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専門学校に於ける外国人教員に対する大量解雇・権利侵害事件に関する質問主意書

衆議院 第146回 第12号

提出者
衆議院
提出日
1999年12月9日
内閣転送 1999年12月13日
答弁書受領日
2000年1月14日
提出から36日
答弁の項目数
5
質問 1,482字/答弁 1,079字

質問本文

東京国際学園東京外語専門学校(東京都新宿区西新宿七丁目三番八号)において、「学生数減少」を口実に、実は組合つぶしを狙いに外国人教員を中心に一六名の専任教員(一三名外国人、三名日本人、すべて全国一般労働組合東京南部東京外語専門学校教員組合組合員)が不当解雇され、解雇の撤回を求めて大きな労働争議が発生している。

九五年三月に五名の日本人専任教員(組合員)が不当解雇された(第一次解雇)。ところが、学園側は福祉専門学校(東京国際福祉専門学校・厚生省指定介護福祉士養成施設/東京都新宿区新宿一丁目一一番七号)の新設を準備していた。厚生省担当官は「労働争議の発生は教育環境としてふさわしくない」「経営危機を理由として解雇しているなら実態を調査する」と学園に解決を指導し、その結果、同年一一月に争議は一端解決をした。解決に際しては、和解条項の一つとして解雇された当該ならびに組合より厚生省へ上申書も提出致した。しかし、解決から四ヵ月後、厚生省の介護福祉士養成施設の指定が出た翌日の九六年三月二〇日、学園は教員組合三役以下組合員の専任教員八名を不当解雇(第二次解雇)、更に九七年三月には残る組合員を解雇した(第三次解雇)。現在、東京地方裁判所ならびに東京都地方労働委員会で係争中である。長期にわたって解雇争議が継続することによって、学校現場がきわめて不正常な状態におかれている。高等学校の多くの教職員が学校の状態を危惧し、早期の解決を求める署名を七千筆以上集めるなどの動きもおきている。

また、日本における外国人教員の大量解雇・権利侵害事件として、国際的な注目を集め、世界教員組合連盟(EI)をはじめ傘下の各国の教職員組合、イギリス労働組合会議などが支援を決定し、日本国政府宛にも争議解決を指導するよう要請書も送付するなど国際問題となりつつある。

よって以下のとおり質問する。

一 不正常な教育環境について

(一) 九五年以来五年に及ぶ争議が継続し、教育環境は大変不正常な状態が続いている。この点について把握されているのか。現状を教育環境としてふさわしくないと考えるが、政府の見解はいかがか。

(二) 正常化に向けて学園を指導すべきと考えるが、政府の見解はいかがか。また、所轄庁の東京都へは指導をしているか。指導(あるいは指示)予定がないのならば、それは何故か。

二 厚生省介護福祉士養成施設指定に関係して

(一) 学園は、厚生省を騙し一旦争議を解決したように見せかけながら、介護福祉士養成施設の指定が出るや否や、新たな解雇事件を引き起こしている。この点を承知しているのか。この点に関する政府の見解はいかがか。

(二) 学園は、学生数減少による財務状況の悪化を理由に教員の解雇を行っているが、政府は学園の財務状況を把握しているのか。財務状況が悪化しているのなら指定解除をすべきではないか。指定解除しないのであれば、それは何故か。

三 外国人教員の大量解雇・権利侵害事件について

(一) 本件解雇事件は、日本に於ける外国人教員の大量解雇・権利侵害事件として、国際的な注目を集め、世界教員組合連盟(EI)をはじめ傘下の各国の教職員組合、イギリス労働組合会議などが政府(あるいは現地日本大使館)宛にも争議解決を指導するよう要請書も送付したりしているが、その点について承知しているのか。国際問題となりつつあるが、政府の見解はいかがか。

(二) 各要請に対して回答はしたのか。要請を受けて学園に対して政府は争議解決を指導しないのか。

指導予定がないのならば、それは何故か。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の(一)について

学校法人東京国際学園(以下「学園」という。)の設置する東京外語専門学校は、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第八十二条の十一第一項において準用する同法第三十四条に基づき東京都知事の所管に属するものであり、東京都からは、健全な教育環境を確保する観点から、同専門学校に対して必要に応じ指導等が行われてきたと聴いている。政府としては、今後とも東京都において必要に応じ適切な指導等が行われるものと考えている。

一の(二)について

学園の所轄庁は、私立学校法(昭和二十四年法律第二百七十号)第四条に基づき東京都知事であることから、東京都において、学園に対し東京外語専門学校の適正な管理運営が図られるよう必要に応じて具体的な指導等を行うべきものである。また、政府において、東京都からは、学園に対して必要な指導等が行われてきたと聴いており、東京都を指導していない。

二の(一)について

厚生省においては、平成八年三月十九日付けで、学園の設置する東京国際福祉専門学校について、社会福祉士及び介護福祉士法(昭和六十二年法律第三十号)第三十九条及び社会福祉士介護福祉士学校職業能力開発校等養成施設指定規則(昭和六十二年厚生省令第五十号。以下「規則」という。)に基づき、介護福祉士養成施設の指定を行った。御指摘の東京外語専門学校における教員の解雇については、当該解雇された教員の属する労働組合の要請を通じて承知しているが、基本的には労使双方の話合いによって紛争解決の方途が見いだされるべきものであり、事態の推移を見守ってまいりたい。

なお、東京国際福祉専門学校における介護福祉士の養成については、支障は生じていないものと認識している。

二の(二)について

一の(二)についてで述べたとおり学園の所轄庁は東京都知事であり、政府として学園の財務状況を把握する立場になく、東京都からも御指摘のようなことは聴いていない。

なお、介護福祉士養成施設については、厚生省において、毎年度、規則第八条に基づき、学年別学生数、教育実施状況の概要等の報告を受けているところである。

三について

御指摘の要請書については、各国の教職員組合等から政府に対して送付されているが、これまで各要請書に対して回答はしていない。

政府としては、本件労働争議が、東京地方裁判所及び東京都地方労働委員会に係属中の問題であることから、とかくの見解を述べるべき立場にないが、労使双方の話合いによって紛争の解決のための方途が見いだされることを期待するものであり、なお事態の推移を見守ってまいりたい。

衆議院の原文

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