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自閉症児の対策と療育に関する質問
参議院 第95回 第14号
質問本文
自閉症児の対策と療育に関する質問主意書
国際障害者年に当たり、本年の障害者対策についてかなりの議論がなされたところである。しかしながら、未だ解決できず福祉の谷間にあり、施策の前進を待つ多くの家庭がある。
精神障害者も、身体障害者、内部疾患者も障害という点では変わりなく、適切な療育と保護を受け社会復帰をめざすことは、当然の権利であり又行政の責任でもある。
特に情緒障害児のうち、いわゆる自閉症児は、原因も治療法も不明のまま放置され、その解決には幾多の克服しなければならない困難な問題がある。
そこで政府の自閉症に対する研究状況、施策のあり方について質問する。
一 自閉症は各専門機関により原因、治療方法等について研究されているが、未だ解明されていない状態である。しかしながら、この問題が提起されてすでに十数年を経過した。厚生省は「心身障害研究」の中で、自閉症の原因、治療法の問題並びに昭和五十三年度より自閉症の診断基準についても重要な課題として研究しているが、その研究状況及び成果について報告願いたいがどうか。
二 自閉症児の学校教育について、担当教員の苦労は筆舌に尽し難く大変な重労働である。教員一人に対し自閉症児五~六人が限界といわれている。従つて自閉症児に対しては養護教育の定数の枠を越えて対処すべきと考えるがどうか。
三 自閉症児の療育施設については、昭和五十五年度より予算化されているが、実績と今後の計画について報告をもとめる。
また、成人した自閉症患者の対策が心配されているが、成人者に対する療育施設も早急に対応すべきと考えるがどうか。
四 小児精神科について、児童の診療は一般精神科医療の一隅にあり、専門家の個人的関心に基づく範囲で診療、研究されているのが実状である。
そこで児童精神医療と一般精神科医療とは区別し、児童精神医療を専門的に研究できるよう措置すべきと考えるがどうか。
右質問する。
政府答弁書
一について
自閉症については、昭和四十六年度から厚生省の「心身障害研究費」による研究(以下「心身障害研究」という。)において取り上げ、その原因究明及び診断・治療方法の確立等に努めているところである。
昭和五十三年度の研究においては、自閉症診断のための手引き(試案)が取りまとめられ、昭和五十四年度及び昭和五十五年度においても、児童精神医学的立場からの臨床研究や心理学的立場からの治療方法の研究、CTスキャナーを用いた脳の形態学的研究等が進められたが、これらの研究等にもかかわらずいまだ十分なものとはいえない段階にあるため、今後とも自閉症に係る研究の推進を図つていく考えである。
二について
自閉症児を含め情緒に障害がある児童・生徒については、小学校及び中学校において必要に応じて特殊学級を設けて教育を行うこととしている。
これらの児童・生徒に対する教育条件の充実を図るため、昭和五十五年には公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部改正が行われ、昭和六十六年度までに公立の小学校及び中学校の特殊学級の学級編制の標準が十二人から十人に引き下げられることとなつている。
三について
自閉症児施設については、昭和五十六年十二月一日現在、施設数は六箇所、入所定員は三百名であるが、今後とも必要に応じ施設の整備に努めてまいりたい。
また、成人を対象とした療育施設の設置については、年長化に伴う自閉症の症状の変化、成人向けの特別な療育方法等について研究する必要があるので、現在、心身障害研究により「年長自閉症児の処遇に関する研究」等を行つているところであり、この研究結果を踏まえて検討することとしている。
四について
児童精神医療の分野における研究の重要性については十分認識しており、国立精神衛生研究所においても児童精神衛生部を設け、専門的研究に取り組んでいるところであるが、今後ともこの分野における研究の推進に努めてまいりたい。
なお、小児精神科を新たに標榜科目として設けることについては、関係学会等の意見を聴きながら検討いたしたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。