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米軍基地等における石綿粉じん公害に関する質問主意書
衆議院 第107回 第18号承知していない ×1個別の事案 ×1
質問本文
衆議院議長 原 健三郎 殿
米軍基地等における石綿粉じん公害に関する質問主意書
発がん物質石綿(アスベスト)に起因する肺がん、悪性中皮腫が、神奈川県横須賀市の旧海軍工廠や米軍基地、造船所で石綿材に長期間接触していた作業員に多発していることが明らかとなつている。
我が国のアスベスト消費量は年間二十万トンに達しており、アメリカの二十四万トンに次ぐ大消費国になつている。
石綿による職業上のばく露としては、建築・左官、造船、製鉄、電気工事などがあげられており、これらの作業員から肺がんや悪性中皮腫患者が発生している。このことは、これらの職業とアスベスト被害との因果関係を明確に示している。
既にアメリカの環境保護局は、五つの分野で即時使用禁止を決定し、十年後には、アスベスト全面禁止という方針を打ち出している。
また西ドイツでも、一九九一年以降建築物のアスベスト使用を制限し、小型車のブレーキに使うアスベストの使用禁止を決めたと伝えられている。
このような中で、米軍基地、造船所で患者が多発していることは重大な事態であり、一刻も早い患者の救済はもちろん、その防止策をとることは緊急の課題である。そこで具体的に次の事項について質問する。
一 神奈川県横須賀市の旧海軍工廠や米軍基地、造船所で石綿材に長期接触をした作業員の推定数は何人か。
また労災申請は、現在まで何件出ているか。
その結果、業務上認定になつたのは何件か。それを年次別、疾病別に明らかにされたい。
二 今後、労災申請が出た場合、速やかに調査し、認定を急ぐべきであると考えるがどうか。
三 今年四月二日の参院建設委員会における上田耕一郎委員の質問に対して、環境庁は、アメリカにおける石綿使用禁止についての方針を認めたうえ、有害物質規制法によつて規制案が告示され、公聴会も開かれるということなので、「その行く末を見守つている」と答弁している。
私の調査によると、アメリカではその規制案が議会上・下院を通過し、大統領は、当面、学校建築物に対して使用を禁止、さらに将来は、あらゆる建築物に対する使用禁止の方針を打ち出している。
従つて、我が国においてもその使用についての規制強化が必要だと考えるが、現在どのような検討をしているか。その結果と、環境庁、労働省の見解を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
神奈川県横須賀市の旧海軍工廠や米軍基地、造船所で石綿材に長期接触をした作業員の数は、現在のところ把握していない。
また、昭和五十三年度から昭和六十年度までの間に、横須賀市の民間造船所における石綿による肺がん及び中皮腫に係る労災請求のあつた年度、その件数及び業務上認定件数は、次のとおりである。
肺がんについては、昭和五十八年度請求一件に対し、認定一件、昭和五十九年度請求一件に対し、認定一件である。
中皮腫については、昭和六十年度請求一件に対し、認定一件である。
なお、駐留軍従業員に係る請求件数はない。
二について
石綿ばく露作業従事労働者に係る疾病の業務上外の認定については、昭和五十三年十月二十三日付け基発第五百八十四号により認定基準を示し、迅速かつ適正な処理に努めているところである。
今後とも、労災請求が行われた場合には、個々の事案ごとに石綿ばく露作業の内容、従事歴、臨床所見等について十分調査を行い、認定基準に照らし、迅速に判断してまいりたい。
三について
石綿による労働者の健康障害の予防については、昭和五十年に石綿の吹付け作業の原則禁止等を内容とする労働安全衛生関係法令の改正を行い、石綿を取り扱う労働者の肺がん等の予防対策を強化し、監督指導を通じてその対策の周知徹底に努めているところである。
また、石綿による大気汚染については、昭和五十六年度から調査検討を行つてきたところであり、その結果によれば直ちに問題となるレベルではないと判断している。しかし、石綿が環境蓄積性の高い物質であること等にかんがみ、石綿の環境大気中の濃度の推移を把握することが重要であると考えており、昭和六十年度から石綿の環境濃度のモニタリングを行い、監視に努めているところである。
右答弁する。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。