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「原子力災害対策指針」の一部改正に関する質問主意書

参議院 第216回 第49号

提出者
参議院
提出日
2024年12月23日
内閣転送 2024年12月24日
答弁書受領日
2025年1月10日
提出から18日
答弁の項目数
3
質問 1,038字/答弁 965字

質問本文

二〇二二年七月の「原子力災害対策指針」の一部改正では、放射線防護対策の対象について、原子力災害時に防災業務に関わる「防災業務関係者」から「緊急事態応急対策に従事する者」に置き換え、明確化を図った。その上で、「被ばくの可能性がある環境下で緊急事態応急対策に従事する者については、その活動内容に応じて、当該者が属する組織が放射線防護に係る指標を定めるものとする。」と規定した。

また、指標の設定に当たっては、放射線業務従事者の平時における被ばく限度(実効線量五十ミリシーベルト)を参考とすることを基本とし、人命救助等緊急やむを得ない活動に従事する場合に限り、緊急作業に従事する者の被ばく限度(実効線量百ミリシーベルト)を参考とする旨規定した。すなわち、避難者の輸送を支援する民間バス会社の運転手の放射線防護に係る指標については、一般公衆の被ばく限度(実効線量一ミリシーベルト)ではなく、原発労働者など放射線業務従事者と同じ被ばく限度を適用するとの考え方が示された。

以上を踏まえて、以下質問する。

一 二〇二二年七月の「原子力災害対策指針」の一部改正の際、同年三月三十日の第七十五回原子力規制委員会への指針改正案提出に先立ち、政府は関係省庁や自治体に対してどのようなかたちで意見照会を行ったか示されたい。

二 前記意見照会に際して、民間バス会社などを管轄する国土交通省は、指針改正案についてどのような意見を述べたのか示されたい。また、その意見は指針改正にどのように反映されたか示されたい。

三 前記意見照会に際して、消防庁は指針改正案についてどのような意見を述べたのか示されたい。また、その意見は指針改正にどのように反映されたか示されたい。

四 前記意見照会に際して、指針改正案について自治体からはどのような意見が寄せられたのか示されたい。また、その意見は指針改正にどのように反映されたか示されたい。

五 「原子力災害対策指針の改正(防災業務関係者の放射線防護対策等)」(令和四年七月六日原子力規制庁)の三十四ページには、「緊急事態応急対策に従事する者が属する組織が、同対策に従事する者の被ばく線量の管理について責任を有し、必要に応じて業務の実施後の健康管理に配慮する旨を求める。」と記載されているが、政府には緊急事態応急対策に従事する者の被ばく線量の管理や業務実施後の健康管理に配慮する責任がないのか。政府には責任がないと答弁する場合、その理由を明確に示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

令和四年三月三十日に開催された令和三年度第七十五回原子力規制委員会において原子力災害対策指針(平成三十年原子力規制委員会告示第八号。以下「平成三十年指針」という。)の改正に当たっての考え方の整理について検討を行うに先立ち、原子力規制庁は、関係府省庁及び関係道府県に対し、当該整理及びそれを踏まえた平成三十年指針の改正案等を送付し、意見照会を行った。

二から四までについて

一についてで述べた意見照会において、平成三十年指針の改正案については、国土交通省は、原子力災害対策特別措置法(平成十一年法律第百五十六号)第二条第五号に規定する緊急事態応急対策(以下「緊急事態応急対策」という。)に従事する者の定義、防護装備等の整備、緊急事態応急対策に従事する者等に対する教育等に関する十項目について、消防庁は、緊急事態応急対策に従事する者の定義、放射線防護に係る指標、防護装備等の整備等に関する十四項目について、それぞれ意見を提出し、また、関係道府県のうち十道県からは、放射線防護に係る指標、防護装備等の整備、防護措置に係る責任の所在等に関する計三十五項目について、意見が提出された。

原子力規制庁は、そのうち同省が提出した防護装備等の整備に関する一項目、消防庁が提出した緊急事態応急対策に従事する者の定義、放射線防護に係る指標及び防護装備等の整備に関する四項目並びに当該十道県から提出された放射線防護に係る指標及び防護装備等の整備に関する四項目を踏まえ検討し、平成三十年指針の改正案の修正又は追記を行った。

五について

政府としては、緊急事態応急対策に従事する者の放射線防護対策について、令和四年原子力規制委員会告示第四号による改正後の平成三十年指針において、「緊急事態応急対策に従事する者が属する組織は、被ばくの可能性がある環境下で緊急事態応急対策に従事する者の被ばく線量を管理し、緊急事態応急対策の実施後に、必要に応じて、当該者に医師による健康診断を受けさせるなど、健康管理に配慮しなければならない」との考え方を定めるとともに、国や地方公共団体等の「民間事業者等に緊急事態応急対策の実施を要請した組織は、当該民間事業者等が実施する被ばく線量の管理や健康管理について必要な支援を行わなければならない」との考え方を定めている。

参議院の原文

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