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小泉政権におけるテロリズムに対する認識に関する質問主意書
衆議院 第153回 第20号お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1
質問本文
小泉政権においては、テロリズムに対する認識が極めて曖昧な点が見受けられる。政府の認識をただすために以下質問する。
一 テロリズムについて
「衆議院議員金田誠一君提出米国における同時多発テロと国連憲章及び国際法との関係に関する再質問に対する答弁書」(以下「政府答弁書」という。)によれば、「平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法案」(以下、法案が成立したため「特別措置法」という。)では、「テロリズム」の用語を定義した規定は存在しないという。
そこで政府答弁書は一般論として「テロリスト」とは「テロリズム」を行う者を指し、「テロリズム」とは「特定の主義主張に基づき、国家等にその受入れ等を強要し、又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうもの」との見解を表明している。
こうした政府の見解を踏まえ、以下の点に関して政府の見解を明らかにされたい。
1 特別措置法第一条でいう「テロリスト」とは誰を指しているのか、明らかにされたい。
2 同右でいう「テロリストによる攻撃」は、いかなる主義主張に基づいて行われたのか、政府の見解を明らかにされたい。
3 同右でいう「テロ攻撃によってもたらされている脅威」とは、具体的には何か明らかにされたい。
4 同右でいう「テロ攻撃によってもたらされている脅威の除去」された状態とは、どういう状態を想定しているのか、政府の見解を明らかにされたい。
二 テロリズムに対する自衛権行使について
テロリズムに対する自衛権行使について、以下の点に関して政府の見解を明らかにされたい。
1 「国際の平和及び安全に対する脅威」(特別措置法第一条)に対して国家が自衛権を行使することは認められるのか、また過去においてそうした事例があったのか明らかにされたい。
2 政府答弁書によると、今回のテロ攻撃に対して米国及び英国が「個別的及び集団的自衛の固有の権利」を行使したとのことであるが、この権利の行使が認められるのは「テロ攻撃によってもたらされている脅威」(特別措置法第一条)が除去されるまでなのか、あるいは「安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間」(国連憲章第五十一条)なのか、政府の見解を明らかにされたい。
三 アフガニスタンでは現在、米国等による武力行使が行われているが、これに関して以下の点について政府の見解を明らかにされたい。
1 この事態は、国連憲章でいう紛争に該当しないのか。該当しないのであればその理由。
2 米国等による武力行使に対して、タリバーン等が武力をもって抵抗ないし反撃することは、国連憲章及び国際法上認められるのか否か。認められないのであればその理由。
3 この武力攻撃に関連して次の条約は適用されるのか、適用されないのであればその理由を明らかにされたい。
�@ 戦地にある軍隊の傷者及び病者の状態の改善に関する千九百四十九年八月十二日のジュネーヴ条約。
�A 海上にある軍隊の傷者、病者及び難船者の状態の改善に関する千九百四十九年八月十二日のジュネーヴ条約。
�B 捕虜の待遇に関する千九百四十九年八月十二日のジュネーヴ条約。
�C 戦時における文民の保護に関する千九百四十九年八月十二日のジュネーヴ条約。
�D 国際的武力紛争の犠牲者の保護に関し、千九百四十九年八月十二日のジュネーヴ諸条約に追加される議定書。
�E 非国際的武力紛争の犠牲者の保護に関し、千九百四十九年八月十二日のジュネーヴ諸条約に追加される議定書。
�F 陸戦の法規慣例に関する条約及び条約附属書。
四 「陸戦ノ場合ニ於ケル中立国及中立人ノ権利義務ニ関スル条約」(明治四十五年一月十三日条約第五号)及び「海戦ノ場合ニ於ケル中立国ノ権利義務ニ関スル条約」(明治四十五年一月十三日条約第十二号)の現在の効力に関して政府の見解を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一の1について
お尋ねの「テロリスト」は、平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国(以下「米国」という。)において発生した攻撃(以下「今回のテロ攻撃」という。)に関与した者(攻撃に直接参加した者を含む。)を指すものである。種々の情報を総合的に勘案すれば、オサマ・ビン・ラーデンの率いるアル・カイダが今回のテロ攻撃に関与しているとの米国の説明は、政府として十分説得力のあるものと判断している。
一の2について
オサマ・ビン・ラーデンは、かねてから米国の対イスラム諸国政策に批判的見解を表明しているが、現時点において、今回のテロ攻撃がいかなる主義主張に基づいて行われたものかを明確に述べた声明等は公表されておらず、また、政府として今回のテロ攻撃に関与した者の主義主張の内容を直接知り得る立場にないことから、お尋ねの主義主張の内容について、確定的なことを申し上げることは困難である。
一の3について
お尋ねの「テロ攻撃によってもたらされている脅威」とは、今回のテロ攻撃を行った者等による同様の攻撃が再発する蓋然性が高い状態が継続していることを意味している。
一の4について
お尋ねの「『テロ攻撃によってもたらされている脅威の除去』された状態」とは、一の3についてで述べた脅威が存在しなくなった状態を意味している。
二の1について
ある特定の事態がお尋ねの法律(平成十三年法律第百十三号)第一条において言及されているように国際連合安全保障理事会(以下「安保理」という。)において「国際の平和及び安全に対する脅威」に当たると認められたか否かにかかわらず、ある国家が自衛権を行使するための要件が満たされているときには、当該国家が自衛権を行使することは認められるものと考えている。また、今回のテロ攻撃に対する米国等の自衛権の行使を除き、お尋ねのような事例が過去にあったのか否かは承知していない。
二の2について
お尋ねの法律第一条にいう「テロ攻撃によってもたらされている脅威」が除去された結果として自衛権の行使の要件が満たされなくなれば、自衛権は行使し得なくなるものと考えている。
また、国際連合憲章(以下「国連憲章」という。)第五十一条は、「この憲章のいかなる規定も、(中略)安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置を採るまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない」と規定しているが、安保理が国連憲章第七章の下で採ることのできる措置のいずれかを採った場合において、それ以後加盟国が国連憲章第五十一条の個別的又は集団的自衛権を行使し得なくなるか否かについては、それぞれの場合の具体的状況によって決せられると考えている。
三の1について
お尋ねの「国連憲章でいう紛争」の内容が必ずしも明らかではないことからお答えすることは困難である。
三の2について
米国及びグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国(以下「英国」という。)の行動は適法な自衛権の行使であると考えられることから、これに対するお尋ねの「抵抗ないし反撃」は国連憲章上も一般国際法上も認められないと考えている。
三の3について
現在、アフガニスタンにおける状況が極めて流動的であること等から、確定的なことを申し上げることは困難であるが、お尋ねの各条約のうち�@から�Cまでについては、アフガニスタン、米国及び英国はこれらの条約の締約国であり、締約国の間に生ずる武力紛争についてこれらの条約を履行する義務を負う(�@から�Cの各条約第二条第一文)。
�D及び�Eについては、英国は締約国であるが、アフガニスタン及び米国ともに締約国ではなく、お尋ねの事態には適用されない(�Dについては第一条3、�Eについては第一条1)。
�Fについては、米国及び英国は締約国であるが、アフガニスタンは締約国でなく、お尋ねの事態には適用されない(同条約第二条)。
四について
交戦国に対して一定の義務を負う国家としての「中立国」という概念は、戦争自体が国家政策の遂行手段の一つとして認められていた伝統的な戦時国際法の下で発達したものであり、武力の行使が原則的に禁止され、国際法上戦争が違法化された国連憲章の下においては、戦争が違法ではないことを前提としたこのような「中立国」という概念は、現在では用いられなくなっている。お尋ねの「陸戦ノ場合ニ於ケル中立国及中立人ノ権利義務ニ関スル条約」(明治四十五年条約第五号)及び「海戦ノ場合ニ於ケル中立国ノ権利義務ニ関スル条約」(明治四十五年条約第十二号)は、国際法上一般に戦争が違法とされていなかった時代に作成されたものであり、現在では、これらの条約における中立国に係る規定がそのまま適用されるものではないと考えている。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。