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東京福祉大学における留学生所在不明事件を受けて留学生受け入れ政策の見直しに関する質問主意書

衆議院 第198回 第105号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×4

提出者
立憲民主党・無所属フォーラム
提出日
2019年3月20日
内閣転送 2019年3月25日
答弁書受領日
2019年3月29日
提出から9日
答弁の項目数
5
質問 2,251字/答弁 1,358字

質問本文

政府の進める「留学生三十万人計画」について、昨年十一月、私は二本の質問主意書を提出し、まるで危機感のない、従来の取り組みを漫然と続けるという趣旨の政府答弁書を受け取ったところであるが、今般、東京福祉大学における杜撰と断じざるを得ない留学生の在籍管理事務が発覚したので、以下あらためて質問する。

一 先の質問主意書で私は、在籍者数全体に占める留学生割合が七割を超える大学や専門学校(学校教育法第百二十六条第二項)の数および留学生の学習成果についてどのように評価しているか問うたところ、「政府として把握しておらず、お答えすることは困難である。また、お尋ねの『このような大学や専門学校における留学生の学習成果について、どのように評価しているか』の意味するところが必ずしも明らかではないが、学生等の学習成果の評価は、大学設置基準(昭和三十一年文部省令第二十八号)等に基づき、各大学等において行うこととされている。」との答弁であった。今回の東京福祉大学での留学生所在不明事件を受けてもなお、この答弁を維持し、留学生の実態把握の必要性や留学生の学習成果について、政府として取り組むべきことはないと考えているのか。

二 同じ昨年の質問主意書で、留学生受入れのための体制整備について、優良事例や失敗事例を検証し、今後の在り方を検討するべきと問うたところ、「平成二十九年八月二十一日に『高等教育機関における外国人留学生の受入推進に関する有識者会議報告』を取りまとめたところであり、現在、同報告を踏まえつつ、留学生の受入れに関する制度の改善等に向けて検討を行っている。」との答弁であった。同報告を超えての対策が必要だと考えるが、制度の改善について改めて有識者を集めての再検討を早急に行う考えはないか。

三 「留学生三十万人計画」実現を目指すべく、独立行政法人日本学生支援機構(以下JASSO)などが中心となり在外拠点を設けるなどして日本の大学についての情報を発信し、海外から日本への留学生を増やすために積極的に働きかけを行っており、在外公館も積極的に支援しているとのことだが、発信している情報の中身について精査しているのか疑問を感じる。例えば、留学生の在籍管理事務が杜撰な疑いのある「東京福祉大学」は、JASSOの検索ページに依然として留学生受け入れ大学として紹介されている。そもそも政府は、専修学校に対しては、二〇一八年十月十九日の三〇教生推第一号通知にて「在籍管理の徹底」を求めているなど、留学生の受け入れにあっては、在籍管理の必要性を文部科学省も認識していると承知しているが、その他の大学などの高等教育機関には、在籍管理の徹底を求めていないのか。求めていないのならばその理由を明らかにされたい。もし求めているのであれば、なぜ在籍管理が杜撰な高等教育機関だと認知していながら公的機関であるJASSOが設置する検索サイトで当該高等教育機関を漫然と紹介していることを放置しているのかについて、政府の見解を明らかにされたい。

四 信頼性を欠く留学情報を、外国に居住し私費で我が国に留学をしようとする外国人の若人に提供しているとすれば、それは我が国への信頼を失墜させ、将来的に我が国への嫌悪感を醸成させる原因となりうる。真に優れた外国人留学生を戦略的に獲得したいという意思が政府にあるならば、信頼できる情報を提供するべきであり、その責任も政府にあるのではないか。例えば、定員割れしている大学に外国人留学生を魅了させるだけの魅力があるのかについて甚だ疑問を感じる。定員割れが生じる理由は、様々な複合的な問題があるとはいえ、定員割れが半ば常態化している大学や退学者・除籍者の多い大学については、大学の教育・研究能力にも何らかの問題があると判断し、外国人留学生を受け入れる大学として相応しいかどうかを公的機関が判断し、その判断を日本に留学を希望する外国人に提供をするべきではないかと考えるが政府の見解を明らかにされたい。

五 たとえば、東京福祉大学の留学生向けの資料には、「『お金持ちに』なる夢につながる」などの文言が躍っていると聞くところであるが、こうした事実無根な文言は誤解を受ける表現であり、厳に慎むべきではないか。政府が戦略的に優秀な留学生を確保しようと考えるのであれば、こうした誇大広告についても取り締まるべきではないかと考えるが政府の見解を明らかにされたい。併せて、こうした客観的データに基づかない「誇大広告」資料を作成するような大学に教育研究能力があるとは思えないが、このことについても政府の見解を明らかにされたい。

六 JASSOによれば、二〇一八年五月一日時点での外国人留学生は二十九万八千九百八十人いる。このうち国費留学生はわずかに約一万人であり、「留学生三十万人計画」のほとんどを占めるのは私費留学生ということになるが、文部科学省で私費留学生を担当する職員数は二名しかいない。他方、僅か一万人の国費留学生に対する文部科学省の担当者も二名配置されている。国費留学生への手厚い施策に比して、二十九倍もいる私費留学生に対して同じ人数では、適時的確な施策を講じることはできないのではないか。二十九万人の私費留学生の多くは、いずれ母国や日本社会で重要な役割を担う人材となり、世界中で日本を応援してくれる応援団となるという観点からも、この人員配置を見直すべきではないかと考えるが政府の見解を明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの「留学生の実態把握」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、各大学等における留学生の在籍管理については、これまでも「外国人留学生の適切な受入れ及び在籍管理の徹底等について(通知)」(平成二十九年三月二十八日付け二十八高学留第四十九号文部科学省高等教育局学生・留学生課長通知)に基づいて、各大学等に対して、「外国人留学生の退学者・除籍者・所在不明者の文部科学省への定期報告」を依頼してきたところであるが、御指摘の事件を踏まえ、その実施方法を改める等、より的確に各大学等における留学生の在籍管理の状況を把握できるよう努めてまいりたい。

また、お尋ねの「留学生の学習成果について、政府として取り組むべきこと」の意味するところが必ずしも明らかではないが、先の答弁書(平成三十年十一月二十日内閣衆質一九七第四六号。以下「前回答弁書」という。)四についてでお答えしたとおり、学生等の学習成果の評価については、大学設置基準(昭和三十一年文部省令第二十八号)等に基づき、政府ではなく、各大学等において行うこととされているところである。

二について

文部科学省においては、前回答弁書五についてでお答えした、「高等教育機関における外国人留学生の受入推進に関する有識者会議報告」に加え、「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」(平成三十年十二月二十五日外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議了承)を踏まえ、各大学等に対し、留学生の適切な受入れ及び学業成績や資格外活動の状況等の的確な把握や適切な指導等の在籍管理の徹底を求める等の施策を着実に進めていくこととしているが、今後も必要に応じて留学生受入れに関する制度等についての検討を行ってまいりたい。

三について

お尋ねの「大学などの高等教育機関」における「在籍管理の徹底」については、一についてで述べた通知を発出し、各大学等に対して、「外国人留学生の受入れ及び在籍管理の徹底等を適切に行」うよう求めている。

また、御指摘の「JASSOが設置する検索サイト」及び「漫然と紹介していることを放置」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、独立行政法人日本学生支援機構が開設するホームページの内容については、同機構において適切に管理されるべきものと考えているが、文部科学省においても、同機構に対し、同省が把握した各大学等における留学生の在籍管理の状況について情報提供してまいりたい。

四及び五について

お尋ねの趣旨が明らかではないためお答えすることは困難であるが、外国人留学生を含む各大学等の入学者や入学を希望する者への各大学等における教育研究活動等の状況に関する情報提供については、学校教育法施行規則(昭和二十二年文部省令第十一号)第百七十二条の二の規定等に基づき、各大学等において適切に行われるべきものと考えている。

六について

お尋ねの「文部科学省で私費留学生を担当する職員」及び「国費留学生に対する文部科学省の担当者」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、文部科学省において外国人留学生に関する事務を担う職員の配置については、外国人留学生に関する同省の所掌事務を適切に行うことができるよう、引き続き適正に行ってまいりたい。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×4

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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