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帰化審査の厳格化に関する質問主意書
参議院 第221回 第91号お答えすることは困難 ×1個別の事案 ×1
質問本文
令和八年三月二十七日、法務省は、同年四月一日以降の帰化審査において、「日本社会に融和していること」の要件について、「原則として十年以上在留し、日本社会に融和していることを必要とする」と発表した。この審査の厳格化は、国籍法(昭和二十五年法律第百四十七号)第五条第一項第一号「引き続き五年以上日本に住所を有すること。」の改正ではなく、法務大臣の裁量による帰化審査の運用変更と認識している。
以上を踏まえ、以下質問する。
一 政府は、これまで「引き続き五年以上日本に住所を有すること」を要件としてきた。今般の厳格化は、従来の五年要件では日本国籍の取得を認める基準として不十分であったとの認識に基づくのか、それとも、従来制度にも合理性が認められるものの、政策的判断として変更するのか、政府の認識を明らかにされたい。
二 前記一について、従来の五年要件が不十分であったとの認識によるものであれば、その判断に至った統計、調査結果その他の実証的根拠を明らかにされたい。
三 「日本社会に融和していること」の要件として、原則十年以上の在留を求めるようになったのはなぜか明らかにされたい。また、「日本社会に融和していること」とは、具体的にどのような状態を指すのか明らかにされたい。さらに、その判断に当たって考慮する基準、事情及び評価方法を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
御指摘の「帰化審査」の「厳格化」については、令和八年四月十四日の参議院法務委員会において、政府参考人が「今回の見直しは、申請者が国籍法の定める五年以上の住所要件、住所条件を満たしていることを前提とした上で、運用上、原則として十年以上在留し、日本社会に融和していることを必要としたものでございます。この見直しは、永住許可の審査との整合性を図る観点からされたものであり」と答弁したとおり、帰化の許可の条件を定めた国籍法(昭和二十五年法律第百四十七号)第五条第一項第一号に規定する「引き続き五年以上日本に住所を有すること」の条件を、合理性を有するものとして維持した上で、永住許可の審査との整合性を図る観点から、運用上、原則として十年以上我が国に在留し、日本社会に融和していることを必要とすることとしたものである。
三について
「「日本社会に融和していること」の要件として、原則十年以上の在留を求めるようになったのはなぜか」とのお尋ねについては、一及び二についてで述べたとおり、永住許可の審査との整合性を図る観点から、帰化の許可の審査について必要な見直しを行ったものであり、お尋ねの「日本社会に融和していること」については、個別の事案に応じて判断されるべき事柄であるため、「具体的にどのような状態を指すのか」とのお尋ねについて一概にお答えすることは困難である。
また、お尋ねの「その判断に当たって考慮する基準、事情及び評価方法」については、帰化許可申請についての調査方法、調査事項等に関するものであり、これを明らかにすることにより、帰化の許否の判断に必要な調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えすることは差し控えたい。