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政府の新型コロナウイルス感染症対策の検証に関する再質問主意書

参議院 第217回 第155号お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×9

提出者
参議院
提出日
2025年6月9日
内閣転送 2025年6月16日
答弁書受領日
2025年6月20日
提出から11日
答弁の項目数
20
質問 4,500字/答弁 6,695字

質問本文

私が提出した「政府の新型コロナウイルス感染症対策の検証に関する質問主意書」(第二百十七回国会質問第五三号)に対する答弁書(内閣参質二一七第五三号)において、「新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議(以下「有識者会議」という。)が令和四年六月十五日に取りまとめた「新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に向けた中長期的な課題について」(以下「有識者会議報告書」という。)や新型インフルエンザ等対策推進会議(以下「推進会議」という。)が令和五年十二月十九日に取りまとめた「新型インフルエンザ等対策政府行動計画の改定に向けた意見」(以下「改定に向けた意見」という。)についても」、「新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議」(令和三年二月一日衆議院内閣委員会。以下「当該附帯決議」という。)の「二十六」(新型コロナウイルス感染症の感染拡大に関する政府のこれまでの対応について、・・・第三者的立場から、客観的、科学的に検証し、その結果を公表すること)に「応えたもの」であると考えていると答弁している。

一 「有識者会議報告書」において、「都道府県知事が行う様々な要請について、(中略)事実上の私権制限が行われたのではないか。」との指摘がある。以上を踏まえて、以下質問する。

1 「都道府県知事が行う様々な要請」について、「不要不急の移動の自粛」の要請は、行政権として処分を伴わない行政指導と解釈する学説があるが、政府も同様の見解か示されたい。同様の見解ではない場合、「都道府県知事が行う様々な要請」の法律上の解釈について政府の見解を示されたい。

2 「有識者会議報告書」は、前記1の要請について、都道府県知事が行った「事実上の私権制限」であると指摘していると考えるが、政府も同様の見解か示されたい。同様の見解ではない場合、「有識者会議報告書」で指摘されている「事実上の私権制限」とは、「都道府県知事が行う様々な要請」のどの点に対する指摘であるか、政府の見解を示されたい。

二 「改定に向けた意見」において、「短い期間での高頻度のウイルスの変異を想定しておらず、また、対策が長期化した場合の想定も十分ではなかった。」、「これまでの政府行動計画では感染拡大が複数回にわたって起こることを想定していなかったため、対策の切り替えを柔軟かつ適切に行っていくことを難しくした。」、「情報収集や分析、それに基づく判断を行う体制やプロセスが十分に整理されていなかった。」と結論付けている点について、以下質問する。

1 前記結論は推進会議の見解と思料する。しかし、高頻度のウイルスの変異と科学的知見に基づく判断について、ウイルスの変異情報収集及び感染拡大の関連分析が可能となる体制が確立された時期は二〇二一年中頃だったと思料するが、政府も同様の見解か示されたい。同様の見解ではない場合、体制が確立された時期を示されたい。

2 我が国においては、ウイルスゲノム疫学の手法を用いてウイルスのゲノム配列情報を基に感染の動態や伝播経路を把握するための全国規模での調査体制が確立されていなかったとの指摘は正しいか示されたい。

3 前記調査体制が整うまでの間は、積極的疫学調査と称する感染者からの保健所職員のヒアリングという手法で、感染の動態や伝播経路を把握しようとしたと認識しているが、政府も同様の見解か示されたい。

4 二〇二〇年十月から十一月における感染拡大が変異株(第三波)によるものであるとの認識は、二〇二〇年十一月から十二月時点で、政府、都道府県知事及び専門家など関係者間で共有されていなかったと認識してよいか示されたい。また、現在においても、第三波の感染拡大は、国民の行動変容に対する気の緩みであると政府は考えているか示されたい。

5 新型コロナウイルスの変異は第九波までの感染拡大を繰り返し、パンデミックは約三年の長きにわたって続いたが、それに対して「対策の切り替えを柔軟かつ適切に行っていくこと」ができなかったと政府は認識しているか示されたい。認識している場合、どの時点で対策を切り替えるべきだったと考えているか示されたい。

三 「改定に向けた意見」において「感染拡大防止と社会経済活動とのバランスについては、感染状況、病原性、ワクチン接種の普及などの状況の変化に合わせて調整していく必要がある。しかし、このことが政府行動計画には記載がなく、その結果、対策のあり方についての関係者のコンセンサスの形成や、対策に当たって留意すべき国民生活や社会経済活動に関する事項などについて整理が十分になされなかった。」と指摘されている。当該指摘について、有識者会議報告書の内容も前提としていると理解してよいか示されたい。また、それは政府の公式見解か示されたい。

四 「改定に向けた意見」における「特に、強い行動制限を伴う対策を行う場合は、対策の意図や行う期間、(中略)国民の理解につながる情報発信や流行状況等の情報共有の工夫が十分なものであったかという点については課題が残る。」との検証結果について、以下質問する。

1 「強い行動制限」とは具体的にはどのような制限のことを指しているか示されたい。

2 前記四の1について、どのように国民の人権を損なわないよう配慮して行動制限を行ったのか示されたい。

3 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードにおいては、SARS等の前例を挙げて、感染症への不安や恐怖から憶測や偏見、デマ等が発生したこと、それによりインフォデミックが発生し、社会が混乱したとの意見が出ており、インフォデミックの課題について言及があった。新型コロナウイルス感染症に対する見解が分かれていた中で、政府として、両論併記で正確な情報を国民に伝えることができていたと考えているか示されたい。

4 前記四の3について、情報操作や認知操作が行われていなかったか、第三者機関等による検証は行われたのか示されたい。

五 二〇二〇年十一月の第三波の感染拡大当時、東京都医師会の尾崎会長や日本医師会の中川会長の両医師会長は、記者会見で、「エビデンスは存在しないが、Go To トラベルが感染拡大の原因である」旨の発言を行い、マスメディアがその見解に追随した。一方、政府(国土交通大臣)は、Go To トラベルは感染拡大の主要な要因ではないとの公式見解を二〇二〇年十二月まで堅持していた。しかし、二〇二〇年十二月十四日に政府はGo To トラベルの停止を決定している。以上を踏まえて、以下質問する。

1 Go To トラベルの停止は政治的判断であると考えられるが、この判断の科学的、合理的根拠を示されたい。

2 菅元総理は総理大臣記者会見(二〇二一年九月九日)において、コロナ対策の切り札はワクチンであるとの見解を示すとともに、海外の事例を見るとロックダウンでは感染拡大を阻止することはできなかったとしている。この記者会見には、尾身元新型コロナウイルス感染症対策分科会・基本的対処方針分科会会長も同席しており、菅元総理の意見に同意している。以上の事実関係から、エビデンスを提示せずして、Go To トラベルが感染拡大の原因であるとの見解を公的に表明した両医師会長の行為は、誤情報の発信に当たると考えるが、政府の見解を示されたい。

3 Go To トラベルは感染拡大の主要な要因ではないという見解を持つ政府が、突然Go To トラベルを停止した理由を示されたい。

4 Go To トラベルを停止するという政府の判断は、必ずしも科学的でない誤情報を社会に拡散し、国民に対してコロナ感染拡大の要因と旅行の関係について偏見を与えることになったとの見解もある。このような状況下で、Go To トラベルに関する検証評価をしないことは当該附帯決議に反していると考えるが、改めて二〇二〇年十月からGo To トラベル停止までの経緯について検証する予定はないのか示されたい。

5 現在、Go To トラベルは停止中であるが、いまだに再開されない理由を示されたい。

6 政府がワクチン接種を積極的に進めたことにより、国民の接種率が八十%以上になって以降もなお、国民に移動制限を求めて、人権に制限を加えたことは妥当であったと考えているのか、政府の見解を示されたい。

7 我が国が二類感染症から五類感染症に移行するなど移動制限を解除した時期は、諸外国と比べて一年から一年半遅れたが、その理由及び判断の科学的根拠を示されたい。

六 約三年間のコロナ禍において、大きな損失を被り、資金繰りが悪化し、経営に困窮した事業者に対する「実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)」等の資金繰り支援の多くは、三年をたたずして打ち切られている。都道府県の信用保証協会の融資も同様の対応であった。また、金融庁は二〇二四年六月、金融機関等に対し、コロナ資金繰り支援策の転換を踏まえた事業者支援の徹底等を要請し、コロナ資金繰り支援方針から再生スキームへの変更(いわゆる「ゾンビ企業」の切捨て)が示されている。「改定に向けた意見」において、「短い期間での高頻度のウイルスの変異を想定しておらず、また、対策が長期化した場合の想定も十分ではなかった」との指摘があり、コロナ対策について初期の想定と実際のパンデミックの実態が乖離していた。感染症が短期間で収束することを前提にコロナ対策を講じたのであれば、感染症が長期化する見込みとなった際には、柔軟に対策を切り替える必要がある。コロナ禍における資金繰り支援や救済について、事業者が損害を被った期間が三年であることを前提に対策を構築し直す必要があったと思料する。特に、収益性の低い中小企業が三年間で被った損害を数年という短期間で取り戻すことはできない。事実、大企業と中堅企業を支援するための資本性劣後ローンの融資期間は最長で二十年であり、優先株での支援は無期限である。以上を踏まえて、以下質問する。

1 移動制限の解除まで約三年かかったことにより、需要が壊滅的に減少し、収入が激減した運輸・観光・宿泊事業者の損害に対する補償等について、今後実施する考えはあるか示されたい。

2 消費税、社会保険料、固定資産税等の納付を猶予する特例について、二〇二一年度のみ特別猶予を行い、二〇二二年度、二〇二三年度については特別猶予を認めず、一般猶予で対応した理由を示されたい。また、二〇二四年度以降、一切猶予を認めず、その結果として二〇二三年、二〇二四年には社会保険料の滞納等により倒産に至る「社保倒産」が急増した。コロナ対策で人為的に損害を被った事業者への補償義務について政府の見解を示されたい。

質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内の答弁となっても私としては差し支えない。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一の1について

お尋ねについては、御指摘の「行政指導」であると認識している。

一の2について

御指摘の「事実上の私権制限」との表現については、政府として定義して用いているものではないため、お尋ねについてお答えすることは困難である。

二の1から3までについて

お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、一連の新型コロナウイルス感染症対応における御指摘の「情報収集や分析」の「体制」については、例えば、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第十二条に基づく医師の届出により感染症に関する情報の収集を実施してきたほか、地方自治体に対し、「新型コロナウイルスに関する検査対応について(協力依頼)」(令和二年一月二十三日付け厚生労働省健康局結核感染症課事務連絡)により、感染症の発生を予防し、又は感染症の発生の状況、動向及び原因を明らかにするため、国立感染症研究所(現国立健康危機管理研究機構。以下同じ。)が令和二年一月二十一日に作成した「新型コロナウイルス(Novel Coronavirus:nCoV)感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領(暫定版)」を踏まえ、「積極的疫学調査」の実施により、「患者(確定例)」に係る「基本情報・臨床情報・推定感染源・接触者等必要な情報を収集」するよう依頼し、また、「新型コロナウイルス感染症における積極的疫学調査について(協力依頼)」(令和二年三月十六日付け健感発〇三一六第三号厚生労働省健康局結核感染症課長通知)により、「各患者のSARS-CoV-2ゲノム情報を踏まえた実地疫学調査を実施」するため、「SARS-CoV-2陽性と判定された方の情報及び検体」を提出するよう依頼し、さらに、「新型コロナウイルス感染症の積極的疫学調査における検体提出等について(要請)」(令和三年二月五日付け健感発〇二〇五第四号厚生労働省健康局結核感染症課長通知)により、同研究所で開発された変異株の疑いを確認するためのPCR検査を全国の地方衛生研究所において実施する準備を進めるとともに、当該実施の結果等を情報提供するよう依頼すること等を通じて、地方自治体等から得られた情報を基に、「全国の発生状況」を「把握」するなど、御指摘の「情報収集や分析」等を実施してきたところである。

二の4の前段について

御指摘の「変異株(第三波)」の意味するところが必ずしも明らかではないが、国立感染症研究所が、令和二年十二月二十八日に公表した資料「感染性の増加が懸念されるSARS-CoV-2新規変異株について(第三報)」において記載されている「VOC-202012/01」であると解すれば、同資料において「感染性の変化に最も影響を与えうると考えられるN501Y変異を認める株は、日本において見つかっていなかったが、十二月二十五日、英国からの帰国者の空港検疫の検査陽性者からVOC-202012/01が検出された」とされているとおり、御指摘の「二〇二〇年十月から十一月における感染拡大」は、「VOC-202012/01」によるものではないと考えており、御指摘のように「二〇二〇年十月から十一月における感染拡大が変異株(第三波)によるもの」とは認識しておらず、また、「関係者間」でも「共有」していなかったものと認識している。

二の4の後段について

政府として、御指摘のように「第三波の感染拡大は、国民の行動変容に対する気の緩みである」との評価は行っていないが、令和二年秋頃から令和三年初めまでにかけての感染拡大については、その要因の一つとして、令和三年二月二日に開催された第二十三回新型コロナウイルス感染症対策分科会の資料「緊急事態宣言下での対策の徹底・強化についての提言(案)」において、「年末の忘年会などを控えるよう、国や自治体が繰り返し呼びかけたものの、人々にそのメッセージが十分には伝わらなかったこと」が挙げられているところである。

二の5について

新型コロナウイルス感染症への対応においては、専門家の意見を伺いながら、その都度得られた最新の科学的知見等に基づき対応してきたものと考えており、お尋ねについては一概にお答えすることは困難である。

三について

お尋ねの「有識者会議報告書の内容も前提」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議」が令和四年六月十五日に取りまとめた「新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に向けた中長期的な課題について」において、「新型コロナウイルス感染症への対応は、つまるところ、感染拡大防止と社会経済活動の両立をどう図るか、ということが一大テーマである。新型コロナウイルス感染症の特性が明らかでなかった初期段階から、アルファ株、デルタ株、そして現在主流となっているオミクロン株(BA2等含む)へと変化する中で、このテーマについての政府の取組も変化してきた。(中略)有効なワクチンと治療薬が開発・実用化されるまでの間、各国とも感染拡大防止対策と社会経済活動の再開をそれぞれ、どのタイミングでどのように行うか悩みながら取り組んだ」とされており、これも参考にしながら、「新型インフルエンザ等対策推進会議」が令和五年十二月十九日に取りまとめた「新型インフルエンザ等対策政府行動計画の改定に向けた意見」(以下「取りまとめ」という。)において、御指摘の「指摘」が記載されたものと考えている。

四の1について

お尋ねについて、取りまとめにおける「強い行動制限」については、特定の内容を念頭においたものではないと考えている。

四の2について

御指摘の「行動制限」が具体的に指し示すものが明らかではないため、お答えすることが困難である。なお、例えば、新型インフルエンザ等対策特別措置法(平成二十四年法律第三十一号。以下「特措法」という。)第二条第四号に規定する新型インフルエンザ等緊急事態措置については、新型インフルエンザ等対策推進会議基本的対処方針分科会等において議論され、政府対策本部(特措法第十五条第一項に規定する政府対策本部をいう。以下同じ。)において決定され、行われたものであるが、御指摘の「人権」に関しては、例えば、令和三年七月八日に開催された第十一回同分科会において「緊急事態宣言など、感染症対策というのは、我々の社会の非常に根本的な価値である営業や経済活動、あるいは色々な活動の自由を制限するものであって、本来は侵害されることがあってはならない自由権をあえて制限しているということだと思います。それはもちろん国民の命を守るために必要であるからやってはいるわけですが、確かに現在の私たちの社会の非常に根本的な価値をある意味で毀損している。そういう重大性に対する認識が十分かということを私たちは顧みなければいけないのではないか」との基本的人権の尊重に係る議論があったところである。

四の3について

お尋ねの「両論併記で正確な情報を国民に伝えることができていた」の意味するところが必ずしも明らかではないが、新型コロナウイルス感染症に関連する情報の発信については、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(令和二年三月二十八日新型コロナウイルス感染症対策本部決定、令和二年四月十六日変更。以下「基本的対処方針」という。)において、政府は、「国民に対する正確で分かりやすく、かつ状況の変化に即応した情報提供や呼びかけを行い、行動変容に資する啓発を進めるとともに、冷静な対応をお願いする」等とし、また、地方公共団体、医療関係団体、感染症に係る危機管理の専門家等を構成員とする「新型インフルエンザ等対策有識者会議新型コロナウイルス感染症対策分科会」等でも御議論いただき、その都度得られた最新の科学的知見等に基づき、情報発信の内容を検討した上で、その内容と提供手段の充実を可能な限り図りながら、適切に行っていたものと考えている。

四の4について

お尋ねの「情報操作や認知操作」の意味するところが必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、政府としては、新型コロナウイルス感染症に関連する情報の発信については、専門家の意見も伺いながら、その都度得られた最新の科学的知見等に基づき、情報発信の内容を検討した上で、適切に行っていたものと考えており、また、お尋ねの「第三者機関等による検証」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、地方公共団体、医療関係団体、感染症に係る危機管理の専門家等を委員とし、令和五年九月から開催していた「新型インフルエンザ等対策推進会議」において、新型コロナウイルス感染症への対応に関する国による情報提供・共有の課題等について議論が行われ、取りまとめにおいて、「その時点で把握できている科学的根拠に基づいた正確な情報を迅速に、かつ分かりやすく提供・共有すること等が重要である」とされたところである。

五の1及び3について

御指摘の「政治的判断」及び「科学的、合理的根拠」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「Go To トラベルの停止」の「判断」の「根拠」及び「理由」については、令和二年十二月十四日に開催された政府対策本部において、菅内閣総理大臣(当時)が「年末年始にかけてこれ以上の感染拡大を食い止め、医療機関などの御負担を軽減し、皆さんが落ち着いた年明けを迎えることができるよう、最大限の対策を講じることにします。(中略)年末年始において最大限の対策を採るため、今月二十八日から来月十一日までの措置として、GoToトラベルを全国一斉に一時停止することとします」と述べたとおりである。

五の2について

お尋ねについては、民間団体の長の見解に関するものであり、政府としてお答えする立場にない。

五の4について

政府としては、五の1及び3についてで述べたとおり、御指摘の「Go To トラベルを停止する」理由を説明してきたところ、必ずしも御指摘のように「偏見を与えることになった」とは考えておらず、御指摘のように「改めて二〇二〇年十月からGo To トラベル停止までの経緯について検証する」予定はない。

五の5について

御指摘の「Go To トラベル」については、令和二年十二月二十八日から全国一律に「停止中」であるが、令和四年十一月八日の参議院国土交通委員会において、政府参考人が「全国旅行支援なんですけれども、新型コロナの感染状況に地域差があるということを勘案しまして、各都道府県におきまして感染状況を踏まえながら地域における需要喚起の取組を進めていただくということが重要だと考えています。このため、全国旅行支援の制度の骨格につきましては、国が一律に定めます。具体的な運用については、都道府県において地域の感染状況や需要動向に応じて柔軟に対応できる仕組みとしております」と答弁したとおり、国が実施主体となって行う御指摘の「Go To トラベル」ではなく、都道府県が実施主体となって行う全国旅行支援により、観光需要を喚起する取組を行ったところであり、また、我が国の観光需要は着実に回復している状況であることを踏まえると、御指摘の「Go To トラベル」によって旅行需要を喚起する必要がある状況とは考えておらず、お尋ねの「再開」を行うことは考えていない。

五の6について

御指摘の「移動制限」の指し示すものが必ずしも明らかではないが、例えば、基本的対処方針に基づく「都道府県をまたぐ移動」に係る御指摘の「制限」については、新型インフルエンザ等対策推進会議基本的対処方針分科会等において議論され、政府対策本部において決定され、行われたものである。なお、御指摘の「人権」に関しては、例えば、令和三年六月十七日の第十回新型インフルエンザ等対策推進会議基本的対処方針分科会において「「人流」という言葉を使っておりますけれども、イメージとして、夜の街に滞留をしている人流もあれば、宴会旅行で遠くに集団的に行く人流もありますし、もちろん生活に必要な移動もあったり、あるいは仕事の出張も人流ですし、冠婚葬祭で田舎に帰るのも人流と考えることができます。ここで抑制すべき「人流」について、少し整理する必要性もあるのではないか(中略)少しずつ必要な人流は緩和しながら、そのために必要な感染予防対策をしっかりやっていくというやり方が重要」との基本的人権の尊重に係る議論があったところである。

五の7について

御指摘の「移動制限を解除した時期は、諸外国と比べて一年から一年半遅れたが」の意味するところが明らかではないが、いずれにせよ、御指摘の「五類感染症に移行する」ことについては、令和五年三月三日の参議院予算委員会において、岸田内閣総理大臣(当時)が「専門家によるオミクロン株に関する病原性、感染力、変異の可能性等の評価、そして感染状況等も踏まえて総合的に判断し、五月八日から五類感染症に位置付けることを決定いたしました」と答弁しているとおりである。

六の1について

政府としては、御指摘の「運輸・観光・宿泊事業」も含め、「コロナ禍」における雇用の維持と事業の継続に向け、地方創生臨時交付金、持続化給付金、雇用調整助成金、株式会社日本政策金融公庫等による実質無利子・無担保融資等の支援等の様々な支援策を実施してきたところであり、特に、「運輸事業」に対しては地域公共交通の維持等の、「観光・宿泊事業」に対しては旅行に係る需要の喚起等の支援策を実施してきたところであるが、「コロナ禍」の後に「運輸・観光・宿泊事業」に係る需要の回復も見られることから、現時点においては、お尋ねのような「補償等」は想定していないが、引き続き、各事業の実施状況等について注視してまいりたい。

六の2の前段について

お尋ねについては、例えば、税に係るお尋ねの「理由」は、令和三年三月十六日の衆議院財務金融委員会において、政府参考人が「納税猶予の特例でございますが、これにつきましては、売上げが減少しているにもかかわらず期限内に納税していただいている大多数の納税者の方々とのバランスのほか、消費税ですとか源泉徴収された所得税などの預り金的な性格を有する税が適用税額の約三分の二を占めている状況、こういったことを考慮いたしまして延長しないこととされたものでございます。ただ、この納税猶予の特例の終了後におきましても、新型コロナの影響等により納付困難な場合につきましては、既存の猶予制度を適用し、原則として一年間猶予するでありますとか、分割して納付していただくといったこともできることになってございます。その際に適用される延滞税の率につきましても本年分から年一パーセントに引き下げられておりまして、担保についても、担保提供が明らかに可能な場合を除いて不要とする取扱いがなされているところでございます。今後とも、納税者の方々の資金繰りや収支の状況など、個々の実情を十分に伺いながら、既存の納税猶予制度による柔軟な対応に努めてまいりたいと考えております」と答弁したとおりであり、また、社会保険料に係るお尋ねの「理由」は、令和七年四月十五日の参議院厚生労働委員会において、福岡厚生労働大臣が「新型コロナウイルス感染症への対応におきましては、イベントの自粛要請であったり入国制限措置など、感染拡大防止のための措置に起因して多くの事業者の収入が急減した状況を踏まえまして、税制と同様に無担保かつ延滞金なしで一年間厚生年金保険料等の納付を猶予できる特例措置を設けていたものでございます。その上で、現在も厚生年金保険料等を納付することによりまして事業の継続が困難になるおそれがある場合には、厚生年金保険料等の納付であったり換価を猶予するなど、事業主の皆様の状況に応じた納付をしていただくための仕組みがございます」と答弁しているところ、こうした既存の仕組みを活用していくこととし、当該特例措置については延長を行わないこととしたものである。

六の2の後段について

六の2の前段についてで述べたとおり、既存の仕組みを活用することとしており、御指摘のように「コロナ対策で人為的に損害」が生じたとは考えておらず、このことを前提としたお尋ねにお答えすることは困難である。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×9

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

件名の語が重なる質問主意書

提出 2025年4月11日 屋良 朝博(立憲民主党・無所属) 答弁 2025年4月22日
提出 2024年11月28日 原口 一博(立憲民主党・無所属) 答弁 2024年12月10日
提出 2024年10月2日 原口 一博(立憲民主党・無所属) 答弁 —
衆議院 第214回 第16号答弁書なし(答弁に至らず)
提出 2024年6月12日 宮本 徹(日本共産党) 答弁 2024年6月21日
衆議院 第213回 第139号趣旨が明らかではない ×3

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