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琉球大学医学部設置等に関する質問主意書
参議院 第71回 第20号お答えすることは困難 ×1
質問本文
一、琉球大学への医学部設置問題について
1 政府は、沖縄における医療危機の第一義的原因は何であると考えているか、類似県と比較してその実状を明らかにされたい。
2 沖縄の慢性的な医療問題を解決するためには地元での医師養成以外にないと考える。この観点から、琉球大学への医学部設置問題は「将来の課題」ではなく、直ちに具体化すべき問題だと思うが、政府の計画はどうなつているか。
3 医学部設置の実現のために、仮りに問題となる課題が存在するとするならば、それは何か。また、地元の受け入れ体制で整えるべきことは何か。
4 文部省の医科大学設置調査会・琉大小委員会において設置問題が検討されているとのことだが、どのような角度から協議されているか。また、その結論はいつでるのか。
二、その他の医療対策について
1 沖縄と類似県の医療施設数・ベッド数等の現状を比較して明らかにされたい。
2 県立病院に救急及び地域医療が集中し、その施設・人事面で大きな支障をきたしている。そこで、さし当り県立医療機関の施設整備を急ぐべきであると思うが、どうか。その計画、予算措置があるかどうか。
3 医療体制が後退した原因の一つには、旧那覇病院の医師等が琉大付属病院に移つたことがあげられるが、この緊急事態にかんがみ、当面琉大付属病院の医師・看護婦の増員をはかり、救急及び地域医療の業務拡大をすることができないかどうか。
4 厚生省の医師派遣は大きな役割を果し現地で大へん感謝されている。ところが、派遣医師の人数を増員すること、滞在日数を長くすること、配置を本島の病院に片寄らせず宮古島、八重山島にも適切に行うこと、などが要望されているが、これらの点に関し厚生省の方針を伺いたい。
5 類似県の四分の一といわれている看護婦の養成は医師とならんで急務である。ところで、国立の准看護婦養成所が開設されたが、沖縄には進学コースがないため准看の本土への流出現象がおきている。そこで、琉大保健学部に臨床看護婦の養成機関を設置すべきと考えるが、どうか。
6 医師、研修生の研究機会を保障することが、当面の医師確保策として必要である。そこで、沖縄の研修制度及び研修設備を早急に充実すべきであると思うが、その施策があるか。
7 沖縄には国立の総合的な医療施設がないため、病種によつては本土治療へ出かけることになり大きな経済的負担を強いられている状況である。前述した如く、類似県の半分にも達しない医療体制の貧困や地理的条件等を考慮すれば、長期的・総合的視野に立ち、国立総合病院の建設を計画すべきであると考えるが、どうか。
右質問する。
政府答弁書
一、について
1 沖縄県の医療水準は、医療施設及び医療従事者の整備が遅れたこと並びにその地理的条件もあつて、本土の類似県に比し相当低位にあるものである。
2 琉球大学医学部設置の問題については、昭和四十一年総理府に置かれた琉球大学医学部設置問題懇談会で調査検討の結果、医師養成は当面本土で行い、先ず看護婦等の医療従事者を沖縄で養成することとし、昭和四十四年に保健学部が設置され、更に昭和四十七年(復帰時)に同学部附属病院が開設され、現在に至つている。
ちなみに前記の医師養成の施策として、昭和二十八年以来、国費により本土の医学部に沖縄の学生を受け入れている。なお、その受け入れ数は、昭和四十八年までに六八一人であり、まだ在学中の者も多いが、昭和四十七年までに一〇七人が帰還している。
医学部の設置については、昭和四十七年十二月に閣議決定した沖縄振興開発計画において、「沖縄県の医師の確保並びに医療水準及び医学研究の向上のため、必要な調査、条件整備を行つたうえで医学部の設置をはかる」こととしており、これに従い、昭和四十八年度に、文部省において調査研究を行つているところである。
3 琉球大学医学部設置に際し問題となる課題は、敷地の確保、教員及び看護婦等医療技術者の確保、系統解剖体の確保、病理解剖の協力、卒業者の沖縄県への定着方策等の諸問題があり、これらは他の無医大県に比し一層困難である。なお、当面は、国費沖縄学生で医学部卒業者の沖縄県への定着方策を沖縄県において講ずることが、緊要の課題である。
4 文部省に置かれた医科大学等設置調査会医学部部会琉球大学小委員会においては、医学部設置に必要な諸条件の解決方法、医学部と既設保健学部及び同附属病院との関係、医学部の性格・構想及びその他設置に関する諸問題について、調査研究を行つている。なお、本年度中に報告を得られる予定である。
二、について
1 沖縄県と人口等の点で類似する宮崎県、佐賀県、高知県、徳島県及び島根県とを比較した場合、沖縄県の医療施設数はこれらの県の約二分の一、病床数は三分の二ないし三分の一となつている。
沖縄県の医療施設数及び病床数の類似県比較 (昭和四十六年末現在)
2 県立病院の整備については、昭和四十七年度においては、予算において中部病院の病棟、宮古病院及び八重山病院の外来診療棟並びにこれらの病院の医療機械の整備について、更にがん診療及び救急医療の確保を図るため、中部病院のがん及び救急部門の整備について、それぞれ助成措置を講じたほか、これらについて地方債措置をも講じ、その推進を図つている。そのほか、県立のへき地診療所の施設整備に対し予算及び地方債の措置を講じ、その助成を行つた。
また、昭和四十八年度においては、予算において、名護病院の病棟及び那覇病院の医療機械並びに県立のへき地診療所の施設整備に対し助成することとしているほか、これらについて地方債措置をも講ずることとしており、今後とも県当局の計画を十分勘案して沖縄県の医療体制の整備を推進したい。
3 琉球大学保健学部附属病院は、昭和四十七年度より三年計画で教育研究病院として整備中であり、看護婦等の配置途上にあること、また、医師の確保が困難なことから定員が満たされないことなどのため、病院全体が必ずしも十分には運営されない面があるが、既に地域医療部の設置をみており、昭和四十九年度には整備計画も完了し、更に救急体制の整備も図る予定である。
4 沖縄県への医師の派遣は県からの要望に基づき、県立医療機関等への派遣及び臨床研修病院である中部病院への指導医の派遣につき派遣計画をたてて行うこととしている。
地域診療に直接携わる医師については、三か月から一年の長期滞在を行い、臨床指導医については、指導内容により二週間から一か月程度の滞在となつているが、派遣医師の人数、滞在日数及び配置については、医師派遣の効果的運営を図るべく、沖縄県と連絡のうえ適切な措置を講じてまいりたい。
5 琉球大学保健学部は、看護婦養成学校としての指定を受けて看護婦の養成を行つている。なお、看護婦養成数の増大については、国としても今後努力したい。
6 沖縄県における医師の研修については、中部病院を臨床研修病院として指定し臨床研修費の助成を行つているほか、同病院の施設設備の整備を進め、更に前述の指導医の派遣を行つているところであるが、今後とも医療機関の整備と相まつて医師の研修体制の充実を図つてまいりたい。
7 沖縄県には、現在、琉球大学保健学部附属病院のほか結核一、精神一、らい二、計四か所の国立療養所を設置しているが、なお将来における医療需要を十分勘案して検討いたしたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。