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教育の機会均等上学資支給に関する質問主意書

参議院 第1回 第32号

提出者
参議院
提出日
1947年8月13日
内閣転送 1947年8月14日
答弁書受領日
1947年8月19日
提出から6日
答弁の項目数
0
質問 450字/答弁 1,039字

質問本文

国民は誰も応能教育が受けられねばならぬ。六・三・三・四の学制において六・三までは義務教育であるが、それ以上の高等専門教育にあつても、その家庭が貧しいということのために子女の応能教育が阻害されてはならぬ。日本育英会の給費制度はあるにしても実際上その働きは甚だ不充分、不徹底である。言うまでもなく、学校の公私立を問わず、広く学資支給の途を開き、且つその手続きを簡易にして、教育の向上と普及を図ることは、戦争の放棄と共に高度文化国家建設上当然の急務である。

政府においては高等専門教育に至るまで、学資不足者に対し、急速に、学費支給の制度を設くる意思ありや。

なお、中等学校に在学せる子女を有する家庭は如何に貧しくても生活保護法による保護が受けられないといわれるが、その取扱方は政府の指示なりや。

右質問に対し文書答弁を求める。

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参議院の原文・経過

政府答弁書

新憲法並に教育基本法の趣旨に沿い、広く学資支給の途を開いて教育の機会均等を計り、新生平和日本を建設するは現下の急務である。政府に於てはこのことについて鋭意研究中であるが、現在の処、日本育英会法によつて学資を貸与し、趣旨達成のための一助としている。

日本育英会法の適用は新制中学校以上の学校に在籍する学生生徒で教員養成諸学校及び医料の実地修練中の学生生徒にも適用されることになつており、新制中学校に在籍のものには月額百円、従来の中学校師範学校予科及び青年師範学校予科の生徒には月額百五十円、専門学校、師範学校、高等学校及び大学予科に在籍する者には月額五百円、大学学部に在籍する者には月額六百円迄の範囲で夫々の希望に応じて決定するのであつて、本年度に於ける奨学生採用予定人員は新制中学校及び中等学校生徒三〇、〇〇〇名、専門学校及び教員養成諸学校学生二、二一一名、高等学校及び大学予科生徒八五〇名、大学学生一、一〇〇名、計三四、一六一名でこれに要する日本育英会の貸与金は総額九九、〇〇〇、〇〇〇円である。又、奨学生の詮衡は新制中学校、中等学校、師範学校予科、青年師範学校予科に在籍するもので、その学校長の推薦を得たものについては各都道府県庁内にある日本育英会支部で、また専門学校、師範学校、青年師範学校、高等学校、大学予科及び大学に在籍するもので、その学校の長の推薦を得たものについては、日本育英会本部で行われることになつている。勿論、日本育英会では学校の公私立を問わず、且つ、その手続も簡易で学生生徒の便宜を計つている。

なお、来年度に於ては、教育の機会均等の見地から画期的な大改変を加えるよう考慮中である。

昭和十八年創設以来の状況を参考までに示すと次の通りである。

表

なお中等学校に在学する子女の生活保護法による保護につきましては、生活保護法はその日の生活に困る者に対し、その最低生活を保障するのが建前でありますので、中等学校以上の者の学資給与につきましては本法ではこれを取り扱わないことに致して居ります。むしろ本法の立場から申し上げますと中等学校以上に在学するような稼働能力のあるものにつきましては勤労に従事して当面の家計の維持に務めて貰い、しかもなおその世帯が最低生活を維持出来ぬとき本法の保護を開始するのが原則でありますが、しかし国民教育の立場から考えますときは応能教育の必要も十分認められますので、これが取り扱いにつきましては自ずと別途に考慮せねばならないと存じます。

参議院の原文

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