ことばで探す › 参議院 第5回
生活保護者の子女の高等教育に関する質問主意書
参議院 第5回 第61号
質問本文
生活保護者(以下被保護者という)が、その子女の高等専門教育につき、悲痛なる進退難に悩んで居ることは御承知の通りである。
文化国家建設については、教育の機会均等に即する高度の適能教育が行われなければならない。
しかるに、被保護者の子女で、進んで高等教育を受けようとすれば、生活保護を停止せられるので、如何に優秀なる天分に恵まれた者でも、義務教育以上の高等教育は正式に受け得られないことになつている。
かくては、個人としては、天分発揮の門戸は閉ざされ、自然貧乏相続を強いられ、やがては、思想の悪流におぼれること無きさえ保し難く、又、国家としては、あたら英能良材を地中に埋めることとなり、広く及ぼすその損失は、実に計り知られないのである。
ここにおいて、被保護者の子女中、有能の者に対しては、当面の措置として、大日本育英会(以下育英会という)の奨学金の貸与を受けさせるの道を開くことが緊要であると思う。けれども、育英会の現行事業では、この辺のことが考慮せられていないから、社会上特に関心を持たなければならない被保護者の優良児は、高等教育の天地から締め出しを食い、憲法第二十六条第一項における応能受教の権利を奪われている状態である。
故に、今後、育英会の事業にワクを設け、採容すべき奨学生の総数の内、少くともその六〇%は被保護者の子女を採選するようにすれば、育英会の国家的、社会的使命達成上、その成果は一層高揚し、一方、問題事業の欠陥は補われ、他面、防貧救貧の施策上、有効なる一助ともなると信ずる。
右に対する政府の処見を問い、文書答弁を求める。
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話:03-3581-3111(大代表)
アクセス
利用案内
著作権
免責事項
プライバシーポリシー
サイトマップ
© 参議院
政府答弁書
日本育英会は、御承知のとおり優秀な学徒であつて経済的理由から修学困難な者に対して、学資の貸与を行つてその学業を完成させ、将来社会のために貢献できる人材を援助することを目的としておりまして単なる社会事業とは趣が異なるのであります。
しかしながら、今日本会が奨学生を採用するにあたりましては、従来の学業中心主義を大きく緩和しまして、その学生の家庭的境遇及び社会的立場について十分な考慮を加える方向に進んでおります。たとえば昭和二十三年度における奨学生新規採用者は、その九%が戦災者、一四%が引揚者、二五%が未亡人等の子弟でありまして、約半数の者がこのように家庭的、社会的条件を考慮されております。
したがつて生活保護をうけている者の子弟も採用されておりますし、将来も申込がありますればこれらの恵まれない人々を努めて好意的にとりあつかう方針であります。しかし、予算上きわめて少数の奨学生を採用するにあたつて、あらかじめ一定のパーセンテージによるわくを設けることにつきましては、本会の運営上いかがかと存じます。
しかしながら、本会が十分な予算をもつてより多数の学生生徒を採用することになりますれば、当然この点が解決されるものと存じますから、政府としましては、本会の事業拡張のために今後一層の努力をいたす所存であります。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。