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福岡県芦屋町の航空自衛隊芦屋基地でのT‐4練習機の飛行訓練による騒音、安全対策に関する質問主意書

衆議院 第156回 第5号お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×2

提出者
日本共産党
提出日
2003年1月22日
内閣転送 2003年1月27日
答弁書受領日
2003年2月28日
提出から37日
答弁の項目数
9
質問 2,343字/答弁 2,633字

質問本文

赤嶺政賢    小沢和秋

福岡県芦屋町の航空自衛隊芦屋基地でのT−4練習機の飛行訓練による騒音、安全対策に関する質問主意書

航空自衛隊芦屋基地の所在する芦屋町をはじめ周辺の北九州市、遠賀町、水巻町、岡垣町は、現在では、約四十五万世帯、一一一万人が生活している市街化地域である。同基地では、二〇〇〇年までにT−1に代えて、T−4練習機三十九機を配備し、市街地上空で連日飛行訓練が行なわれている。関係住民は、都市化が進んだ基地周辺上空での離着陸訓練、周回飛行訓練等に伴う騒音に悩まされ、しかも墜落事故が発生した場合には大惨事につながる危険性があると強い不安を抱き、住民の生命と安全を守るための安全対策は言うまでもなく訓練の中止を求める声が広がっている。そこで次の事項について質問したい。

一 人口が密集する市街地上空での飛行訓練による墜落事故の危険性と対策について

1 都市化した市街地上空でのT−4練習機の訓練は、常に危険性を内包し墜落事故の発生は大惨事に直結する事態を招く可能性がきわめて高い。八八年に芦屋基地では、着陸態勢に入った練習機が北九州市の市街化地域の上空を周回飛行中に海側に墜落したためにかろうじて大惨事を免れた。

九九年には埼玉県の入間基地で、T−33が、技量維持のための操縦訓練を終えて基地に帰投直前に市街地からわずか五十メートルの地点に墜落し、東京都と埼玉県の八十万世帯が停電するという大きな被害をだしている。いずれも一歩間違えば大惨事につながりかねない事故である。芦屋基地など人口が密集する市街地域に所在する基地での離着陸訓練や周回飛行訓練による墜落事故の危険性についてどのような認識を持っているのか。

2 T−4練習機の配備に伴い事故防止のために新たにどのような措置を講じているのか、また、かかる措置で墜落事故による大惨事を防止し住民の生命と安全は守ることができると明言できるのか。

二 芦屋基地周辺の騒音対策について

1 芦屋基地が所在する芦屋町、基地周辺の北九州市、遠賀町、水巻町、岡垣町の住民は、T−4練習機が配備されてから、北九州市等の上空を高速、低高度で大回りに周回飛行するために飛行コースの真下に位置する八幡西区、若松区など、その騒音被害を受ける地域が拡大し市民生活に耐えがたい苦痛をあたえていると強く訴えている。市街地におけるT−4練習機による騒音被害状況についてどのように考えているのか。

2 防衛施設庁は、T−4練習機の訓練による騒音被害の住民の強い声に対して、二〇〇一年八月から飛行コース、飛行回数、騒音測定など現地調査を開始し、昨年七月にはすべての調査を終了していると聞いているが調査の内容について具体的に明らかにされたい。

3 騒音測定調査の対象地域(市、町名)、及び調査の方法(騒音測定の調査地点、測定の方法、測定の期間)、又飛行回数の計測期間等について明らかにされたい。現在は、調査を踏まえてどのような作業に入っているのか、また、住宅防音工事の対象となる「第一種区域」、つまり、「うるささ指数(WECPNL)」が基準値の七十五を超えた地域についての調査結果はいつ告示されるのか。

4 八三年三月の告示で、防音工事の対象に指定された区域である芦屋町、水巻町、北九州市それぞれの地域の一部についての住宅防音工事の進捗状況は現在どうなっているのか、市、町名毎の世帯数を明らかにされたい。

5 学校、病院、社会福祉施設などの公共施設についての調査は、住宅とは別の方法によって実施されていると考えるが、調査及び騒音測定方法について説明されたい。

6 T−4練習機の配備後、調査を実施し、または調査を予定しているところはあるか。あれば、学校等の公共施設名を明らかにされたい。

7 学校等の公共施設の騒音測定調査については、設置者の要望に基づいて実施されることとしているが、防衛施設庁自らが調査をするということはありえないのか。設置者の要望があれば、いつでも調査し、「防衛施設庁長官が定める限度を超える場合」には防音工事を実施するということなのか。「防衛施設庁長官が定める限度を超える場合」とは具体的にどういう基準をいうのか説明されたい。

8 芦屋基地に関連して、これまで学校の防音工事は三十八校について実施してきたと聞いているが、この際、学校等の公共施設について防音工事を実施した施設名と所在する市町名を明らかにされたい。

三 T−4練習機の離発着アプローチ、周回飛行コースの見直しについて

1 防衛施設庁は、当面の措置として住宅及び学校等の公共施設について、防音工事の区域対象を拡大し、騒音によって住民が受けている痛苦を少しでも軽減する措置を講ずることは当然のことである。言うまでもなく住民の生活は住宅内に限られず、防音工事の対象とされたとはいえ、市民生活に著しい影響をあたえている騒音問題が解決されたとは到底言えるものではない。関係団体のなかには、墜落事故の危険性という点も考えあわせて、少なくともT−4練習機の離発着アプローチ、周回飛行コースを海側に変更すべきだとの意見もあるが、この見解についてどう考えるのか。

2 芦屋町、北九州市などのように人口が密集する市街地に航空自衛隊の基地が存在すること自体問題であり、防衛庁がいかなる措置をとろうとも、T−4練習機による頻繁な離着陸、航法訓練、周回飛行は常に墜落事故という大惨事を招来する危険性があることは過去の市街地における墜落事故の例でも明瞭である。住民の生命と安全を守り、騒音から市民生活を取り戻すには、訓練の中止と基地の撤去以外に根本的解決はないと考えるが、見解を求めたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

自衛隊の使用する航空機(以下「自衛隊機」という。)による事故については、これが一たび発生した場合は、国民の生命及び財産並びに隊員の生命にかかわる重大な問題となり、自衛隊に対する国民の信頼をも失墜させることになるものと認識している。

このため、防衛庁においては、平素から、自衛隊機の事故防止のため、操縦者等については、事故事例を踏まえた安全教育や飛行安全に関する資料の配付を行って、その安全意識の高揚と知識の向上を図るとともに、自衛隊機については、計画的な点検整備並びに不具合事例の報告等による故障傾向の早期把握及び早期改修の実施に努めているところである。

航空自衛隊芦屋基地(以下「芦屋基地」という。)に所在する第十三飛行教育団における飛行教育は、主として洋上の訓練空域で行うとともに、市街地上空における飛行は、離着陸訓練等の必要最小限のものに限っているところであり、さらに、T―4練習機(以下「T―4」という。)の芦屋基地への配備(以下「T―4の配備」という。)に伴い、T―4の飛行性能・特性及び各種搭載機器の機能を忠実に模擬するとともに実際の窓外視界と同様の映像を表示することが可能なフライト・シミュレーターを設置し、これによる離着陸操作並びにT―4で起こり得る各種故障及び緊急状態の対処要領等についての飛行準備教育を実施し、T―4による飛行教育が円滑かつ安全に実施できるように努めているところである。

今後とも、事故防止のための施策を通じ、自衛隊機の飛行の安全の確保に最大限の努力を傾注してまいりたい。

二の1から3までについて

芦屋飛行場の場周経路については、運航の安全を確保するため、滑走路の方向、周辺の航空交通の状況、地上の障害物の高さ、T―4の飛行性能・特性等を勘案するとともに、周辺地域に及ぼす騒音にも配慮して設定しているところである。

他方、防衛施設庁においては、T―4の配備等に伴い、芦屋飛行場周辺の航空機騒音による影響が及ぶ範囲に変化が生じることが考えられたことから、平成十三年度及び平成十四年度に、芦屋飛行場周辺の航空機騒音の状況を把握するための調査を行ったところである。

具体的には、T―4を含め芦屋飛行場において離着陸等を行う自衛隊機を対象として、平成十三年九月二十五日から同月二十七日までの間、北九州市内の十一か所、福岡県遠賀郡芦屋町内の十一か所、同郡水巻町内の七か所、同郡岡垣町内の四か所及び同郡遠賀町内の六か所において、マイクロホンを設置し、騒音の測定及び記録並びに目視による飛行経路の確認を行い、また、同年八月一日から平成十四年七月三十一日までの間における自衛隊機の離着陸等の回数について、機種及び時間帯ごとに記録の整理を行ったところである。その上で、WECPNL(航空機騒音の評価単位)が基準値の七十五を超えた地域について資料を作成したところである。

現在、当該資料の内容について精査しているところであり、今後、その作業を終えた後、第一種区域として指定する具体的な地域について検討を行うこととしているところ、検討に際しては、関係地方公共団体の意見の聴取等を行うこととしていることから、現時点では、第一種区域の指定について告示する時期を申し上げることは困難である。

二の4について

お尋ねの「市、町名毎の世帯数」は、別表一のとおりである。

二の5について

防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律(昭和四十九年法律第百一号。以下「法」という。)第三条第二項の規定に基づく防音工事に関する助成の措置(以下「第三条第二項の措置」という。)の対象となる学校、病院等の施設に係る音響の強度及び頻度の測定(以下「騒音の測定」という。)については、当該施設の窓その他の開口部のすべてを開放した状態で音響が最も著しいと推定される室内において、マイクロホンを設置し、当該施設における授業時間等、一定の時間帯における音響の測定及び記録を一週間行っている。

また、法第八条の規定に基づく防音工事に関する助成の措置(以下「第八条の措置」という。)の対象となる民生安定施設に係る騒音の測定についても、同様の方法により行っている。

二の6について

T―4の配備が完了した平成十三年三月末から平成十四年末までの間、芦屋飛行場周辺において、二の5についてで述べた騒音の測定を行った施設は、北九州市立高須小学校、同市立赤坂小学校及び同市立医生丘小学校の三施設である。現在、新たに騒音の測定を予定している施設はない。

二の7について

騒音の測定は、基本的には、防音工事を行う地方公共団体等で第三条第二項の措置又は第八条の措置を受けようとする者から、要望を受け測定の必要を認めたときに行うこととしている。また、第三条第二項の措置は、音響の強度及び頻度が一定の限度を超える場合に、予算の範囲内において採るものであり、第八条の措置は、航空機騒音等による障害の緩和に資するための地方公共団体の措置について、予算の範囲内において採ることができるものである。

また、お尋ねの「防衛施設庁長官が定める限度を超える場合」については、防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律施行令(昭和四十九年政令第二百二十八号)第五条の規定に基づき、昭和四十九年六月二十七日防衛施設庁告示第七号において、法第三条第二項各号に掲げる施設につき、それぞれ音響の強度及び頻度が示されている。

二の8について

お尋ねの「施設名と所在する市町名」は、別表二のとおりである。

三の1について

二の1から3までについてで述べたとおり、芦屋飛行場の場周経路は、滑走路の方向、周辺の航空交通の状況等を勘案して設定しているため、これを変更することは難しいものと考えている。

なお、現在、防衛庁においては、第十三飛行教育団における飛行教育の効率化を図るために、滑走路の延長を検討しているところであり、これにより新たに可能となる安全・騒音対策についても検討してまいりたい。

三の2について

第十三飛行教育団においては、初級の操縦者として必要な基礎的知識及び技能を修得させるためのT―4による飛行教育を行っており、これは将来の戦闘機操縦者を養成するためには必須のものであることから、今後とも地域住民の生活に及ぼす影響をできる限り少なくするよう配慮しつつ、引き続き芦屋基地において飛行教育を行ってまいりたい。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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