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国家石油備蓄の貯油状況及び財政見通しに関する質問主意書

衆議院 第104回 第19号

提出者
衆議院
提出日
1986年4月18日
内閣転送 1986年4月25日
答弁書受領日
1986年5月16日
提出から28日
答弁の項目数
2
質問 1,248字/答弁 1,105字

質問本文

衆議院議長 坂田道太 殿

国家石油備蓄の貯油状況及び財政見通しに関する質問主意書

近年、国際石油市場においては、OPECのカルテルが崩壊し、原油価格の低下と石油需要の低迷が続いている。我が国においても、昭和五十四年度以降、石油需要が長期にわたつて減少しているうえに、最近、原油価格の低下及び円高が急速に進み、石油税収が著しく減少している。

以上のことは、石油備蓄の意義の稀薄化及び国家石油備蓄の財源不足を意味するものであり、国家石油備蓄政策の見直し(三、〇〇〇万キロリットル目標の検討、民間タンク借上げ増大及び国備基地建設縮小の検討)は、緊急を要すると考える。

従つて、次の事項について質問する。

一 備蓄容量について

1 昭和五十四年乃至六十年(暦年)の一日当たり石油内需量は、それぞれ何万キロリットルか。

2 昭和六十年度末時点の民間タンク余裕容量(総容量から九十日備蓄に必要な容量を控除したもの)は何万キロリットルか。また、六十年度末時点には、民間タンクの借上げを通じて一、三六九万キロリットル(実質貯油量)の国家石油備蓄を行つているが、これに要している民間タンク容量は何万キロリットルか。

3 昭和六十年度末時点の化海道共同石油備蓄基地の貯油状況(タンク容量、タンク基数、公団の油及び民間の油のそれぞれの貯油タンク基数・貯油タンク容量・実質貯油量)は、どうなつているか。

二 石特会計について

1 昭和五十九年八月八日提出の質問主意書(質問第四九号)に対する答弁書(昭和五十九年八月二十八日)には、新規の国家石油備蓄基地の着工については、エネルギー情勢や中長期的な財源事情等を総合的に勘案して判断する旨述べられているが、その後、志布志国家石油備蓄基地が同年九月、立地決定された。右答弁書から判断すると、その際、中長期的な財源事情が検討されたはずであるが、それは、何年度までの検討であつたか。

2 現在、中長期的な財源事情の検討は、何年度まで行われているか。

3 右の1並びに2の中長期的な財源事情の検討においては、それぞれ、原油輸入価格及び為替レートをいくらに設定しているか。

4 最近の原油輸入価格(一バレル二〇ドル)及び為替レート(一ドル一八〇円)の水準が続いた場合、1及び2の中長期的検討は破綻をきたし、あくまで志布志国家石油備蓄基地建設を進めるためには、石油税引上げを余儀なくされると思われるが、どうか。

5 近年の石油情勢に鑑み、1及び2の中長期的検討の破綻は、石油税引上げによつてではなく、三、〇〇〇万キロリットル国家石油備蓄目標量の縮小ないし民間タンク借上げの国家備蓄への組入れによつて解決すべきと考えられるが、そのような方法は一切検討しないのか。

6 4で石油税引上げを余儀なくされる場合、石油税の税率が石油税法によつて法定されている以上、税率引上げを内容とする石油税法改正案が国会を通過するまで、志布志国家石油備蓄基地の建設は中断すべきと考えるが、どうか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

1 昭和五十四年から昭和六十年までの我が国の一日当たりの石油の消費量は、次のとおりである。

昭和五十四年 七〇万キロリットル

昭和五十五年 六三万キロリットル

昭和五十六年 五九万キロリットル

昭和五十七年 五四万キロリットル

昭和五十八年 五四万キロリットル

昭和五十九年 五六万キロリットル

昭和六十年  五二万キロリットル

2 約一、五〇〇万キロリットルを超える余裕容量が民間タンクには存在すると考えられているが、タンクは、原油の調達状況、生産及び販売の状況、タンクの内部点検時期等を考慮して使用することとなり、これらは、各備蓄義務者及び時期により異なるため、御指摘の民間タンク余裕容量については、厳密には明らかでない。

また、昭和六十年度末において国家石油備蓄のために利用している民間タンク容量は、約一、四一〇万キロリットルである。

3 北海道石油共同備蓄基地の貯油状況は、次のとおりである。

(一) 総タンク基数

三一基

(二) 総タンク容量

三五〇万キロリットル

(三) 石油公団所有原油

タンク基数

二四基

タンク容量

二七六万キロリットル

実質貯油量

二六六万キロリットル

(四) 民間所有原油

タンク基数

二四基

タンク容量

二三万キロリットル

実質貯油量

一二万キロリットル

なお、残りの五基のタンクについては、消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)の規定に基づく内部点検を実施するため、石油の貯蔵は行つていない。

二について

1及び2 志布志国家石油備蓄基地については、中長期的なエネルギー情勢、財源事情等を総合的に勘案して立地決定を行つた。

また、今後の中長期的な財源事情については、その時々のエネルギー情勢の変化等も勘案しつつ検討を行つていくこととしている。

3 従来から、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計の編成に当たり、その時において適切と見込まれる原油輸入価格及び為替レートを財源事情の検討の基礎としてきており、今後とも同様の取扱いをしていく考えである。

4 石油税収の動向については、石油価格及び為替レートが先行き不透明であることに加え、これらの影響による輸入数量の動向にも関連するところであり、今後の推移を見守つていくこととしている。いずれにせよ、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計の運用に当たつては、石油備蓄政策をはじめとするエネルギー政策の推進に支障がないよう適切に対処していく考えである。

5及び6 国家石油備蓄については、中長期的なエネルギー情勢、財源事情等を総合的に勘案して計画の実施を図つているところである。

右答弁する。

衆議院の原文

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