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朝鮮民主主義人民共和国による拉致事件及び同疑惑事件に関する質問主意書
衆議院 第150回 第25号
質問本文
朝鮮民主主義人民共和国によるわが国民の拉致事件は重要な国家主権侵害並びに国民の人権侵害であり、政府が被拉致者の救出に全力を尽くすことはあまりに当然のことであり、また、国民に対してはもとより、一日千秋の思いで再会を熱望しているご家族の心中を察するとき、その御家族に対してこの事件に関する最大限の情報を開示する義務と責任があることはいうまでもない。
そこで、以下質問する。
一 「七件十人」以外の拉致事件について
森総理は、平成十二年十月二十五日(水)の国家基本政策委員会合同審査会での答弁で、今般の日朝国交正常化交渉において、わが国より朝鮮民主主義人民共和国に対して、拉致問題の対象者として解決を求めているのは七件十名であるとし、極めて限定的に答弁されている。
しかしながら、これらの方々以外にも、これまで警察庁が同国により拉致された可能性が高いと認識している失踪事件ないし疑惑事件に係る被拉致者の方々をも把握していると思われる。
(1) 昭和三十八年の寺越事件とならび朝鮮民主主義人民共和国側がその存在を認めた数少ない事例である高知県出身の福留貴美子氏の失踪事件について、政府はどのように認識しているか。政府は、これまで朝鮮民主主義人民共和国に対し、同国に入国した経緯及びその後の詳細な消息について質した事実はあるか。
(2) 昭和五十六年十月二十一日に鳥取県米子市和田町三三〇九番地居住の松本京子氏が失踪した事件に関し、これまで警察庁が朝鮮民主主義人民共和国による拉致の疑いのある失踪事件を各県警にリストアップするよう指示した際、本件が疑惑事件の一つとして挙げられたことは確認されているが、本件について、政府は朝鮮民主主義人民共和国との関連をどう認識しているか。
(3) 今般の日朝国交正常化交渉において前記の総理答弁のように朝鮮民主主義人民共和国に対して「七件十人」と極めて限定的に交渉するのはどのような考えに基づいているのか。仮に充分な証拠等があるとはいえない疑惑のケースであっても交渉のテーブルに乗せ、ひとりでも多くの被害者の救出を目指すのが政府の責務であると思うがどうか。
二 被害者家族への情報開示について
いわゆる「七件十人」の家族に対して警察機関は一切捜査資料の公開をしていない。
政府は被拉致者の氏名及び住所、事件の経過等について、安全の確保及びプライバシー保護の観点から発表できないとしているが、すでに被害者家族は公の場に出て発言しており、また、総理、外相をはじめ政府機関は被拉致者家族として面会や各種の対応を行っている。犯罪被害者の人権問題が重要視されている現在、当該家族には一定の説明があって然るべきであると考えるがどうか。
右質問する。
政府答弁書
一の(1)について
御指摘の失踪者は、昭和五十五年六月に出国した後、現在まで行方不明となっているものと承知している。本事案については、これまで、捜査当局において、あらゆる事態を想定し、関係各機関との情報交換等を進めてきたところであるが、北朝鮮に拉致されたと疑うに足りる情報の入手には至っておらず、政府としては、これまで、北朝鮮に対し、同人の消息をただした事実はない。
一の(2)について
御指摘の失踪者は、昭和五十二年十月二十一日、自宅から外出したまま消息を絶ち、その後、現在まで行方不明となっているものと承知している。本事案については、鳥取県警察において、家出人捜索願を受理し、所要の調査を実施したが、北朝鮮に拉致されたと疑わせる状況等はなかったものと承知している。
一の(3)について
政府としては、北朝鮮に拉致された疑いがあると判断される事案については、北朝鮮に対し、解決を求めていく方針であるが、捜査当局において、これまでの捜査の結果を総合的かつ慎重に検討した結果、北朝鮮に拉致された疑いのある事案は、現在までのところ、七件十名であると判断していると承知している。
二について
警察においては、これまでも、北朝鮮に拉致された疑いのある方々の親族に対し、その心情等に配意しつつ、適宜訪問するなどの対応を行うとともに、捜査に関する情報についても可能な限り提供しているところであり、今後とも適切な対応を行うものと承知している。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。