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競馬法をめぐる諸問題に関する質問主意書

衆議院 第111回 第5号

提出者
衆議院
提出日
1987年12月11日
内閣転送 1987年12月12日
答弁書受領日
1987年12月18日
提出から7日
答弁の項目数
4
質問 1,197字/答弁 823字

質問本文

衆議院議長 原 健三郎 殿

競馬法をめぐる諸問題に関する質問主意書

近年、競馬は、お年寄りから若いOLに至るまで幅広いファン層によつて支持されている。それに伴つて中央競馬会の年間売上げは一兆八千億円にのぼり、二千三百億円を超す巨額な国庫納付金を徴するに至つている。しかし、中央競馬会の運営については、多くのファンの間からいわゆる「同枠取消し」など数々の問題点が指摘をされている。戦後の混乱期に成立した競馬法は今日の実態にそぐわず、速やかに改正すべきと考える。この際、競馬法を取り巻く諸問題について次の質問をする。

一 昭和三十六年七月二十五日、公営競技調査会が当時の池田首相に提出した答申に、「紛争の起る危険性のある枠のくくり方はこれを改善若しくは廃止する。」とあるが、この指摘はどのような背景からなされたものか改めて質問する。

二 競馬法第十二条第二項の規定によつて発生するいわゆる「同枠取消し」問題は、ファンに強い不満を与えているが、中央競馬会のレースにおける過去十年間(年度別)の出走取消し除外総件数及び「同枠取消し」除外件数をそれぞれ明らかにされたい。なお「同枠取消し」除外件数については、馬券発売開始前の分と開始後の分に別けてその数字を示されたい。

三 農林水産大臣の諮問機関である競馬懇談会は、「同枠取消問題に関する競馬懇談会専門委員会の報告について」(昭和四十八年七月三十一日付)の中で、「限定一枠一頭方式(シード方式)については、暫定的措置としてはやむを得ぬが、この案について懇談会としては多くの不満が感ぜられるのでさらに法律改正を含めて基本的に検討されたい。(要旨)」との報告を行つている。当局は、この報告を受け十四年を経た今日までに、いかなる機関で、いかなる時期に、いかなる検討審議を行つてきたのか、その進行状況について明確かつ具体的に明らかにされたい。

四 中央競馬会は昭和四十九年以来、いわゆる「同枠取消し」の発生による騒擾化防止のため暫定的に予め人気集中化が予想される馬を単枠に指定する方策をとつている。しかし、複数の実力拮抗馬が人気を三〜四分化した場合には事実上適用できない。また単枠指定は、中央競馬会認定の最強馬のイメージをファンに与え、結果的に人気が過熱し、煽動を招く弊害が出ている。中央競馬会はこれに対し、単枠指定は強弱を判定するわけではなく、あくまで人気集中が予想される馬を対象とするものと説明しているが、ファンは単枠指定馬をそれ以外の馬より一段力がまさつているからシードされたものと受け止めているのが実状である。それ故に単枠指定馬が惨敗した場合、かえつて主催者不信の声を招きかねない。そこで現時点における「同枠取消し」問題の最良の解決策としては、取消し馬が発生した複数馬枠の馬券はすべて元返しにする方法以外にないと考えるが、当局の見解を問う。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

昭和三十六年三月二日、川崎競馬場における第十競走において、本命馬が競走開始直前に足の故障のため競走から除外されたことに関していわゆる同枠取消問題が生じ、ファンが騒ぎを起こした事件を背景としてなされたものと承知している。

二について

中央競馬の競走における過去十年間(年次別)の出走取消し除外競走総数及び同枠取消し除外競走数(勝馬投票券発売開始前後別)については、別表のとおりである。

三について

御指摘の競馬懇談会の報告を受けて、同枠取消問題の改善を図るため、昭和四十八年十月二日に競馬法施行規則(昭和二十九年農林省令第五十五号)の改正を行い、いわゆる限定一枠一頭方式を採用したところである。本方式については、導入以来十三年を経過しており、この間、ファンの理解も深まり、定着してきたと考えられる。

他方、同枠取消問題の根本的な解決策については、競馬懇談会において検討の対象となつた他の方式等について、従来から農林水産省及び日本中央競馬会において、検討及び意見交換を行つているが、現時点では限定一枠一頭方式より優れた代案を得られない状況にある。

なお、今後とも各方面の意見も聴きつつ、現行方式の改善を含め幅広い検討をしてまいりたい。

四について

限定一枠一頭方式においては、複数の馬に人気が集中することが予想される場合にはその複数の馬をそれぞれ一枠一頭とすることができ、実際にもそのようにした例は、昭和六十二年十一月末までで、五十一競走ある。

「取消し馬が発生した複数馬枠の馬券はすべて元返しにする」との案については、人気のない馬が出走を取り消し又は競走から除外された場合に、同枠の人気のある馬も同時に連勝複式勝馬投票の対象から除外されること等の難点があり、現行方式に代わる案として、ファンの理解を得ることは困難ではないかと考える。

別 表

中央競馬の競走における出走取消し除外競走総数及び同枠取消し

除外競走数の状況(52年〜61年)

衆議院の原文

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