方に認め合い、補完し合う形で行う」ことなどを内容としたものであり、また、前回答弁書一の3についてでお答えしたとおり、法に基づく支援の対象から中小企業を除外しているものではない。

三の2について

御指摘の「政府は、台湾政府の半導体企業への巨額な補助金について十分認識し、相殺措置の利用も検討し」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、お尋ねの「過去の不対応の理由を開示することが今後の対応に支障をきたすおそれがある理由」については、先の質問主意書(令和六年三月十三日提出質問七一号)二の2で御指摘の台湾による半導体産業に対する支援が現在も継続されているところ、お尋ねの「過去の不対応の理由」を明らかにすることにより、当該支援に対する我が国の今後の対応及び今後の類似の事案に対する我が国の対応の在り方等について類推されるおそれがあり、これらの対応に支障を来すおそれがあることなどである。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×4

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

件名の語が重なる質問主意書

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