Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第106回

オーバー・ドクター、オーバー・マスター問題など大学院生にかかわる問題に関する質問主意書

衆議院 第106回 第4号

提出者
衆議院
提出日
1986年7月25日
内閣転送 1986年7月25日
答弁書受領日
1986年8月1日
提出から7日
答弁の項目数
3
質問 1,874字/答弁 596字

質問本文

衆議院議長 原 健三郎 殿

オーバー・ドクター、オーバー・マスター問題など大学院生にかかわる問題に関する質問主意書

今日、大学院生にかかわる問題で、オーバー・ドクター(OD)、オーバー・マスター(OM)問題ほどその解決がいそがれているものはない。

「オーバー・ドクター問題」は、学術会議なども指摘しているように、オーバー・ドクターとなつている院生の個人的事情(たとえば学業不振など)で発生するのではなく、我が国の貧困な学術体制そのものから構造的につくり出されてきたものである。

それだけに、我が党が国会等で繰り返し要求してきたように、「オーバー・ドクター問題」の解決は、なによりも国が学術体制の拡充とあわせて、全力をあげてとりかかるべき課題であり、国はその責務を担つているのである。

にもかかわらず、歴代内閣は、これまでその責務を果たしてこなかつたばかりか、中曽根内閣にいたつては、逆に教育切り捨ての臨調「行革」の一環として、学費の値上げ、奨学金の有利子制の導入を強行し、更に、オーバー・ドクターに対する授業料減免措置に制限を加えるなどの指導を強化している。

こうした結果、せつかく学問の深奥を究めつつある若き多くの学究達が、生活費の面から研究・勉学の継続ができなくなり、途中で研究室から去らざるを得ない状況がつくりだされている。

こうしたことは、我が国の学問研究、学術の発展、将来の学術体制のあり方にとつてゆゆしき問題であり、一刻も放置できないと考える。

以上のような観点にたつて、今後とも「オーバー・ドクター問題」の解決をもとめていくとともに、当面、次の三つの件について質問する。

一 授業料減免措置について

国立大学における授業料・入学金が年々上昇している中で、昨年度の後期分の授業料減免措置の運営に対してOM・ODを成績不良者と同一視する形で、OM・ODに対する授業料減免措置に制限を加えようとする指導が会計検査院・文部省によつて行われている。このような指導は、自らの研究能力を発展させ、生かしたいと欲しながらも、ドクターコースの間口の狭さ、あるいは就職難によつて留年を強いられているOM・ODにとつて、ただでさえ苦しい生活をさらに窮地に追いこむもの以外のなにものでもない。

OM・OD問題自体の解決をはからないまま、こういう政策をとることは、若手研究者の養成にとつて大きな障害をもたらし、ひいては、日本の学術研究の発展を阻害する行為であると言わざるを得ない。

そこで次の点について回答されたい。

1 政府は、OM・ODであることを理由とした授業料減免廃止の指導を直ちにやめるべきと思うが、どうか。

かかる廃止措置の指導を維持していこうとするなら、その理由を明らかにされたい。

2 授業料減免措置における個別の判断は、各大学の大学自治の範囲内で行われるべきものであると思うが、どうか。

また、減免措置での文部省が判定枠としてもつている部分についても、OM・ODの現状を配慮し、運営されるべきではないか。見解を示されたい。

二 育英奨学金の拡充について

育英奨学金については、ODをふくむすべての大学院生に、希望におうじて奨学金を貸与するとともに、貸与額の大幅引き上げ、返還免除職の拡大、返還免除期間の延長、返還開始後での免除職就職による返還残額免除などの充実をめざすべきと思うが、どうか。

三 特別研究員制度問題について

六十一年度の文部省予算では、目本学術振興会特別研究員が、昨年度実績一四四人から、新たに二四四人の新規採用としているが、同時に同会の奨励研究員制度は廃止されることとなつた。

採用のほとんどがODを対象としていた奨励研究員とは異なり、特別研究員制度では、採用枠の約半数のみがODむけとなつているため、ODの利用できるフェローシップとしては大幅に後退したものとなつている。

若手研究者養成上の最大の問題は、ODの研究能力が無駄にされていることであつて、この事実がまた大学院生の将来展望に対して悪影響を与え、創造的な研究を阻害する大きな要因ともなつている。OD問題を放置したままで、優秀な若手研究者を確保・養成することは不可能であるのに、現状の特別研究員制度においては、むしろOD問題を深刻化させるものである。

そこで、日本の学術研究の発展を願う立場から、特別研究員の採用枠の大幅な拡大と同時に、ODを対象とした採用枠を、少なくともかつての奨励研究員制度に匹敵する人数に拡大する措置を講ずるべきと思うが、どうか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

国立大学における授業料免除の対象者の選考は、学生の修学の実態や家計状況等を個別、具体的に把握して行うことが適切であるため、各大学の長にゆだねているが、大学間で不公平が生じないよう制度運用上の指針を示している。

本制度の趣旨からみて、修業年限を超えた者に対する取扱いについては、特別の事由があると認められる場合を除き、免除の対象にすることは適当でないと考えている。

各大学に対しては、以上の考えに立つて適切な運用を図るよう指導しているところである。

二について

日本育英会の育英奨学事業は、優秀な資質を有しながら経済的理由により修学困難な学生に奨学金を貸与し修学を援助することを目的としているところである。

優れた教育・研究者の養成確保を図るという観点から、大学院学生に対する育英奨学事業については、その充実に努めているが、大学院の学生についても、奨学生として採用するに当たつては、本人の学習成績及び経済的理由等を十分考慮すべきものであり、したがつて希望者全員に貸与する考えはない。

日本育英会の奨学金は貸与制であるが、特例として返還免除について所要の措置が講じられているところである。

三について

昭和六十年度に創設した特別研究員制度については、昭和六十一年度予算において、採用者数を増員するとともに、研究奨励金の単価の増額を図り、その充実に努めているところである。

右答弁する。

衆議院の原文

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 1949年11月28日 福田昌子 答弁 1949年12月1日
衆議院 第6回 第81号
提出 1988年2月4日 高沢寅男 答弁 1988年2月12日
衆議院 第112回 第9号
提出 1987年12月11日 草川昭三 答弁 1987年12月18日
衆議院 第111回 第5号
提出 2007年12月17日 石井 郁子(日本共産党) 答弁 2007年12月25日
提出 1989年1月26日 草川昭三 答弁 1989年2月3日
衆議院 第114回 第2号検討してまいりたい ×1
提出 1952年12月19日 中曽根康弘 答弁 1952年12月26日
衆議院 第15回 第16号
提出 1977年6月8日 近藤 忠孝 答弁 1977年6月14日
参議院 第80回 第34号
提出 1988年3月10日 新村勝雄 答弁 1988年4月1日
衆議院 第112回 第15号

件名の語が重なる質問主意書

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる