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米軍に提供している土地の上に戦前存在した借地権等の存続等に関する質問主意書
衆議院 第103回 第21号
質問本文
衆議院議長 坂田道太 殿
米軍に提供している土地の上に戦前存在した借地権等に関する質問主意書
戦前より借地権等が存在した土地が米軍に強制的に使用され、そのまま国に借り上げられ、米軍への提供施設となつている場合、その借地権等の権利は存続するかどうか等について、この際明らかにしておく必要がある。
以下、数点をあげて質問するので、政府の見解を示されたい。
一 米軍に強制的に使用され、引き続いて国が借り上げて米軍に提供している土地の上に存在した借地権等の諸権利については、米軍に供されている期間中はその権利の行使が停止されているのであつて、それが消滅するものではないと思うがどうか。
二 国が借り上げて米軍に提供している土地については、「地位協定の実施に伴う土地等の使用等に関する特別措置法」の第十四条により、土地収用法第百一条第二項が適用されると思う。
しかして、同項にその他の権利は「使用期間中は行うことができない」と規定されているが、この定めによつて、権利を行うことができない期間中は消滅時効は進行しないと思うがどうか。
三 二の使用期間が終わつたら、その権利の行使は可能となると思うがどうか。
四 昭和二十年勅令第六三六号土地工作物使用令の第十一条の規定の「権利の行使を停止する」についての判例及び判示事項(下級民事裁判例集二巻八号九八二ページ以下)も前記の道理を証するものと考えられるがどうか。
五 この借地権等の権利者に対しては、公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱により、所有権者とは別個に損失の補償が行われるのは当然と思うがどうか。
なお、一に関し諸権利が消滅するとの見解をとられる場合その根拠を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一、四及び五について
地上権、永小作権、賃借権等の土地の用益権(以下「用益権」という。)は、当該土地が米軍の用に供されている間であつてもその存続期間が進行し、民法(明治二十九年法律第八十九号)、借地法(大正十年法律第四十九号)等の用益権を規律する法律により、更新される場合を除き、その期間が満了すれば、消滅するものと考える。
なお、旧土地工作物使用令(昭和二十年勅令第六百三十六号)に基づく使用に係る事案について御指摘の裁判例があることは、承知している。
また、国が米軍の用に供するため土地の使用権原を取得することにより、その土地に関して用益権を有する者に損失が生ずる場合には、その損失を補償することとなる。
二について
国が米軍の用に供するため賃貸借契約を締結している土地については、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う土地等の使用等に関する特別措置法(昭和二十七年法律第百四十号。以下「駐留軍用地特措法」という。)に基づき使用するものではないから、土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第百一条第二項の規定は、適用されない。
なお、用益権を現に行使している土地について駐留軍用地特措法に基づく使用がされたときは、その使用の期間中は消滅時効は進行しないものと考える。
三について
存続期間の満了等により用益権が消滅した場合を除き、用益権の行使は可能となる。
右答弁する。
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