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不当労働行為に関する質問主意書

参議院 第221回 第65号趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×4

提出者
参議院
提出日
2026年7月1日
内閣転送 2026年7月6日
答弁書受領日
2026年7月10日
提出から9日
答弁の項目数
5
質問 1,547字/答弁 914字

質問本文

東京都労働委員会は令和八年三月、鉄道事業者(以下「当該事業者」という。)の社員に対して駅長が労働組合からの脱退を働き掛けた言動及び副長が昇任試験等に言及しながら同組合からの脱退を働き掛けた言動について、労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)が禁止する不当労働行為に当たると認定した。また、同委員会は、当該事業者に対して、同様の行為を繰り返さない旨を記載した文書の交付及び掲示を命令した。

これ以前にも、当該事業者における労働組合からの脱退勧奨行為を労働委員会や裁判所が不当労働行為と認定する事案が報道されており、脱退勧奨が常態的に行われていることが懸念される。また、当該事業者が、労働組合の要件を満たさない社員の親睦団体を優遇し、友好的な労使関係を築く一方で、既存の労働組合に対しては脱退勧奨等により活動を妨害し、弱体化させているとの指摘がある。さらに、当該事業者においては、近年、長時間にわたる運転見合せを伴うインシデント等が相次いで発生している。この背景として、労働者の保護において重要な役割を果たす労働組合が組織率の低下により弱体化し、労働環境の悪化や現場の疲弊を招いているとの指摘もある。

日本国憲法第二十八条は、労働者の団結権、団体交渉権、団体行動権を保障し、労働組合法第七条は、使用者による労働組合や労働者に対する不利益取扱い、団体交渉の拒否、支配介入を不当労働行為として禁止している。個別の事案における不当労働行為の該当性は労働委員会や裁判所において判断されるものと承知している。その上で、一般論として、使用者によるどのような言動が不当労働行為に当たるか確認するとともに、労働委員会による救済命令の実効性の担保に課題があることを指摘するため、以下質問する。

一 使用者が労働者に対し、特定の労働組合からの脱退を勧奨、誘導又は示唆する行為は、日本国憲法第二十八条が保障する労働者の団結権の侵害、労働組合法第七条第三号が規定する支配介入に該当し、不当労働行為に当たると考えるが、政府の見解を示されたい。

二 労働組合の組合員であること又は組合の正当な活動を行ったことを理由として、使用者が当該労働者に対して査定上の差別、賞与の減額、昇進・昇格の見送り又は配置転換等を行うことは、労働組合法第七条第一号が規定する不利益取扱いに該当し、不当労働行為に当たると考えるが、政府の見解を示されたい。

三 使用者が労働者に対し、特定の労働組合に所属し続けることにより人事評価や昇進・昇格に不利益をもたらす可能性がある旨を伝達する行為は、労働組合を威嚇し、活動を萎縮させるものであり、労働組合法第七条第三号が規定する支配介入に該当し、不当労働行為に当たると考えるが、政府の見解を示されたい。

四 同一の企業に複数の労働組合が併存する場合、使用者は全ての労働組合に対して中立的な態度を保持する義務(中立保持義務)を負うと解されている。労働組合法第二条が規定する労働組合の要件を満たさない労働者の親睦団体の代表が過半数代表者に選出されている場合、使用者が同団体との間では労使協議や便宜供与を行う一方、労働組合からの協議申入れを拒絶し、又は、協議を不当に遅延させる行為は、労働組合法第七条第一号が規定する不利益取扱いや同条第三号が規定する支配介入に該当し、不当労働行為に当たると考えるが、政府の見解を示されたい。

五 労働委員会において、使用者による不当労働行為が認定され救済命令が発出されたにもかかわらず、使用者が従前と同様に組合員に対する差別的扱いを継続することは、不当労働行為救済制度を形骸化させるものである。労働委員会による救済命令の実効性の担保に対する政府の見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文経過

政府答弁書

一について

御指摘のような「行為」については、一般に、「団結権の侵害」に当たる「支配介入」に当たり得るものと考えているが、いずれにせよ、不当労働行為に当たるか否かについては、関係労働組合等の申立て等に基づき、個別具体的な事情等に応じて、労働委員会等の権限ある機関において判断されるべきものと考えている。

二について

御指摘のように「行うこと」については、一般に、「不利益取扱い」に当たり得るものと考えているが、いずれにせよ、不当労働行為に当たるか否かについては、関係労働組合等の申立て等に基づき、個別具体的な事情等に応じて、労働委員会等の権限ある機関において判断されるべきものと考えている。

三について

御指摘のような「行為」については、一般に、「支配介入」に当たり得るものと考えているが、いずれにせよ、不当労働行為に当たるか否かについては、関係労働組合等の申立て等に基づき、個別具体的な事情等に応じて、労働委員会等の権限ある機関において判断されるべきものと考えている。

四について

お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、御指摘のような「行為」については、一般に、労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第七条第二号に規定する「使用者が雇用する労働者の代表者と団体交渉をすることを正当な理由がなくて拒むこと」に当たり得るものと考えているところ、いずれにせよ、不当労働行為に当たるか否かについては、関係労働組合等の申立て等に基づき、個別具体的な事情等に応じて、労働委員会等の権限ある機関において判断されるべきものと考えている。

五について

労働組合法第二十七条の十二第一項の規定に基づき労働委員会が発した救済命令等については、お尋ねの「実効性の担保」を図る観点から、その交付の日から効力を生ずることとされるとともに、同法第二十七条の十三第一項の規定に基づき確定した場合に使用者がこれを履行しなければ、同法第三十二条に基づき過料に処せられ、また、確定判決によって救済命令等が支持された場合に使用者がこれを履行しなければ、同法第二十八条に基づき拘禁刑若しくは罰金に処せられ、又はこれらが併科されることとされているものと考えている。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×4

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

件名の語が重なる質問主意書

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