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解雇規制に関する質問主意書
参議院 第214回 第9号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×5
質問本文
解雇規制について、以下質問する。
一 労働契約法第十六条では、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」と定めている。
社員が定年まで勤める終身雇用の慣行があり、従業員を安易に解雇できないルールが確立されている。しかし、それが日本企業の事業構造を硬直化させ、成長を阻むという負の側面も考えられるが、政府の見解を示されたい。
二 解雇規制が厳しいと、企業は人員調整が難しくなり、経済の変化に迅速に対応できなくなることが考えられるが、政府の見解を示されたい。
三 終身雇用と年功序列型の賃金が見直される動きがあり、転職をためらわない若者も増えている。解雇が難しいと、新しい職場に移動することが困難になり、労働者のスキルのミスマッチや長期的な失業が生じやすくなるものと考えられる。少子高齢化に伴い、限られた労働力が成長産業に向かうように支援すべきであるが、政府の見解を示されたい。
四 解雇手続が複雑で時間がかかると、企業にとって経済的負担が増し、経営戦略に影響を与えることが考えられるが、政府の見解を示されたい。
五 解雇規制を経済的な利益だけで考えてはならない。安心して働ける環境を維持することは、社会を安定させる効果がある。解雇規制の目的と労働市場の実態とのバランスを考慮しながら、慎重に検討する必要があるが、政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
御指摘の「従業員を安易に解雇できないルール」及び「日本企業の事業構造を硬直化させ、成長を阻むという負の側面」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「解雇規制」が企業に与える影響について様々な意見があることは承知しているものの、政府としては、労働契約法(平成十九年法律第百二十八号)第十六条の規定等は、多くの労働者が、賃金によって生計を立てていることを踏まえれば、労働者の生活を支える重要なものであると考えている。
二について
御指摘の「解雇規制が厳しい」及び「経済の変化に迅速に対応」の具体的に意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。
三について
御指摘の「解雇が難しいと、新しい職場に移動することが困難」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘のように「労働力が成長産業に向かうよう」な「支援」については、令和五年十一月二十日の衆議院本会議において、岸田内閣総理大臣(当時)が「成長分野への労働移動の円滑化は重要であり、就職支援や能力開発支援、雇用のセーフティーネットの確保などに総合的に取り組んでまいります」と答弁したとおりである。
四について
御指摘の「解雇手続が複雑で時間がかかる」及び「経済的負担が増し、経営戦略に影響を与える」の具体的に意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。なお、御指摘の「解雇手続」については、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第二十条において、「使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない使用者は、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない。」と規定している。
五について
お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、御指摘の「解雇規制」の在り方については、多くの労働者が、賃金によって生計を立てているのみならず、雇用を通じて社会との様々なつながりを形成していること等を踏まえて検討すべきものであると考えている。