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精神障害者の社会的入院削減に関する質問主意書

衆議院 第161回 第36号

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2004年11月10日
内閣転送 2004年11月15日
答弁書受領日
2004年11月19日
提出から9日
答弁の項目数
1
質問 1,109字/答弁 798字

質問本文

本年九月に、精神保健福祉対策本部から「精神保健医療福祉の改革ビジョン」(以下、「ビジョン」と言う。)が発表された。ビジョンでは、基本方針として「なお、受入条件が整えば退院可能な者約七万人については、全体的に見れば、入院患者全体の動態と同様の動きをしており、精神病床の機能分化・地域生活支援体制の強化等、立ち後れた精神保健医療福祉体系の再編と基盤強化を全体的に進めることにより、十年後の解消を図るものである。」と書かれている。しかし、これは、平成十四年に心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律案を審議する中で、厚生労働大臣が答弁した内容と、目標期間において齟齬を生じている可能性があると思われる。

そこで、以下のとおり質問する。

一 ビジョンの基本方針に書かれた「十年後」とは、どの時点を起算点として、いつまでに完了すると考えているのか。

二 平成十四年十一月二十九日の法務委員会厚生労働委員会連合審査会において、水島議員の「この附則の内容を私たちが判断する上で、もう一言お答えいただきたいんですけれども、七万二千人の社会的入院の方たちを何年間で解消するというふうに、この附則から数値目標を立てられますでしょうか。」という問いに対して坂口厚生労働大臣は、「これは前にもあるいは申し上げたかもわかりませんが、今までは一応十年というふうに言っていたわけでございます。」「私たち、十年というふうに申し上げたわけでございますが、できる限り、その十年よりも早くできれば、それにこしたことはないわけでございますので、これは積極的に進めたいと思っている次第でございます。」と答弁された。また、同会での私の質問に対して坂口大臣は、「したがいまして、十年というふうに申し上げましたのは、それらのことをもろもろ考えると、これを全体に、各地域に戻すということをしようと思えばそのぐらいの年月がかかるのではないかということを想定して申し上げたわけでございますが、何も十年かかろうというふうに初めから思っているわけではございませんで、できる限り十年を縮めていくことができればというふうに、率直にそう思っている次第でございます。」と答弁された。これらの答弁は、遅くとも平成二十四年までには社会的入院を概ね解消する考えで、更に、これをできる限り前倒しで行うことを表明していると受け取れるが、いかがか。

三 二で示した大臣の発言から考えると、ビジョンに書かれている「十年」は、平成十四年を初年度、目標の達成年限は平成二十四年より前とし、併せてこれを可能な限り前倒しする旨を明確にすべきと考えるが、いかがか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一から三までについて

受入条件が整えば退院可能な精神障害者である約七万人の入院患者の社会復帰(以下「退院可能な約七万人の患者の社会復帰」という。)を進めるためには、退院後の住まいの場を確保し、地域における生活を支援するための各種の福祉サービスを実施するとともに、入院中においても退院後に不自由なく日常生活を営むための生活訓練を実施し、入院患者が可能な限り早期に退院できるようにするための質の高い医療の提供を行うなどの各般にわたる支援を実施していく必要があるが、精神保健医療福祉の現状は、これらの支援を行うには極めて不十分であると考えている。

お尋ねの坂口前厚生労働大臣の答弁は、退院可能な約七万人の患者の社会復帰の実現に当たり、厚生労働省でその実現に向けた施策を早期に企画立案した後で、施策を計画的かつ着実に推進するために必要な期間として一応十年を目標としつつ、退院可能な約七万人の患者の社会復帰の重要性にかんがみ、可能な限り短期間でその実現を図るという決意を述べた趣旨のものであると認識している。

厚生労働省においては、本年九月に精神医療等の抜本的な見直しについて「精神保健医療福祉の改革ビジョン」を、本年十月に障害種別を超えた共通の地域生活支援体制の再編について「今後の障害保健福祉施策について(改革のグランドデザイン案)」をそれぞれ取りまとめ、新たな障害保健福祉サービス体系の導入後十年間で退院可能な約七万人の患者の社会復帰を実現するための試案を提示したところである。

退院可能な約七万人の患者の社会復帰の実現のためには、国のみならず地方公共団体、医療関係者、福祉関係者等が総力を挙げて取り組むことが不可欠であり、新たな施策の導入を含め各般の施策を強力に推進することにより、可能な限り短期間で退院可能な約七万人の患者の社会復帰の実現を図ることができるよう、全力を挙げて取り組んでまいりたい。

衆議院の原文

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