ことばで探す › 衆議院 第177回
北朝鮮による拉致問題についての政府の対応に関する質問主意書
衆議院 第177回 第302号
質問本文
北朝鮮が日本人の拉致を認め謝罪したときから本年九月で十年目となるが、拉致事件の発生からみれば既に三十年以上が経過し、拉致被害者ならびに同被害者家族におかれては高齢化が進んでおり、拉致被害者に関する再調査など拉致問題の解決には一刻の猶予も許されないことは論を俟たない。他方で、日朝交渉再開の目途も立たず、いわば膠着状態に陥っているのが現状である。
右事項を踏まえ、かつ答弁にあたっては、質問番号を重ねることなく誠実に答弁することを望み、次の事項について質問する。
一 第百七十七回国会において、地方議会から衆議院議長宛てに提出された拉致問題の早期解決を求める意見書(以下、「当該意見書」という)は二十一件(六月十五日現在)であり、当該意見書が北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会にも参考送付されている。他方、地方議会から関係行政庁宛てに提出された当該意見書と同趣旨の内容の意見書(以下、「同趣旨意見書」という)も存在すると思われるが、
(一) 同趣旨意見書が関係行政庁に対しても送付されているのか。
(二) 送付されているならばその総数はいくつと把握しているのか。
二 当該意見書が地方自治法第九十九条に基づく意見書であることから、同法第二百六十三条の三第三項で規定する「遅滞なく回答するよう努めるものとする」ことまで内閣に求める意見書に該当するものではなく、同趣旨意見書も同様に回答義務まではないが、
(一) 同趣旨意見書の提出者のいずれかに対し、何らかの方法で関係行政庁が回答した事実はあるのか。
(二) 回答した事実がない場合であっても、関係行政庁が同趣旨意見書を意見として受入れ、活用している実例はあるのか。
三 一の当該意見書及び同趣旨意見書以外に、全国各地から拉致問題の早期解決のために署名活動等を通じてなされた要請・要望活動が関係行政庁に対し行われていると思われるが、関係行政庁は、これらの要請・要望活動に対し、
(一) 署名総数あるいは要請・要望書の総数はいくつと把握しているか。
(二) また実際にどのような事務処理を行っているのか。
(三) 活用している実例はあるのか。
(四) さらに、どのように保管管理をしているのか。
四 拉致問題対策本部には、拉致問題に関する情報の収集及び分析を担当する「情報室」が拉致問題対策本部事務局の設置に関する規則(平成二十一年十月二十七日内閣総理大臣決定)第六条に基づき設置されている。平成二十一年十二月に、情報収集強化策として民間から三名の専門スタッフが内定していたが、翌二十二年二月に至っても未だ裁決されずに放置されていることが報道された。その後、専門スタッフは裁決され情報収集活動に従事しているのか、政府の見解如何。
五 平成二十二年度の拉致問題解決のための総合的施策の推進等経費は約十二億円であり、このうち、情報収集・分析体制の抜本的強化のため、拉致被害者等に係る安否情報及びその関連情報の収集・分析等に必要な経費として、八億六千四百万円の予算が計上されており、おおよそ七割を占めているが、平成二十一年度に設置された「情報室」では、この費用を用いて現在までいかなる活動を行い、いかなる成果を出してきたのか、政府の見解如何。
六 拉致問題の解決に関して、抽象的かつ期日を設けない対策が散見されるが、
(一) 政府には期日を設けて取り組もうという断固たる姿勢はあるのか。
(二) 菅総理は、本年六月十日の第五回拉致問題対策本部会合で、北朝鮮に対し、本年九月までに拉致被害者の再調査の実施を要求し、応じない場合には制裁を強化する考えを表明した。これは、拉致被害者家族会などの要請を受けての発言としか思えないものであるが、発言の根拠が如何なる理由であったとしても、すでに政府は北朝鮮に再調査の実施を要求したのか。また、要求していないのならばいつ要求するのか。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
拉致問題対策本部事務局で把握している限りでは、本年一月から六月末までの間に、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第九十九条の規定に基づき、関係府省に対し、二十一件の意見書が提出されている。当該関係府省においては、当該意見書に対する回答を行ってはいないが、当該意見書の内容も踏まえ、拉致問題の解決に向けて取り組んでいるところである。
三について
拉致問題対策本部事務局で把握している限りでは、本年一月から六月末までの間に、関係府省に対し、約五十万件の署名及び要望が提出されており、当該関係府省においては、当該署名及び要望について、それぞれの文書管理規則に基づき適切に保管・管理を行いつつ、情報共有を図るとともに、その内容も踏まえ、拉致問題の解決に向けて取り組んでいるところである。
四について
拉致問題対策本部事務局においては、拉致問題に関する情報収集活動に従事する職員として、民間人の採用は行っていない。
五について
御指摘の情報室においては、拉致問題に関する情報の収集及び分析を行ってきているところであるが、その内容については、これを明らかにすると、拉致被害者の安全や我が国の国益を損なうおそれがあることから、お答えを差し控えたい。
六の(一)について
政府としては、拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、期日を設けるか否かにかかわらず、今後とも、その早期解決に向けて最大限努力してまいりたい。
六の(二)について
政府としては、今後とも、北朝鮮に対し、平成二十年八月の日朝間における合意に基づく再調査の実施を強く求めていくこととしている。なお、本年六月十日に開催された拉致問題対策本部第五回会合において、本部長である菅内閣総理大臣は、拉致被害者の家族等からの要請について、真摯に検討するよう関係各大臣に指示したが、御指摘のような考えを表明した事実はない。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。