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生活保護世帯の子どもが大学・専門学校等に進学した場合に世帯分離をする取り扱いの法的根拠に関する質問主意書

参議院 第198回 第67号趣旨が明らかではない ×2

提出者
参議院
提出日
2019年6月6日
内閣転送 2019年6月10日
答弁書受領日
2019年6月14日
提出から8日
答弁の項目数
3
質問 1,305字/答弁 1,409字

質問本文

生活保護世帯の子どもが大学・専門学校等に進学した場合に世帯分離をする取り扱いの法的根拠について、これまで厚生労働省は、生活保護の要件として生活保護法第四条第一項が定める稼働能力の活用をしていないからと説明してきた。また、かかる場合にいわゆる世帯内就学を認める段階に至っていない理由については、大学・専門学校等への全国平均進学率が八十%に達していないからと説明してきた(「生活と福祉」百六十九号十頁、二百十七号九頁等)。

ところが、令和元年五月二十一日の参議院文教科学委員会において、大口善徳厚生労働副大臣及び八神敦雄政府参考人は、生活保護世帯の子どもが大学・専門学校等に進学した場合に世帯分離をする取り扱いの法的根拠は生活保護法第三条にあり、また、大学・専門学校等への世帯内就学を認める段階に至っているか否かは、一般世帯における進学率のみで判断するものではなく、高校卒業後に就職する一般世帯の子どもやアルバイト等で自ら学費等を賄いながら大学等に通う低所得世帯の子どもとのバランス等を考慮する必要がある旨、従前の見解と矛盾すると思われる答弁をする一方、過去の国会答弁や「生活と福祉」で同内容の説明がなされていたかとの質問に対しては、今すぐには答えられない旨答弁した。

以上をふまえて、厚生労働省の見解の変遷及び矛盾の有無を確認するため、以下質問する。

一 生活保護世帯の子どもが大学・専門学校等に進学した場合に世帯分離をする取り扱いの法的根拠は、生活保護法第三条にあるか。ある場合、どのような意味において、同条が根拠となるのか説明されたい。また、過去に「生活と福祉」等の公刊物や国会答弁において、そのような説明をしたことがあるか。ある場合には、説明がなされた年月日及びその内容を具体的に示されたい。

二 生活保護世帯の子どもが大学・専門学校等に進学した場合に世帯分離をする取り扱いの法的根拠は、生活保護法第四条第一項にあるか。ある場合、どのような意味において、同項が根拠となるのか説明されたい。また、生活保護法第三条及び第四条第一項のいずれも、かかる場合に世帯分離をする取り扱いの法的根拠となる場合、両規定の関係について説明されたい。

三 従前、全世帯の現役生の大学・専門学校等への進学率が八十%に達していないことが、生活保護世帯における大学・専門学校等への世帯内就学を認める段階に至っていないことの理由とされてきた(平成二十九年一月二十六日衆議院予算委員会における塩崎恭久厚生労働大臣(当時)の答弁等)が、文部科学省の学校基本調査における過年度卒(浪人生)を含む進学率を採用しないのはなぜか。

四 過去に「生活と福祉」等の公刊物や国会答弁において、生活保護世帯における大学・専門学校等への世帯内就学を認める段階に至っていないことの理由として、全世帯の大学・専門学校等への進学率以外の理由(高校卒業後に就職する一般世帯の子どもやアルバイト等で自ら学費等を賄いながら大学等に通う低所得世帯の子どもとのバランス等)を示したことがあるか。ある場合には、理由を示した年月日及びその内容を具体的に示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

お尋ねの「法的根拠」の意味するところが必ずしも明らかではないが、生活保護受給世帯の子どもが大学等へ進学することについては、令和元年五月二十一日の参議院文教科学委員会において厚生労働省の政府参考人が答弁しているように、同省においては、生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第三条に規定する「この法律により保障される最低限度の生活」には生活保護を受けながら大学等へ進学することは含まれていないと考えている一方で、同法第四条第一項では、同法による保護(以下「保護」という。)は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われることが定められていることから、生活保護世帯に属する高等学校等の卒業者であって稼働能力を有するものについては、就労することが求められることとなるが、一定の場合には、このような者であって大学等へ進学したものを当該世帯から分離して当該世帯とは別の世帯を構成しているとみなすことにより、引き続き当該世帯との同居を続けながら大学等へ進学できるようにしているところである。

また、このような趣旨の過去の国会答弁としては、例えば、平成三十年四月十三日の衆議院厚生労働委員会において、加藤厚生労働大臣(当時)が「そもそも生活保護は、資産や能力その他あらゆるものを活用することを要件としておりまして、この原則によって、生活保護世帯の高等学校卒業者については、高等学校への就学によって得られた技能や知識を活用して、就労できる方は就労していただく。しかしながら、大学等への就学が御本人や世帯の自立助長に効果的である、そういった側面もあります。したがって、世帯分離を行って、大学等へ進学した分の保護費を支給しないことにより、同居を続けながらも就労が求められずに大学等に就学することができるように・・・世帯分離という態様がございます。生活保護費を受給しながら大学等に就学することについては、一般世帯でも高等学校卒業後に大学等に進学せずに就職する方等が一定程度あり、アルバイトなどでみずから学費や生活費を賄いながら大学等に通う方とのバランスを考慮する必要があるということ、また、社会保障審議会の部会での報告書では、大学等進学後の教育費、生活費は生活保護に限らず、したがって、生活保護受給者だけではなくて、国全体として支えていくべき課題だ、そういった学生さんをどう支えていくのか、こういった意見もあったということでありまして、慎重に検討していくべきだというふうに思っております」と答弁しているところである。

三について

お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、生活保護受給世帯の子どもが大学等に就学しながら保護を受けることができるものとするかどうかについては、全世帯における大学等への進学率のみで判断するものではなく、様々な要素を総合的に考慮する必要があると考えている。

四について

お尋ねについては、一及び二についての後段でお示ししたもののほか、例えば、平成三十年五月十八日の参議院本会議において、加藤厚生労働大臣(当時)が「生活保護を受給しながら大学等に就学することについては、高校卒業後就職する方や生活保護を受給されていない方とのバランスを考慮して、慎重に検討すべき課題と認識しております」と答弁しているところである。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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